役員報酬 【CGC 原則3-1 (ⅲ)】更新

更新日:2026年5月29日

新役員報酬制度策定の目的

 当社は、2025年5月の株主総会から新経営体制が発足したことに伴い、2025年8月に事業変革を含む今後の戦略とその実行計画である『7-Elevenの変革』を発表し、新たなグループの経営方針・経営目標を設定しております。当該変革プランを果断に推進し、当社企業価値を向上させるためには、業務執行取締役が経営に深くコミットメントする体制の確保が不可欠であることから、当社は2026年より役員の報酬制度を見直し、客観性・透明性ある手続を確保しつつ、当社の持続的な成長に向けた健全なインセンティブとして機能する報酬内容に改定致します。
 今回の新役員報酬制度の制定にあたっては、上記『7-Elevenの変革』が「成長に向けた取り組み」として「グローバルで統合されたマネジメントプロセスと枠組みの設定」を掲げていることに基づき、当社および主要事業子会社の役員報酬制度について、グローバルで統合された共通報酬指針を策定しつつ、当社および主要事業子会社のグループ経営上の機能・役割に応じ、各社の役員報酬制度を策定するものとします。

株式会社セブン&アイ・ホールディングス
役員報酬方針

1. 役員報酬に関する基本的な考え方

 当社は、当社の取締役および監査役(以下、本方針において「役員」といいます。)の報酬制度を「コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方」に基づき、中長期的グループ企業価値の継続的向上と持続的成長の実現のために、適切なリスクテイクを行うための仕組みと位置づけ、以下の基本方針等に基づき、構築・運用するものとします。

(1)役員報酬制度の基本方針

 当社は、当社の役員報酬制度を、当社および株式会社セブン‐イレブン・ジャパン(本方針において、SEJといいます)、7-Eleven, Inc.(本方針において、SEIといいます)ならびに7-Eleven International LLC(本方針において、7INといいます。また、SEJ、SEIおよび7INを総称して「主要事業子会社」といいます。)間で統合された報酬指針(以下「グループ役員等報酬指針」といいます。)を策定し、これを共通の基本指針としつつ、当社および主要事業子会社のグループ経営上の機能・役割に応じ、策定するものとします。

(2)各役位別の報酬に関する考え方

(a)業務執行取締役

 当社の業務執行取締役の報酬は、グループ役員等報酬指針に基づき、当社の中長期的な企業価値の創造へ向け、当社の業務執行取締役および主要事業子会社の事業執行に携わる役員が、戦略課題に対して共通の目標意識をもって一体的に取り組み、相互協力を促進する連携体制を確保し、処遇の透明性と公平性を高める観点から構築・運用するものとします。なお、グループ役員等報酬指針は、以下の報酬基本原則に基づいて運用します。

報酬基本原則

  • Attracting and Retaining Premier Executive Talent(優秀な経営人財の獲得と離職防止)
  • World-Class Long-Term Value Creation(世界クラスの長期的な価値創造)
  • Engaging Leaders Around Strategic Priorities(戦略的優先事項に対するリーダーのエンゲージメント)
  • Pay-for-Performance Alignment(企業価値と業績連動報酬支給額との連動性)
  • Alignment with Broad Stakeholder Interests(幅広いステークホルダーの利益との調和の確保)
  • Encouraging Appropriate Risk Management(適切なリスク管理の促進)
  • Transparency and Accountability(透明性と説明責任)

(b)社外取締役

 当社の社外取締役は、一般株主と利益相反が生じるおそれのない、客観的・中立的立場から、それぞれの専門知識および幅広く高度な経営に対する経験・見識等を活かした社外的観点からの監督および助言・提言等を実施し、取締役会の意思決定および業務執行の妥当性・適正性を確保する機能・役割を担っていることから、役割の大きさに応じた適正な報酬水準とするとともに、業績に連動しない報酬制度とします。

