このページの本文へ移動します

重点課題 4 多様な人々が活躍できる社会を実現する

未来世代との取り組み

 未来世代である子どもたちは、日常生活や学校教育の中でSDGsについて真剣に学び、環境問題や社会課題に高い関心を持っています。このような未来世代に対し、プライベートブランド商品の企画・販売を行っているセブン&アイグループは、実際に商品開発に関わる体験を通じて、環境や社会に配慮した商品や消費に対する理解を深める教育の機会を提供しています。同時に、重要なステークホルダーである子どもたちから、新しい柔軟な発想を学び、社会課題の解決を目指した商品・サービスの開発・提供に活かしています。 また、グループの環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』の活動を子どもたちに説明することで、持続可能な社会の実現には、当社グループの商品・サービスをご利用いただくお客様の協力が欠かせないことを伝えています。

  • SDGs4 質の高い教育をみんなに

mirai1.png

mirai2.png

mirai3.png

授業の風景

子どもたちとの商品開発とSDGsについての学習

 2021年4月より一年間、セブン&アイグループのプライベートブランド「セブンプレミアム ライフスタイル」の商品開発チームは、東京都内の小学校(台東区立大正小学校、台東区立東泉小学校、杉並区立済美小学校)を訪れて出張授業を実施しました。商品開発に関わる担当者と小学校5・6年生が、総合学習の授業で商品開発を行いました。子どもたちとの対話を通じてその悩みや意見を知り、『ハンカチ』と『ズボン』の開発を行うことに決定しました。新型コロナウイルスの感染症の予防対策として、子どもたちは授業後に毎回手を洗うため、ハンカチの使用頻度が増えて濡れたままであることや、ハンカチを入れるズボンのポケットが濡れることが悩みだという声が上がったためです。

mirai10.jpg

mirai11.jpg

児童の声を活かして開発した商品

 実際の授業では、子どもたちが原材料や製造工場についての勉強、繊維の吸水性の実験を行うとともに、自らカラーやデザインを選定するなど商品規格の決定に加え、商品のパッケージやタグの素材についての勉強も採り入れました。商品開発に関わるお取引先様も授業にご参加いただくことにより、1つの商品を作るためにはさまざまな人が携わっているということも伝えることができました。 また、失敗しても諦めないで挑戦する姿勢や、商品化に至るまでの工程と苦労、完成した時の達成感を味わってもらうため、「トライ&エラー」の体験をしていただきました。具体的には、子どもたちの考えた企画をもとにサンプルを作成し、実際に使用して不具合を把握、企画の修正を行い、再度サンプルを作成することを繰り返しました。 さらに、夏休みの宿題として、「持続可能な開発目標の17のゴール」について調べたことを、授業で発表していただきました。子どもたちが能動的に調べ、発表することにより、自分が住む地域が抱える社会課題の理解と課題解決に向けた意識の醸成、授業で体験した商品開発とSDGsとの関わりについて理解を深めていただきました。

授業の効果(子どもたちの意識・行動の変化と感想)

 子どもたちは商品開発の授業の中で、サステナブルな素材を利用する重要性や、製造者と使用者の社会的責任など、SDGsとの関係性も学習しました。身近な生活とSDGsの関わりに気づき、ごみの分別や、資源の再利用、購入する商品の選び方など、子どもたちの普段の生活に変化が生まれています。また、小学校によっては地域活動や別の授業にもこれらの学習の輪が広がっています。 実際の商品開発の過程を楽しみながら体験することで、子どもたちから積極的な意見や提案が出るようになりました。意見交換を重ねて商品企画が完成した際には、笑顔があふれ、大きな達成感を感じているようでした。「再生ポリエステルを使うことで、石油の使用量を減らし、SDGsの達成に貢献するという活動が心に残った」「遊んでいると汗が出てTシャツのにおいが気になるので、次は速く乾くTシャツの開発をしてみたい」といった意欲的な感想も寄せられました。

mirai5.png

mirai6.png

授業の風景

授業を終えて(先生の感想と今後の展望)

 担任の先生からは、「小学生にとって難しい取り組みではと懸念しましたが、マーチャンダイザーさんとの丁寧なやりとりのおかげで、子どもたちが環境に配慮した商品づくりが自分たちの暮らしに大きく関わる問題であることを実感しながら学ぶことができ、非常に有意義だったと感じています。」と感謝の言葉をいただくことが出来ました。マーチャンダイザーも授業を通じて子どもたちのリアルな声や生活を知ることができ、今後の商品開発につながる数多くの気づきや学びを得ました。 

mirai7.png

mirai8.png

授業の風景

 子どもたちとの商品開発の取り組みは、今後も実施する予定で、2022年度は新たに葛飾区立半田小学校を加えて継続実施しています。また、商品開発担当部門だけでなく、品質管理や生産管理などの部門やお取引先様などと協働することで、多角的な視点で授業内容を深化させていきます。

 「セブンプレミアム」の商品開発授業を通じて、セブン&アイグループは未来世代が安心して住み続けられる豊かな地球環境を守るという明確なメッセージをSDGsネイティブの子どもたちに伝え、地域社会に貢献しながら未来への種まきを進めていきます。

参加したグループ関係各部および関係会社:

  • セブン&アイHLDGS.:品質管理部、サステナビリティ推進部
  • 株式会社ヨークベニマル:衣料事業部

ご参加いただいた企業の皆様(50音順):

  • 株式会社アスティ、株式会社イズミ ゆめキッズ課、川辺株式会社、グンゼ株式会社、クツワ株式会社、コクヨ株式会社、株式会社スコープ、 テンタック株式会社、 株式会社プロテック

動画:セブンブレミアムライフスタイル 未来世代との取り組み(8:57)

mirai9.png

重点課題4の取り組み