企業統治の「仕組み」の概要等

最終更新日:2021年6月2日

コーポレートガバナンス体制(2021年5月27日現在)

コーポレートガバナンス体制

1現状のコーポレートガバナンス体制を選択している理由

 当社においては、独立性を保持し、法律や財務会計等の専門知識等を有する複数の社外監査役を含む監査役(監査役会)が、会計監査人・内部監査部門との積極的な連携を通じて行う「監査」と、独立性を保持し、高度な経営に関する経験・見識等を有する複数の社外取締役を含む取締役会による「経営戦略の立案」「業務執行の監督」とが協働し、コーポレートガバナンスの有効性を確保しています。
 当社の上記体制は、当社のコーポレートガバナンスを実現・確保するために実効性があり、適正で効率的な企業経営を行えるものと判断しているため、当社は当該コーポレートガバナンス体制を採用しています。

監査役設置会社制度の活用

当社は、次のような監査役制度の特徴・メリットが、当社グループガバナンスの適正化のために有効と考え、コーポレートガバナンス体制として採用しています。

①監査役は、各自が独立して監査権限を有しており(独任制)、各監査役の多角的な視点による監査ができること

②監査役の独立性は、明確に法定されており、独立した客観的な監査ができること

③監査役には子会社調査権が法定されており、グループ監査の観点からも有効であること

各会議体における取締役・監査役の構成および出席率(2021年5月27日現在)更新

◎は議長、委員長を示しています

氏名 当社における地位 取締役会 監査役会 指名委員会 報酬委員会 C
S
R




リスクマネジメント委員会 情報管理委員会
井阪 隆一 代表取締役社長
執行役員社長
後藤 克弘 代表取締役副社長
執行役員副社長
情報管理統括責任者
伊藤 順朗 取締役
常務執行役員
経営推進本部長
山口 公義 取締役
執行役員
コーポレートコミュニケーション本部長
丸山 好道 取締役
執行役員
財務経理本部長
永松 文彦 取締役
木村 成樹 取締役
社長室担当
グループ連携担当
ジョセフ・マイケル・デピント 取締役
月尾 嘉男 独立社外取締役
伊藤 邦雄 独立社外取締役
米村 敏朗 独立社外取締役
東 哲郎 独立社外取締役
ルディー和子
(本名:桐山 和子)
独立社外取締役
幅野 則幸 常勤監査役
谷口 義武 常勤監査役
原 一浩 独立社外監査役
稲益 みつこ 独立社外監査役
松橋 香里
(本名:細谷 香里)
独立社外監査役

2執行役員制度導入による、取締役会の監督機能と執行役員の業務執行機能の分離
(経営陣への委任の範囲の明確化)

 当社は、変化の激しい経営環境の中でも迅速な意思決定と業務執行を実行できるよう、執行役員制度を導入し、取締役会の監督機能と執行役員の業務執行機能を分離し、取締役会は「経営戦略の立案」と「業務執行の監督」、執行役員は「業務執行」にそれぞれ専念できる環境を整備しており、執行役員は2021年5月27日現在17名(男性16名、女性1名)で構成されています。
 なお、当社は、経営陣の選任につき、株主の意向をより適時に反映させるため、取締役の任期を1年としています。

経営陣への委任の範囲の明確化
CGC補充原則4-1①】

 当社では、取締役会で定めるべき事項を取締役会規則、決裁権限規程等に定めており、会社法および当該社内規則等に定める事項につき、取締役会において決定することとしています。
 また、決裁権限規程等において、代表取締役社長が決定する範囲等について明確に定めており、経営における意思決定プロセスおよび責任体制の明確化を図るとともに、合理的な権限の委譲による意思決定の迅速化を図っています。