(c)監査役

 当社の監査役は、当社およびグループ各社の健全で持続的な成長を確保し、社会的信頼に応える良質な企業統治体制を確立することを監査の基本方針として監査計画を定め、内部統制システムの構築、法令遵守・リスク管理の推進体制を重点監査項目に設定し監査を行っていることから、固定報酬による報酬制度とします。

2. 報酬水準

 役員報酬の水準については、当社の事業内容および経営環境における各種ファンダメンタルズを考慮しながら、時価総額や収益規模等で、当社と同規模の主要企業における役員報酬水準を参考に決定します。
 業務執行取締役の報酬水準の決定にあたっては、個々の業務執行取締役もしくは業務執行取締役のグルーピングごとに、以下を考慮してベンチマーキングピアグループを適切に選定します。

  • 対象業務執行取締役が属する事業体の業種の類似性
  • 対象業務執行取締役が属する事業体の規模の類似性
  • 対象業務執行取締役が属する人材競合市場
  • 対象業務執行取締役の権限責任の大きさ
  • なお、より慎重な検討が必要な場合、報酬ベンチマーキングにおいて、単一のピアグループを報酬水準設定の唯一の根拠とせず、他のピアグループで検証することも考慮します。

 代表取締役社長兼CEOの報酬ベンチマークにおいてはグローバル小売業をピアグループとして設定しています。なお、グローバル小売業ピアグループは、ピアグループ構成企業の業績等に応じて適切に報酬委員会が選定するものとします。

3. 報酬構成

(1)業務執行取締役

(a)報酬構成の割合

 業務執行取締役の報酬構成の割合は概ね次のとおりとします。
 業績条件型の事後交付型株式報酬(Performance Share Unit: PSU)および在籍条件型の事後交付型
 株式報酬(Restricted Stock Unit:RSU)は当社からの直接交付型もしくは信託型によって運営します。

代表取締役社長兼CEO
代表取締役社長兼CEO
その他の業務執行取締役
その他の業務執行取締役
  • 業績連動賞与およびPSUが基準報酬額であるときを前提として算出しています。
    上表の報酬構成割合は、国内非居住者および役職に応じた諸手当を支給する場合には、固定報酬の割合が増える可能性があります。

(b)構成内容

  1. i固定報酬
    • 職責の大きさに応じた役職位ごとの、固定の金銭報酬とします。
    • 報酬は、在任期間中、毎月定期的に支給します。
    • 報酬委員会による審議・答申のうえ取締役会の決定に基づき、国内非居住者への諸手当を基本報酬に含めて支給することができるものとします。
    • 報酬委員会による審議・答申のうえ取締役会の決定に基づき、役職に応じた手当を支給することがあります。
  2. ii変動報酬
    • 変動報酬の設計原則

     当社の変動報酬は、グループ役員等報酬指針が掲げる「World-Class Long-Term Value Creation(世界クラスの長期的な価値創造)」の実現へ向けて、業務執行取締役を力強く動機づけるインセンティブとして設計します。当社グループの長期的な企業価値の創造は、CVS事業の拡大と収益力強化を通じた「稼ぐ力」の強化による短期的な自律的成長、戦略的なキャピタルアロケーションによる資本効率の改善を通じた中長期的な成長、そして創出した企業価値の維持・向上という、異なる時間軸にまたがる経営行動の総体によって実現します。変動報酬は、これらの経営行動を短期・中期・長期の異なる時間軸に文脈化し、業績連動賞与、PSU、RSUならびに株式保有ガイドラインの三層構造の中に可視化することで、時間軸ごとの戦略的優先課題に対して業務執行取締役を明確に尽力させることを目的とします。また、こうした設計を通じ、企業価値増減と報酬増減とが連動することによる規律づけを強化し、企業価値と業績連動報酬の支給額との連動性を高めることで、報酬制度全体の説明責任、客観性および透明性を確保します。

