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重点課題 4 多様な人々が活躍できる社会を実現する

次世代育成の支援

 セブン&アイグループは、核家族化や少子化が進み、子育てについて相談できる機会が減少する中、気軽にご利用いただける店舗でのイベントや、教育機関などと連携した取り組みを通じて、未来を担う次世代の健やかな成長をサポートしています。

  • SDGs3 すべての人に健康と福祉を
  • SDGs4 質の高い教育をみんなに
  • SDGs5 ジェンダー平等を実現しよう

マタニティ・育児相談サービスの提供

 イトーヨーカドーは、保健師や助産師の資格を持つ相談員が妊娠中の健康や育児について無料で相談を承る「マタニティ・育児相談室」を98店舗設置しています(2023年2月末現在)。各施設では、おむつ交換台や授乳用個室、ミルク用給湯器、子ども専用トイレなどを備えた休憩室をご利用いただけます。また、相談員が地域の行政で実施している支援についての情報を収集し、利用者の方への情報提供も行っています。

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育児に関する相談窓口

イトーヨーカドーの育児相談件数(利用者の実績)


2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
239,934件 224,552件 111,326件 137,559件 146,210件


  • 新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言を受けて、2020年度はご利用控えや一部休室があり、大幅に相談件数が減少しましたが、その後は徐々に利用者数が回復してきました

さまざまな企業との共創による妊娠・出産・育児の支援

 赤ちゃん本舗は、妊娠・出産・子育ての社会課題の解決に向けて、助産師ベンチャーや育児とMaaSを軸にしたコンサルティングなどの企業と一緒に取り組む「with akachanhonpo」共創プロジェクトを推進しています。 

 例えば、心とからだのケアでは、誰でも助産師に気軽に聞けるようTwitter上にコミュニティの場を開設したり、助産師監修の専門的なコンテンツを無料で提供しています。また、親子の食事における課題解決や思い出作りのサポートなど、新たな価値を提供し続けています。

 このように企業の枠を超えることで新しいものやサービスが生まれ、これまでにない価値を提供できるようになりました。

  • Mobility as a Services:一人ひとりの移動ニーズに応じて、複数の公共交通機関やタクシーなどの移動サービスを組み合わせて検索・予約・決済などを行うサービス

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with akachanhonpo

子育て支援イベントの開催

 イトーヨーカドーは、子育てのアドバイスや保護者同士の交流を目的としたさまざまなイベントを開催しています。例えば、「産官学が連携し、家庭で楽しめる」をテーマに、大学や自治体、複数のお取引先様と連携し、母親の健康維持・増進・リフレッシュ・子育てに役立つ情報提供を目的としたイベントを開催し、イベントを通じて地域の皆様の子育て支援の輪を広げる活動に取り組んでいます(2020年度、2021年度、2022年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため未実施)。

 また、2021年から新たに親子で楽しく学べる「ちびっこ職場体験ツアー」を開催しています。このツアーは、イトーヨーカドーでの職場体験を通じて、お客様のご満足を追求した店づくりや、衛生管理、環境に配慮した取り組みなど、SDGs(持続可能な開発目標)の視点で学んでいただけるイベントです。

 2022年度は89店舗で実施し、延べ2,520人のお客様にご参加いただきました。

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SDGsの視点で学べる「ちびっこ職場体験ツアー」

キャリア教育の支援

 セブン&アイグループは、小・中学校や高校、大学でのキャリア教育を支援するため、学校からのご依頼に応じて、各校への社員の派遣や、職場見学、店舗において身近な店内業務を経験する職場体験に協力しています。

 イトーヨーカドーでは、2022年度に64店舗で小・中学校154校4,004人の生徒の職場見学・職場実習を受け入れました。

「品川スチューデント・シティ」に出店

 セブン‐イレブン・ジャパンは、2003年から東京都品川区と公益社団法人ジュニア・アチーブメント日本が協業で開催している「品川スチューデント・シティ」に出店しています。これは小学校の中に仮想の街をつくり、さまざまな企業が出店する中で、就業および社会体験の機会を提供するものです。子どもたちは、セブン‐イレブン店内で接客から売場づくりなどを体験することで社会の仕組みを学びます。