3指名委員会・報酬委員会の体制 【CGC原則3-1(iii)(iv)】【CGC補充原則4-11①】

(1) 基本方針と仕組みの概要

 当社は、2016年より、独立社外取締役を委員長とする、取締役会の諮問機関として「指名・報酬委員会」を設置し、社外役員の知見および助言を活かすとともに、代表取締役、取締役、監査役および執行役員(本項において「役員等」といいます。)の指名および報酬等の決定に関する手続の客観性および透明性を確保し、もって取締役会の監督機能を向上させ、コーポレートガバナンス機能のさらなる充実を図ってまいりました。今般、株主・投資家の皆様からの意見等も踏まえて、当社取締役会の実効性評価を通じて協議した結果、より多様な社外役員の知見等を委員会の審議に活かしつつ、より一層客観性および透明性を向上させるため、2020年5月28日開催の当社定時株主総会以降、取締役会の諮問委員会について以下の改善を図っています。

2020年からの諮問委員会の改善の概要

①指名委員会と報酬委員会を分離

②各委員会の委員構成は、独立社外取締役3名、社内取締役2名(独立社外取締役が過半数)とする

③各委員会の委員長は、独立社外取締役が務める

④報酬委員会の社内委員は、代表取締役以外の取締役より選定する

主な審議項目 指名委員会 報酬委員会
当社の役員等候補者および各主要事業会社の代表取締役候補者の指名に関する基本方針・基準 当社および各主要事業会社の役員等の報酬等に関する基本方針・基準
当社および各主要事業会社の取締役および監査役の報酬等の総額枠に係る議案の内容
当社の役員等候補者および各主要事業会社の代表取締役候補者の選任議案の内容 当社の役員等(監査役を除く。)および各主要事業会社の代表取締役の個人別の報酬等の内容
当社および子会社における役員等に係る株式報酬制度の構築、株式付与基準の設定および変更、ならびに運用に関する重要な事項(株式報酬制度の更新についての判断を含む。)

※上記における「主要事業会社」は、2021年5月27日現在において、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ、株式会社ヨークベニマル、株式会社そごう・西武および株式会社ヨーク(株式会社ヨークマートは、2020年6月1日付で株式会社ヨークへの商号変更を実施)と設定しています。

(2) 適正なグループ経営と指名委員会・報酬委員会の活用

 当社の「指名委員会・報酬委員会」(以下、本項目において「両委員会」といいます。)は、当社役員等だけでなく、主要事業会社の代表取締役の指名および報酬についても審議対象としています。
 主要事業会社の代表取締役は、当社グループ経営上、重要な地位であり、当社のみならずグループ経営の主要な指名・報酬手続の客観性および透明性を重視する観点から、両委員会の対象としているものです。
 なお、当該「主要事業会社」の対象会社については、グループ経営の手続の客観性・透明性を重視し、当社グループの事業ポートフォリオ戦略およびグループガバナンス体制等に応じて、今後も適切に設定していきます。

(3) 適正手続確保の観点からの監査役の関与

 両委員会には社内・社外各1名の監査役がオブザーバーとして、関与しています。
 これは、両委員会の審議対象に、取締役の職務の執行を監査することを職責とする監査役候補の指名も含まれていること、および、取締役会の諮問機関たる両委員会における適正手続の確保を重視しているためです。

4監査

(1) 監査役監査

 当社の監査役会は、当社およびグループ各社の健全で持続的な成長を確保し、社会的信頼に応える良質な企業統治体制を確立することを監査の基本方針として監査計画を定め、内部統制システムの構築・運用、法令遵守・リスク管理の推進体制を重点監査項目に設定し、監査を行っています。
 各監査役は、取締役会その他重要な会議に出席するほか、代表取締役との意見交換、定期的な取締役等からの業務執行状況の聴取、稟議書等の重要な決裁書類の閲覧および本社等における業務・財産の状況調査を実施するとともに、子会社については、子会社の取締役および監査役等と意思疎通および情報共有等を図るとともに、監査計画に基づき子会社の本社、店舗を訪問して事業の実際を調査し、報告を受ける等により監査を実施しています。