    変動報酬(STI・LTI)の機能分担
    変動報酬(STI・LTI)の機能分担
    • STI:年次インセンティブ、LTI:長期インセンティブ

     なお、上記の設計原則と同一の考え方を、グループ役員等報酬指針に基づき主要事業子会社(SEJ、SEIおよび7IN)の業務執行に携わる役員にも適用します。とりわけ、当社は長期インセンティブKPI(Key Performance Indicator)としてTSR(株主総利回り)指標を採用しておりますが、主要事業子会社の長期インセンティブにも当社と同様にTSR指標の評価を組み込むことにより、グループ全体の企業価値創造に対する意識を事業子会社の業務執行に携わる役員にも共有し、戦略課題に対する共通の目標意識と相互協力を促進する連携体制を確保します。
     具体的な設計の考え方は以下のとおりです。

    <業績連動賞与>

    業績連動賞与は、当社グループの「稼ぐ力」の強化へ向けて業務執行取締役の日々の経営努力を促すため、連結営業収益・連結営業利益額に加え、戦略課題への取り組みおよび非財務指標をKPIとして設定します。

    <PSU(業績条件型の事後交付型株式報酬)>

    PSUは、変動報酬の中で最も重要なインセンティブの要素と位置づけています。中長期的な成長や資本効率の改善を含む中長期の企業価値創造へ向けた経営行動を多面的に評価するため、経営成果の指標としての連結EBITDA、連結ROICおよび外部の市場評価としての相対TSRをKPIとして採用します。とりわけ相対TSRについては、変革期における企業価値向上の重要性に鑑み、PSU全体の中で最も大きなウエイトを設け、対TOPIX(配当込み)比較と対グローバル小売業ピアグループ比較の2種類の評価軸を設定し、変革の着実な進展を通じた企業価値創造期待の創出を通じて、国内上場企業およびグローバル小売業のいずれの各社よりも上回る成長を実現する意識を経営陣に強く持たせるようにします。

    <RSU(在籍条件型の事後交付型株式報酬)および株式保有ガイドライン>

    RSUは、継続的に株主との利益・リスクの共有を促進していくため、業績評価は行わず、毎期一定の価値を付与します。株式保有ガイドラインは、当社株式を、既定の保有水準に達するまで売却せず継続保有することを義務付けることで、業務執行取締役が企業価値創出の成果を更に長期的に維持・向上することに努め、また株主価値の毀損に対しても責任を持つ姿勢を明確化します。

     上記に基づき、各業務執行取締役の変動報酬は以下の原則に従い設計します。

    • 目標設定および評価

     目標設定は、株主・投資家を含むステークホルダーの当社企業価値創造期待を満たすべく、挑戦的な 目標となるよう設定します。一方で、短期的かつ過度なリスクテイクを促す設計は避けるものとします。

    • 業績連動賞与およびPSUの変動幅

     業績連動賞与およびPSUの変動幅は0~200%に設定します(業績連動賞与は基準額に対する変動幅、PSUは基準ユニット数に対する変動幅)。
     それぞれの支給率が上限・下限となった場合の報酬支給額のイメージは下図のとおりです。

    <支給率が上限・下限となった場合の報酬支給額のイメージ>

    企業価値増減と報酬支給額の連動性を高め、報酬制度全体の説明責任および客観性・透明性を確保する報酬内容としています。なお、PSU・RSUに基づく報酬の価値は株価に応じて変動するため、下記割合も変動します。

    代表取締役社長兼CEO
    代表取締役社長兼CEO
    その他の業務執行取締役
    その他の業務執行取締役
    • 期末の裁量調整

     インセンティブ機能の実効性確保の観点から、想定外の経営環境の変化、臨時の利益や損失が支給率に与える影響については、報酬委員会の慎重な審議による答申に基づき、取締役会は裁量調整の必要性を判断します。