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品川スチューデント・シティ

店舗での職場体験

 イトーヨーカドーは、教育機関から児童・生徒・学生の職場体験を受け入れています。お客様へのコーディネート提案や試食販売などを通じて、提案内容を自ら考えて表現することの楽しさや、安全・安心を守るための基本項目を守ることの大切さを体験していただいています。2020年度と2021年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止策としてオンライン会議ツールを使用した職場見学を実施しています。

 ヨークは、店舗での売場の見学や商品製造、陳列などを体験する場を提供しています。2022年度は、新型コロナウイルスの感染状況を注視しながら、児童・生徒の見学や先生からのインタビューを受け入れたほか、教育機関に自社の社会・環境への取り組みを掲載しているリーフレットを提供しました。さらに、オンライン会議ツールを活用して店舗と教室をつないで店長がインタビューを受けたり、実際に店長が学校に出向いて授業をする店舗もあります。

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オンライン会議ツールでの職場体験の様子(イトーヨーカドー)

研修センターでの職場体験

 セブン&アイグループの研修施設、伊藤研修センターでは、売場づくりや食品加工を体験していただくほか、車いすのお客様への対応など、さまざまなお客様の立場に立った対応について実際に体験学習する機会を提供しています。それらの体験を通じて、働くことの意義やお客様に接する喜びなどを感じていただけるように努めています。

伊藤研修センターでのレジ接客体験学習

企業と学校の交流

 セブン‐イレブン・ジャパンは、企業と学校の交流を図る「読売教育ネットワーク」の一環として、出前授業を開催しています。児童たちには、グループワークを通じてセブン‐イレブンの社会的役割を楽しく理解していただいています。同時に、社会環境の変化やお客様のニーズの変化に合わせて「近くて便利なお店づくり」を目指すセブン‐イレブンの商品・サービスがどのように変化してきたか(CRM戦略やSDGsへの対応など)を学んでいただき、児童にとってコンビニエンスストアという身近な存在から社会を考える良いきっかけにもなっています。

  • CRM:Customer Relationship Management=「顧客関係管理」

(顧客満足度と顧客ロイヤルティの向上を通して、売上の拡大と収益性の向上を目指す経営戦略/手法)

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出前授業の様子

無料絵本「森の戦士ボノロン」を通じた支援

 セブン銀行は、やさしさや勇気など、心温まるボノロンの世界が未来の子どもたちの心豊かな成長の糧になるとの想いをもって、2005年からフリー絵本『森の戦士 ボノロン』に協賛しています。年間約300万部の絵本の発行や無料配布のほか、大型絵本を制作して子どもたちに読み聞かせ会を実施するなど、開始以来18年間に渡って親子のコミュニケーションの促進と子どもたちの健全な育成に貢献しています。

  • 日本中の子どもたち、お母さんやお父さん、おばあちゃんやおじいちゃんが気軽に手に取ってもらえるように、全国のセブン‐イレブンやデニーズ、赤ちゃん本舗の店舗で偶数月の15日に無料で配布しています

従業員による絵本の読み聞かせ会

食育の支援活動

 セブン&アイグループは、さまざまな経験を通じて「食」に関する知識を伝え、健全な食生活を実践することができる人を育てるために、次代を担う子どもたちに「食育活動」を推進しています。

 例えば、セブン&アイ・フードシステムズが運営するデニーズの一部の店舗では、定期的に「おこさま食育スクール」を開催しています。「お箸の使い方」や「ナイフ、フォーク、スプーンなどの使い方」のお話、食べる時の姿勢など基本的な作法を学ぶ「マナー」と旬の野菜などの「食材」をテーマにパネルを使った説明など、クイズを交えて楽しく学べる場となっています。2020年からは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため対面開催を自粛し、オンライン会議ツールを使用した“食育スクール”を開催しています。

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食育スクール

多様な人々とのコミュニケーションのポイントを学ぶD&I研修の実施

 セブン‐イレブン・ジャパンは、高齢者や障がい者、外国人など、多様なお客様や従業員とのコミュニケーションのポイントを学ぶ機会として、店舗勤務の社員を対象に「D&I研修」を実施。講義やグループワークを通じて理解を深めています。また、講習の一部では、厚生労働省が開催する「精神発達障害者しごとサポーター」を取り入れ、2023年2月末までに275名が受講しています。 今後も一人ひとりが多様な人々と向き合い、より良いコミュニケーションを心がけ、すべての人が暮らしやすい社会づくりを推進していきます。

重点課題4の取り組み