財務および会計に関する相当程度の知見を有する監査役の選任

当社は以下のとおり、財務および会計に関する相当程度の知見を有する監査役を3名選任しています。

・常勤監査役谷口義武氏は、当社および当社グループの財務・経理部門において通算7年以上にわたり財務業務および経理業務に従事していました。

・監査役原一浩氏は、公認会計士および税理士の資格を有しています。

・監査役松橋香里氏は、公認会計士の資格を有しています。

(2) 内部監査

 当社は、内部監査機能の充実、強化を図るため、独立した内部監査部門として、監査室内に「業務監査担当」と「内部統制評価担当」を設置しています。

業務監査担当
  • ①コンプライアンス体制の整備・運用状況を含め、主要事業会社の内部監査を確認し指導、または直接監査
  • ②持株会社である当社自体の監査
内部統制評価担当 当社グループ全体の財務報告に係る内部統制の評価

(3) 監査役監査、内部監査および会計監査の相互連携等

 当社では全体として監査の質的向上を図るため監査役(社外監査役を含む)、監査室および監査法人が、以下のとおり、定期的にミーティングを開催する等により、相互に情報交換を積極的に行い、緊密な連携を図っています。

連携方法 頻度 出席者 主な内容
三者ミーティング 原則
年2回
・監査役
(社外監査役含む)
・監査室
・監査法人
監査法人から会計監査の実施状況、監査室から内部監査の実施状況、監査役から監査役監査の実施状況について情報交換が行われ、意見交換を実施
会計監査報告会 原則
年2回
・常勤監査役
・代表取締役
 その他役員
・監査室 等
・監査法人
監査法人から会計監査の報告を受け、会計監査の結果等について確認。また、必要に応じ、監査状況について意見交換を随時実施
常勤監査役と監査室のミーティング 原則
月1回
・常勤監査役
・監査室
  • ・監査室から、業務監査に関する監査結果、内部統制評価の経過状況等について報告
  • ・監査の質的向上を図るための重点検討事項等について積極的に意見交換
監査役会等 原則
月2回
・監査役
 (社外監査役含む)
・監査室(適宜参加)
・監査法人(適宜参加)
常勤監査役より、監査法人・監査室とのミーティングの内容等を社外監査役に報告し、協議を実施。上記協議内容を常勤監査役は監査室や監査法人にフィードバック
監査の質的向上を図る緊密な連携

(4) 関連当事者間取引の確認の枠組み
CGC原則1-7】

 当社は、関連当事者間の取引について、関連当事者を調査・特定し、当該関連当事者との取引の有無や当該取引内容を確認し、会社法および金融商品取引法その他の適用ある法令ならびに東京証券取引所が定める規則に従って開示しています。
 また、当社と取締役との間の競業取引および利益相反取引について、法令および取締役会規則に基づき、取締役会の承認を得ることとしており、当該取引を実施した場合には、重要な事実を取締役会に報告することとしています。

5各種委員会によるコーポレートガバナンス更新

 当社は、代表取締役のもとに「CSR統括委員会」「リスクマネジメント委員会」「情報管理委員会」を設置しています。各委員会は事業会社と連携しながらグループの方針を決定し、その浸透と実行を管理・監督することでコーポレートガバナンスの強化を図っています。

CSR統括委員会

 当社は、社会課題の解決に貢献し、社会と当社グループの持続的成長を目指すため、事業活動を通じたグループ全体のCSR活動の推進・管理・統括を目的としたCSR統括委員会をCSR基本規程に基づき設置しています。また、ステークホルダーの期待や要請に対応するために特定した「5つの重点課題」の解決およびコンプライアンスのさらなる徹底に資する事業活動を推進するために、同委員会傘下に具体的な施策の検討・推進を担う下部組織として5つの部会を設け、課題の解決並びに未然防止に取り組んでいます。
 2020年3月には、ESG推進およびコンプライアンス・内部統制の強化を目的に「コンプライアンス部会」を新たに設置しました。また、「5つの重点課題」の当該課題ごとに、気候変動や資源の枯渇などの環境負荷低減を「環境部会」、人権や環境に配慮した健全なサプライチェーンの構築と商品・サービスにおける品質向上と安全性の確保を「サプライチェーン部会」、社是・企業行動指針の周知徹底・働きがいのある職場づくり、多様な人財の活躍推進・労働環境の改善を「企業行動部会」、事業特性・経営資源を活かして本業を通じた社会課題起点の新規事業の企画・立案・実行を「社会価値創造部会」が担い、グループ横断的な具体的課題の改善施策の立案・展開を行っています。
 なお、当社グループ全体の内部統制の一環として当社グループ役員・従業員およびお取引先が利用可能な内部通報制度を運用しており、CSR統括委員会の事務局の担当役員が、取締役会において内部通報制度の運用状況について、定期的に報告・確認を行うなど、コンプライアンス体制の強化を図っています。