  3. ⅱ-1 業績連動賞与
    • 短期のインセンティブ報酬として、事業年度ごとの会社業績や個人評価等に基づき変動する、業績連動の金銭報酬とします。
    • 報酬は、事業年度ごとの会社業績や個人評価等の確定後に毎年支給します。
    • 業績連動賞与におけるKPIは下表のとおりとします。短期のインセンティブとしては、当該年度におけるグループ事業の成長や収益性、またそれらに繋がる個々の業務執行取締役の定性的な取り組みや非財務指標を評価します。
    • 多様な人財が能力を発揮できる環境づくりをより推進し、従業員の貢献意欲の向上による企業競争力の強化を担保することを目的として「従業員エンゲージメントの向上度」を非財務KPIとして評価します。
    • 「持続可能な社会」と「企業の持続的成長」の両立を目指す当社として 、2019年5月に策定した環境宣言 『GREEN CHALLENGE 2050』におけるCO2排出量の削減目標を、2020年度より業績連動型株式報酬のKPIに追加しましたが、2025年9月のグループ再編に伴い、CO2排出量の削減目標等の見直しを行っております。当該見直しが決定され次第、見直し後の「CO2排出量の削減の取り組み等環境負荷低減の推進度」を業績連動賞与の非財務KPIとして評価します。
    業績連動賞与におけるKPI
    KPI 割合 評価目的
    (a) 連結営業収益 35% グループ全体の毎期における事業の成長を評価
    (b)連結営業利益額 35% グループ全体の毎期における事業の収益性を評価
    (c)個人評価 25% 個々の業務執行取締役の毎期における戦略課題への取り組みを評価
    (d)非財務 5% 従業員エンゲージメントの向上度およびCO2排出量削減の取り組み等環境負荷低減の推進度その他の非財務指標を評価
    • 報酬委員会による総合評価
      <業績連動賞与に係る係数の算出式>
      業績連動賞与に係る係数=(a)+(b)+(c)+(d)
      (a)「連結営業収益」に関する連動係数 × 35%
      (b)「連結営業利益額」に関する連動係数 × 35%
      (c)「個人評価」に関する連動係数× 25%
      (d)「非財務」に関する連動係数 × 5%
    連結営業収益・連結営業利益額における業績連動の仕組み(イメージ)
    連結営業収益・連結営業利益額における業績連動の仕組み(イメージ)
    • 業績連動賞与の変動幅は基準額に対して0%~200%とします。
  4. ⅱ-2 PSU(業績条件型の事後交付型株式報酬)
    • 中長期のインセンティブ報酬として、会社業績や経営指標等に基づき変動する、業績連動の株式報酬とします。
    • 毎年、取締役に対しユニットを付与し、連続する3年間である役務提供期間中、原則として、取締役として継続して役務提供を行うことを条件として当社株式等を交付します。当初の役務提供期間は、2026年定時株主総会の終結時点から2029年に開催予定の当社定時株主総会の終結時点までとします(オーバーラップ型)。
    • 権利確定は原則として役務提供期間(3年後)経過後とします(一括確定)。
    • 役務提供期間終了までに退任した場合、ユニットは原則失効しますが、死亡による退任やその他正当な事由による退任時には権利確定を早期化し、権利確定させるユニット数を必要に応じて合理的に調整できるものとします。
    • 組織再編等の際にも権利確定を早期化することがありますが、組織再編等のみを以て権利確定することはなく、当該組織再編等に伴い取締役または一定の役職の地位を喪失することとなる場合に権利確定します(いわゆる“ダブルトリガー”方式)。
    • 業績連動型株式報酬におけるKPIは下表のとおりとします。
    PSUにおけるKPI
    KPI 割合 評価目的
    (a) 連結EBITDA 25% 事業が生む利益・キャッシュフローの規模の中長期的な成長を評価
    (b)連結ROIC 25% 事業が生む利益の投下資本に対する効率性の中長期的な向上を評価
    (c)相対TSR
    (対TOPIX(配当込み)比較)
    25% 国内株式市場における当社の相対的なパフォーマンスを中長期的に評価
    (d)相対TSR
    (対グローバル小売業比較)
    25% グローバル小売業に対する当社の相対的なパフォーマンスを中長期的に評価
      <PSUに係る係数の算出式>
      業績連動型株式報酬に係る係数=(a)+(b)+(c)+(d)
      (a)「連結EBITDA」に関する連動係数 × 25%
      (b)「連結ROIC」に関する連動係数 × 25%
      (c)「相対TSR(対TOPIX比較)」に関する連動係数 × 25%
      (d)「相対TSR(対グローバル小売業比較)」に関する連動係数 × 25%
    各KPIにおける業績連動の仕組み
    連結EBITDA・連結ROIC(イメージ)
    連結EBITDA・連結ROIC(イメージ)
    相対TSR(対TOPIX(配当込み)比較)
    相対TSR(対TOPIX(配当込み)比較)
    相対TSR(対グローバル小売業比較)
    相対TSR(対グローバル小売業比較)
    • グローバル小売業ピアグループは、ピアグループ構成企業の業績等に応じて適切に報酬委員会が選定するものとします。
  5. ⅱ-3 RSU(在籍条件型の事後交付型株式報酬)
    • 在任中の継続的な株式保有および株主価値の共有を促進するため、対象となる役務提供期間の継続勤務を条件とする、在籍条件型の株式報酬とします。
    • 当初の役務提供期間は、2026年定時株主総会の終結時点から2029年に開催予定の当社定時株主総会の終結時点までとし、毎年ユニットを付与します(オーバーラップ型)。
    • 権利確定は原則として役務提供期間(3年間)経過後とします(一括確定)。
    • 役務提供期間終了までに退任した場合、ユニットは原則失効しますが、死亡による退任やその他正当な事由による退任時には権利確定を早期化し、権利確定させるユニット数を必要に応じて合理的に調整できるものとします。
    • 組織再編等の際にも権利確定を早期化することがありますが、組織再編等のみを以て権利確定することはなく、当該組織再編等に伴い取締役または一定の役職の地位を喪失することとなる場合に権利確定します(いわゆる“ダブルトリガー”方式)。
    PSU・RSUの付与サイクルのイメージ
    PSU・RSUの付与サイクルのイメージ

