重点課題 5 お客様、お取引先を巻き込んだエシカルな社会づくりと資源の持続可能性向上
重点課題の考え方
セブン&アイHLDGS.は、お客様に提供する商品・サービスを社会・環境に配慮したものにし、エシカル※な社会づくりに貢献していくことが、グループとしての重要な役割であると考えています。
商品の原材料の調達からお客様のもとに届くまでのすべてのプロセスにおいて、法令を遵守するだけでなく社会・環境に配慮した価値のある商品を提供することは、資源の持続可能性向上に寄与するとともに、サプライチェーンの強靭さを向上し、事業継続性を担保するうえで重要です。また、近年高まる「エシカルな消費」へのお客様の意識に対応することで、競争力の強化にもつながります。そのため、お取引先様を含むサプライチェーン全体で取り組みを進めていきます。
- 「倫理的」「道徳的」という意味。近年では、環境保全や持続可能な社会実現への貢献という意味が強くなっている。
重点課題の背景
漁業資源の減少・枯渇
近年、魚介類の消費量が増加する中で、乱獲や環境を壊すような資源利用などが行われてきました。その結果、健全な状態の水産資源が確実に減少する一方で、枯渇の危機にある資源が増えてきています。私たちの身近なものでもクロマグロやニホンウナギが絶滅の危機にひんしています。
サプライチェーンの社会・環境影響への関心の高まり
現代奴隷とは、強制労働や人身売買、性的搾取、強制結婚などをさせられている人たちのことで、世界に約4,000万人いると言われています。調査によると、そのうちの約7割は女性で、子どもも25%含まれます※。
世界中でこのようなさまざまな社会課題が存在する中、フェアトレードで生産されたものを購入したいという消費者が増えています。エシカルな消費に対する意識の高まりに合わせて、サプライチェーン全体での持続可能なビジネスモデルを構築することが重要になっています。
- Global Slavery Index 2018 より
重点課題の推進体制
本重点課題は、セブン&アイHLDGS. 取締役 常務執行役員 経営推進本部長を責任者にCSR統括委員会とその傘下のサプライチェーン部会では、「サプライチェーンの社会・環境影響への対応」、環境部会では、「自然資源の枯渇」「生物多様性の損失」といった商品調達、お取引先様に関わる課題を挙げ、具体的な対策を検討・立案し、グループ全体で取り組んでいます。
SDGsへの貢献
この重点課題に取り組むことで、セブン&アイグループはサプライチェーン全体で持続可能な食資源の生産と消費形態を実現し、持続可能な開発目標(SDGs)の目標2と7、8、10、12、13、14、15、16の達成に貢献します。