リスクマネジメント委員会

 当社および当社グループ各社では、経営環境およびリスク要因の変化を踏まえ、各事業におけるリスクを適正に分析・評価し、的確に対応するため、リスク管理の基本規程に基づき、リスクマネジメント委員会を中核とする統合的なリスク管理体制を構築・整備・運用しています。
 リスクマネジメント委員会は、各リスク管理統括部署より自社のリスク管理状況に関する報告を受け、リスクの網羅的な把握、その評価・分析および対策について協議し、今後の方向性を定めています。
 一方、各リスクについては、当社の各リスク管理統括部署を主体とするグループ横断の会議体等を活用し、グループ各社のリスク評価・分析および低減策の実行支援や社内外のリスク関連情報の共有などを通じて、グループ全体のリスク管理のさらなる強化に取り組んでいます。

情報管理委員会

 当社は、グループの役職員が知得、作成または保有する業務に関する一切の情報について、2019年度に一新した情報管理基本規程に基づき、情報管理統括責任者を委員長とする情報管理委員会のもと、情報管理に対するリスクの分析、評価および対策を講じています。
 2020年度において、2019年度に引き続き、情報収集・管理体制の強化に努め、各社の重要情報を適時・適切に収集し、協働して対処する体制を強化するとともに、その情報を一元的に管理し、経営および関連部門へ遺漏・遅滞なく報告する体制の強化に取り組みました。
 情報セキュリティにおいては、グループ共有のセキュリティ体制の構築と強化を進めています。具体的には、当社の代表取締役直轄組織として業務執行から独立したセキュリティ統括部門を設置、グループの共通基盤となる「情報セキュリティポリシー、ガイドライン等」の再整備を行うとともに、各事業会社のセキュリティ環境の構築支援やモニタリングの強化、および教育の高度化や統制評価等を行っています。さらに先に述べた情報管理委員会のもと、グループ全体のセキュリティに対する意識の向上と、専門部会を通じたさらなる強化と徹底を図り、グループ全体での安全・安心の確保を推進しています。
 これらの取り組みを通じて、グループの情報管理および情報セキュリティの強化に努めています。

6リスク管理

(1) 基本的な考え方

 当社は、経営の健全性と事業の効率性を確保しつつ、当社グループとして永続的に維持・発展し、お客様が必要とする商品・サービスを提供し続けるために、事業継続に関わる各種リスクの適切な管理に取り組んでいます。当社グループのリスク管理を行ううえで、事業のすべての領域のリスクを、できる限り定量的に測定し、自己資本を踏まえて、リスク量が許容範囲内にあるか否かを検証し、リスクの回避・移転・低減・保有という対策を実行する統合的リスク管理の手法を取り入れています。

(2) グループリスク管理体制

 当社およびグループ各社は、自社のリスク管理全体を統括する部署を事務局とするリスクマネジメント委員会を設置しています。
 リスクマネジメント委員会は、原則半期に1回開催され、各種リスク管理統括部署より自社のリスク管理状況に関する報告を受け、リスクの網羅的な把握、その評価・分析および対策について協議し、今後の方向性を定めています。
 一方、各種リスクについては、当社リスク管理統括部署を主体とするグループ横断の会議体等を通じて、該当するリスクに関わるグループ方針、各社リスク低減の取り組み、さらにリスクが顕在化する兆候を示す社内外の各種事例等の共有を図っています。