(c)株式保有ガイドライン

 株主との価値共有を長期的かつ持続的に確保するため、下表のとおり株式保有ガイドラインを設定するとともに、保有目標水準到達以降も、在任中は継続して保有目標水準以上の当社株式を保有することとします。

    • <株式保有ガイドライン>
      就任後(ガイドライン適用開始日に在任する業務執行取締役については当該適用開始後)、5年以内に達成を目指す保有目標水準。保有目標水準には実質的に保有株式と同等と認められる未確定のRSUを含めるものとします。
  保有目標水準
代表取締役社長兼CEO 基本報酬(年額)の5倍
その他の業務執行取締役 基本報酬(年額)の1倍

(d)マルス・クローバック

 各報酬の対象となる取締役に重大な不正・違反行為等が発生した場合や重大な会計上の誤りまたは不正による決算の事後修正が取締役会において決議された場合等、報酬の性質毎に、取締役会が定める事由が生じた場合には、各報酬の全部もしくは一部の支給・交付を行わないこととし(マルス)または支給・交付した各報酬の全部もしくは一部の返還請求(クローバック)ができるものとします。但し、クローバックの対象となる報酬は、クローバックを実施する事由が認められた日の属する事業年度およびその前の3事業年度に支給・交付された各変動報酬とします。

(e)セベランス

 本方針に記載される報酬の他、出身地・居住地・職責等に鑑みて想定される人材市場における報酬水準・報酬慣行等を考慮し、報酬委員会から答申を受けた取締役会において、セベランスの支給が相当と判断される場合には、株主総会の承認を条件として、報酬委員会から答申を受けた取締役会が適切と認める額のセベランスを支給する場合があります。

