公正な評価・処遇

 株式会社セブン&アイ・ホールディングスおよびその連結子会社(以下、「当社グループ」)は、法令を遵守した採用活動を行っており、社会的身分・出身・人種・信条・宗教または性別などの非合理的な理由による差別を一切認めていません。また強制や意思に反する就労はさせず、採用時には年齢確認を行うことで、児童労働を防止しています。 処遇においては、法令で定められた最低賃金を遵守し、同一労働・同一賃金への対応を進めています。評価にあたっては、仕事の成果や一人ひとりの貢献度を適正に評価し、それらを賞与などの報酬に反映しています。

  • SDGs8 働きがいも経済成長も

自己評価方式による公平性の確保

 当社グループ各社では、従業員一人ひとりの能力の発揮と公正な評価を実現することを目的とした評価制度を設けています。各社とも年に2回実施しており、まず部下が自身の仕事ぶりを評価、次に上司が評価し、両者の評価について面談で話し合います。面談で直接対話することにより、従業員が自らの成果や課題を把握するとともに、評価の透明性・公平性を確保しています。
 また、上司と面談することで、職場でのマネジメントレベル・知識・スキルなどの課題を確認し、さらなるキャリアアップにつなげています。会社からの一方的な評価ではないため、従業員の納得感やモチベーションアップが図れるとともに、着実に業務レベルを向上するための制度となっています。

「マネジメント・チェック」の実施

 セブン‐イレブン・ジャパンでは、2017年から、上司と部下のコミュニケーションを一層促進し、組織や社内の風通しを良くするための施策として、主に課長職を対象とした「マネジメント・チェック」を実施しています。部下は「上司のマネジメント状態」について、上司は「自身のマネジメント状態」について回答します。部下の回答は匿名で集約し、対象管理者本人には直接開示せず、その上位職者が評価面談や1on1で評価結果を説明。本人の成長を支援する一助としています。

従業員の処遇制度

 当社グループでは、最低賃金を遵守するとともに、従業員の生活水準の向上に取り組んでいます。

 正社員、パート社員を問わず、全従業員が取得できる育児休業・介護休業制度を運用しているほか、入社区分(グループ各社の新卒採用、経験者採用、正社員登用)や学歴、国籍、性別などに関わりなく本人の意欲や能力に応じて昇格・昇進できる人事制度を設けています。また、人間ドックやがん検診を受診する際の費用補助、生命保険・損害保険に加入する際の制度、レジャー・スポーツ施設などを優待割引料金で利用できる制度など、福利厚生に関する各種制度の充実を図っています。

 資産形成のための福利厚生制度として、セブン&アイ従業員持株会も設けています。これはセブン&アイ・ホールディングスの株式をグループ従業員が購入できる制度で、一口1,000円から加入が可能で拠出額に奨励金10%が補助されます。

 また、従業員の定年退職後の資産形成を目的とした選択型確定拠出年金(選択型DC)も導入しています。

多様な働き方の選択

 当社グループでは、従業員が多様な働き方を選べて、やりがいを持てる制度の整備に力を入れています。例えば、イトーヨーカ堂では、パートタイマーが働き方を自ら選択できる「ステップアップ選択制度」を導入しています。この制度は、本人が希望し、一定以上の評価を得て、販売スキルを習得していくに従ってランクアップしていく制度です。また、最上位に認定されたパートタイマーを月給制の正社員・契約社員に登用する制度も導入しています。2020年1月には、初めてパートタイマー出身の店長が誕生しました。その後も多くのパートタイマーを売場責任者などの役職に登用しています。

パートタイマーからの正社員登用者数(累計)

2021年度 2022年度 2023年度 2024年度 

205名

214名

349名

 371名

イトーヨーカ堂の「ステップアップ選択制度」

【3つのステップ区分】[リーダーパートナー〈職場のリーダー役〉][キャリアパートナー〈職場の中核役(熟達・熟練者)〉][レギュラーパートナー〈部門のレギュラーメンバー〉] リーダーパートナーから役職登用でマネジャーチーフ、社員登用でフィールド社員にステップアップ

重点課題5の取り組み