グループリスク管理体制

グループリスク管理体制

(3) 管理すべきリスク

 当社は、当社グループ全体に共通するリスク管理の基本方針を策定しています。
 当社は管理すべきリスクをガバナンスリスク、業務リスク、B/Sリスクおよび事業リスクの4つの分類に分けて管理しています。
 それぞれのリスクについて、グループ全体の状況を評価し効果的に改善すべく、当社における各種リスク管理統括部署を明確化するとともに、すべてのリスク領域を一元的・網羅的に管理するリスク統括部を設置しています。

リスク分類 当社グループの重要リスクの主な事例
ガバナンスリスク 内部統制の不備、コンプライアンス違反等によりグループ全体のブランドを毀損するリスク
業務リスク
情報管理リスク お客様や従業員等の個人情報および機密情報の流出により損失を被るリスク
システムリスク サイバーテロ、システム障害、ネットワーク障害により損失を被るリスク
商品の品質管理・表示リスク 商品の安全性、表示の不適切およびサプライチェーンにおける人権・環境問題により損失を被るリスク
IRリスク 不適正開示リスクおよび不公平な情報開示により損失を被るリスク
PRリスク マスコミ対応およびニュースリリースの内容等が不適切なことにより損失を被るリスク
風評リスク SNS等を通じた不適正な情報によりブランド毀損などの損失を被るリスク
法務リスク 訴訟および法的規制への対応不備により損失を被るリスク
知的財産権(商標権等)に係るリスク 当社グループが保有あるいは、当社グループに帰属する知的財産権等が第三者に侵害されるリスク、また第三者の権利を侵害するリスク
事業継続リスク 気候変動・災害等による影響、新型インフルエンザ等の感染症の流行により損失を被るリスク
事件・事故リスク お客様人身事故、放火・火災等により損失を被るリスク
反社会的勢力リスク 反社会的勢力との関係により損失を被るリスク
会計リスク 会計基準の新たな導入・変更により損失を被るリスク
税務リスク 税制の新たな導入・変更等への対応不備により損失を被るリスク
人事・労務関連リスク 労働環境の整備や働きやすい環境づくりが進まないこと等により損失を被るリスク
環境リスク 食品リサイクル、容器包装の削減、廃棄物処理、気候変動等への対応不備により損失を被るリスク
B/Sリスク(資産・負債から発生および派生するリスク)
資産リスク 棚卸資産や固定資産等の資産価値減少により損失を被るリスク
事業信用リスク 差入保証金の回収など債権管理により損失を被るリスク
金融信用リスク 資産運用等の金融取引において、信用供与先の財務状況の悪化等により損失を被るリスク
市場リスク 金利・為替・株価等の変動により資産・負債の価値が変動し損失を被るリスク
流動性リスク 財務内容の悪化等に伴い、資金調達が困難になることにより損失を被るリスク
事業リスク
既存事業リスク 商品・原材料等の調達や仕入価格の変動により損失を被るリスク
店舗出店に伴う規制対応により損失を被るリスク
投資回収リスク M&Aおよび他社との業務提携等が当初期待した効果が得られないことにより損失を被るリスク

(4) リスク管理のさらなる強化にむけて

 昨今、技術革新や、社会の価値観等々、当社グループを取り巻く環境は大きく変化しており、リスク管理の在り方についても、随時、見直しを図っています。
 特に、情報セキュリティ関連のリスクについては、2019年7月、当社子会社が運営していたバーコード決済サービス「7pay」の一部アカウントに対する不正アクセス事案が発生したことを厳粛かつ真摯に受け止め、再発防止を図っています。具体的には、再発防止策として、セキュリティに関するポリシー、ガイドライン等の再整備、セキュリティについて専門性を有する人財の拡充、セキュリティ意識をグループ内に浸透させるための社内教育等の取り組み等の対応を実施しています。
 加えて、業務執行から独立した組織として、グループの情報セキュリティに関する業務を統括する「セキュリティ統括室」を設置しました。