(2)社外取締役

(a)報酬構成の割合

 社外取締役の報酬は、固定報酬および株式報酬(RSU)からなります。役職に応じた手当加算前の固定報酬と在籍条件型の事後交付型株式報酬(RSU)の比率は、概ね9:1とします。

社外取締役
社外取締役

(b)構成内容

  1. i固定報酬
    • 固定の金銭報酬を、在任期間中、毎月定期的に支給します。
    • 報酬委員会による審議・答申のうえ取締役会の決定に基づき、取締役会議長、指名委員会委員長および報酬委員会委員長等の役職に応じた手当を支給することがあります。
  2. RSU(在籍条件型の事後交付型株式報酬)
    • 社外取締役として、一般株主と利益相反が生じるおそれのない、客観的・中立的立場から、それぞれの専門知識および幅広く高度な経営に対する経験・見識等を活かした社外的観点からの監督および助言・提言等を実施し、取締役会の意思決定および業務執行の妥当性・適正性を確保する機能・役割を果たしつつ、中長期的な企業価値向上への貢献意欲を高め、株主との価値共有を図ることを目的として、RSUを付与します。
    • 当初の役務提供期間は、2026年定時株主総会の終結時点から2029年に開催予定の当社定時株主総会の終結時点までとし、毎年ユニットを付与します(オーバーラップ型)。
    • 権利確定は原則として役務提供期間経過後(3年間)とします(一括確定)
    • 役務提供期間終了までに退任した場合、ユニットは原則失効しますが、死亡による退任やその他正当な事由による退任時には権利確定を早期化し、権利確定させるユニット数を必要に応じて合理的に調整できるものとします。
    • 組織再編等の際にも権利確定を早期化することがありますが、組織再編等のみを以て権利確定することはなく、当該組織再編等に伴い取締役または一定の役職の地位を喪失することとなる場合に権利確定します(いわゆる“ダブルトリガー”方式)。
    RSUの付与サイクルのイメージ
    RSUの付与サイクルのイメージ

(c)マルス・クローバック(RSU)

 社外取締役に重大な不正・違反行為等が発生した場合や重大な会計上の誤りまたは不正による決算の事後修正が取締役会において決議された場合等、取締役会が定める事由が生じた場合には、RSUの全部もしくは一部の支給・交付を行わないこととし(マルス)または支給・交付したRSUの全部もしくは一部の返還請求(クローバック)ができるものとします。但し、クローバックの対象となるRSUは、クローバックを実施する事由が認められた日の属する事業年度およびその前の3事業年度に交付されたRSUとします。

(d)株式保有ガイドライン

 社外取締役が在任期間中に取得した当社株式は、株式報酬にかかる納税のための売却を除き、原則、退任時までその全量を継続保有することとしています。

(3)監査役

(a)報酬構成の割合

 監査役の報酬構成の割合は、下記(b)記載の固定報酬のみといたします。

(b)構成内容

  1. 固定報酬
    • 監査役の報酬は、経営に対する独立性の一層の強化を重視し、固定の金銭報酬のみとし、業績連動賞与・株式報酬は支給しません。
    • 報酬は、在任期間中、毎月定期的に支給します。

4. 報酬ガバナンス

(1)報酬委員会

 当社は役員等(役員および執行役員をいいます。)の報酬の決定に関する手続の客観性および透明性を確保すること等を目的として、委員長および過半数の委員を独立社外取締役とした報酬委員会を設置しています。報酬委員会は、グループ役員等報酬指針に基づき、当社の役員等、SEJ代表取締役およびSEIならびに7INのCEOの報酬制度および報酬内容について審議・答申する権限を有しています。報酬委員会における審議に際しては、その役割・権限を適切に行使するため、グループ役員等報酬指針との整合性、経営環境の変化、株主・投資家との対話内容やフィードバック等を踏まえるとともに、グローバルに豊富な経験・知見を有する報酬アドバイザー(WTW〔ウイリス・タワーズワトソン〕)を起用し、審議に必要な情報や助言、審議の進行上の支援を受けています。