リスク管理の更なる強化に向けて〜リスク予兆検知

リスク管理の更なる強化に向けて〜リスク予兆検知

 その他、事業環境が大きく変化する中では、インシデントの発生の未然防止・早期発見が重要と考え、第1のディフェンスラインである業務執行部門、第2のディフェンスラインである管理部門、第3のディフェンスラインである内部監査部門の各々が適正に機能するよう、全社的な取り組みを進めています。
 第1のディフェンスラインにおいては、通常の業務ラインにおけるコミュニケーションを強化し、現場におけるリスクの早期発見・報告・対応を図っています。その他、2020年3月、当社CSR統括委員会傘下に、新たにコンプライアンス部会を設置し、グループ各社に対するコンプライアンスの徹底はもとより、当社がグループ各社のコンプライアンス体制強化のサポートおよび監督の実効性の確保に努めています。
 第2のディフェンスラインにおいては、管理部門・モニタリング部門など通常の業務ラインから独立した内部統制推進部門が、日常的に収集している情報について、適宜、連携しながら第1のディフェンスラインである業務執行部門にフィードバックし、助言・支援する体制を整備しています。
 第3のディフェンスラインにおいては、当社およびグループ各社の監査室による、各社の第1、第2のディフェンスラインが、適正に機能しているかを分析、評価するリスクマネジメント監査を検討しています。
 上記に加え、事業環境の変化スピードが速い今日における、リスクの予兆の早期把握強化の一環として、SNS情報や、お客様等からいただいたご意見の内容の分析についても強化を図っています。

7内部通報更新

 当社は、グループ全体の内部統制の一環として、法令・社会規範・社内規程に違反する行為の防止と早期発見、早期是正、再発防止を目的に、当社グループ従業員を対象とした通報窓口「グループ共通従業員ヘルプライン」と、お取引先様を対象にした通報窓口「お取引先専用ヘルプライン」、経営幹部に関する通報窓口「監査役ホットライン」を運用しています。

  • ・通報窓口を社外の第三者機関に設置することで、匿名でも通報を受付け、通報内容の秘密保持を徹底し、通報者の個人情報、プライバシーを厳守するとともに、通報を理由とした不利益な取扱いが行われないよう、通報者の保護を徹底しています。
  • ・重大な違反行為等が認められた場合は、直ちに、代表取締役に報告のうえ、関係部署・関係各社とともに対応を協議し、必要な措置を講じます。
  • ・取締役会においてCSR統括委員会事務局の担当役員が、内部通報制度の運用状況について定期的に報告・確認を行っています。
WCMS WCMS

『内部通報制度認証(自己適合宣言登録制度)』に登録

セブン&アイグループが社会から信頼され、持続的に成長し続けて行くためには、コンプライアンスを遵守することが求められます。その為には、違反行為の未然防止・早期発見・早期是正・再発防止が重要です。2019年7月に、当社の内部通報制度における通報者の保護や通報内容の秘密保持の制度設計が認められ、消費者庁の『内部通報制度認証(自己適合宣言登録制度)』に登録し、継続更新しています。今後もコンプライアンスが徹底されるよう、内部通報制度の周知徹底を図っていきます。

内部通報

8政策保有株式について
CGC原則1-4】更新

(1) 政策保有株式に関する方針

 当社グループ全体では、2021年2月末現在の政策保有上場株式は54銘柄、時価で743億円と連結純資産の2.6%です。
 保有については、事業競争力の維持と強化のため、業務提携、取引関係の維持・強化等の合理性があると認める場合を除き、原則として政策保有株式を保有しません。
 保有株については毎年見直しを行い、保有する意義・効果の薄れた株式について、投資先企業の状況等を勘案したうえで売却を進めるものとします。

※本項目については、時価は千万円以下を切り捨て、比率は小数点以下第2位を四捨五入しています。

(2) 議決権行使の基準

 政策保有上場株式の議決権行使にあたっては、下記の議決権行使基準細則を踏まえ、当社および投資先企業の中長期的な企業価値向上の観点から賛否を判断し、必要に応じて、議案の内容等について投資先企業と対話をしたうえで、行使します。

議決権行使基準細則

a. 各総会議案の内容は総会開催企業の中長期的な企業価値向上に適しているか

b. 各総会議案の内容は総会開催企業の株主の利益を最大化するような内容か

c. 株主総会招集通知その他議案の説明資料等は、情報開示として適時適切であるか

(3) 保有意義・効果の検証方法

 当社取締役会では、政策保有上場株式の保有意義・効果について以下の項目を検証し、保有の適否を総合的に判断しています。なお、検証項目については、今後も継続して検討いたします。

検証項目

定性項目

①取得経緯

②取引関係の有無

③保有する時点での戦略的意義

④将来的なビジネスの可能性

⑤保有しない場合の取引の存続・安定性等に係るリスク

⑥保有継続した場合のメリットの継続性・今後の取引の見通し・リスク

定量項目

①事業提携等による取引がある場合の直近の取引額・利益額

②年間受取配当金額・株式評価損益

③保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているか

(4) 2020年度政策保有株式の検証

 2020年度における、当社取締役会における当社の全政策保有上場株式の検証結果は、以下のとおりです。
(2021年4月8日取締役会にて実施)

2020年度政策保有株式の検証結果

銘柄 保有目的 定性的・定量的保有意義・効果 当社株式の保有の有無
(株)アインホールディングス 共同商品開発の推進等のビジネス連携を強化していくため
(株)クレディセゾン 当社グループ金融事業会社等を通じ、ビジネス連携を強化していくため
三井不動産(株) 当社グループ事業会社における店舗、物流施設その他不動産に関する取引等のビジネス連携を強化していくため
(株)西武ホールディングス 当社グループ事業会社の店舗およびエリア協働開発等のビジネス連携を強化していくため
(株)TBSホールディングス メディアコンテンツを活用した販売促進等のビジネス連携を強化していくため
第一生命ホールディングス(株) 当社グループ会社との生命保険その他の金融取引等のビジネス連携を強化していくため

※「検証項目」における定性項目・定量項目を検証し、総合的に判断し、すべての銘柄において保有意義・効果が認められています(定量的な保有効果については、個別取引における契約上の秘密保持の観点から記載しておりません)。

 なお、上場子会社を除くグループ事業会社においても、当社と同様の保有方針のもと、グループとしての政策保有上場株式の検証を実施していることを、当社取締役会は確認しています。

9顧問等について(2021年5月27日現在)

 当社および主要事業会社における、顧問等の設置状況は次のとおりです。

当社

氏名 伊藤 雅俊
役職・地位 名誉会長
業務内容 当社経営陣が必要なときに助言する業務
勤務形態・条件 常勤・報酬有
任期 1年
氏名 鈴木 敏文
役職・地位 名誉顧問
業務内容 当社経営陣が必要なときに助言する業務
勤務形態・条件 常勤・報酬有
当社社長等退任日 2016年5月26日
任期 1年

主要事業会社

氏名 萬歳 教公
役職・地位 株式会社セブン‐イレブン・ジャパン 顧問
業務内容 当社経営陣が必要なときに助言する業務
勤務形態・条件 常勤・報酬有
任期 1年
  • ・当社および主要事業会社顧問等の就任については、当社取締役会で審議・確認を行っており、当社取締役会として適切に監督を行っています。
  • ・当社指名委員会では、当社取締役会の諮問を受け、当社および主要事業会社の顧問等の業務内容・勤務形態・報酬等条件について審議・確認をしています。
  • ・当社および主要事業会社の顧問等の役割は、各社の経営陣が必要なときに助言することであり、各社の経営上の判断に影響を及ぼすような権限は一切有していません。