(2)報酬の決定方法

 当社の役員の報酬に関する基本方針は、報酬委員会の審議を通じて、取締役会にて決定しています。また、取締役の個人別の報酬額は、当該方針に基づき、各取締役の役割、貢献度、グループ業績の評価およびKPI達成度に基づき報酬委員会で審議したうえで、報酬委員会から答申を受けた取締役会が、当該答申に基づき、決定します。
 監査役の個人別の報酬額は、監査役の協議において決定します。

5. 役員報酬枠

 役員の報酬額は、株主総会で決議された以下の報酬枠の範囲内で決定します。
 なお、当社は役員退職慰労金制度を既に廃止しており、役員退職慰労金は支給しません。

(1)取締役

  • 金銭報酬(2026年5月27日開催の第21回定時株主総会で決議)
    年額25億円以内(うち、社外取締役については年額5億円以内。なお、使用人兼務取締役の使用人分としての給与は含まない。)
  • 事後交付型株式報酬制度(2026年5月27日開催の第21回定時株主総会で決議)
    各役務提供期間当たり、社外取締役を除く取締役に対し、4,500,000株(うちPSUは4,000,000株、RSUは500,000株)、社外取締役に対しては45,000株(全てRSU)を上限とします(ただし、組織再編等一定の場合は、複数の役務提供期間に対して付与されたユニットについて同時に権利確定することがあります。)。
    報酬等の上限額は、①信託交付の場合、それぞれの役務提供期間に関し、信託の設定時(または延長時)の東京証券取引所における当社株式の終値(同日に取引が成立していない場合には、それに先立つ直近取引日の終値)を基礎として算出した額に、対象取締役に対する事後交付型株式報酬として権利確定が見込まれる株式数の最大数を乗じた金額とし、②直接交付の場合、それぞれの役務提供期間に関し、当社株式の発行または処分に係る決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社株式の終値(同日に取引が成立していない場合には、それに先立つ直近取引日の終値)を基礎として算出した額その他の公正な1株当たりの評価額または1株あたりの払込金額に、対象取締役に対する事後交付型株式報酬として権利確定が見込まれる株式数の最大数を乗じた額とします。

(2)監査役

  • 金銭(2019年5月23日開催の第14回定時株主総会で決議)
    年額2億円以内

6. 2025年度における報酬更新

(1)役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数

役員区分 対象となる
役員の員数
(名)
報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額(百万円)
固定報酬 業績連動報酬
賞与 株式報酬
(BIP信託)
事後交付型
株式報酬
(RSU)
取締役(社外取締役を除く) 8 2,022 399 538 185 900
社外取締役 12 259 259
監査役(社外監査役を除く) 3 84 84
社外監査役 3 71 71
  • (注)
    1.  上記には、2025年5月27日開催の第20回定時株主総会終結の時をもって退任した取締役3名(うち社外取締役1名)、監査役1名、2025年3月9日をもって辞任した社内取締役1名及び2025年3月11日をもって辞任した社外取締役2名を含んでおります。
    2.  2025年5月27日付で社外取締役から代表取締役社長に就任した1名につきましては、社外取締役在任期間分は社外取締役として、代表取締役社長在任期間分は取締役(社外取締役を除く)として記載しております。
    3.  取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分の給与は含まれておりません。
    4.  2025年5月27日開催の第20回定時株主総会において、取締役の報酬額は年額20億円以内(うち、社外取締役については年額5億円以内。なお、使用人兼務取締役の使用人分としての給与は含まない)と決議いただいております。当該株主総会決議に係る取締役の員数は13名です。
    5.  2022年5月26日開催の第17回定時株主総会において、取締役の株式報酬(BIP信託)における報酬額は、次のとおり決議いただいております。当該株主総会決議に係る取締役の員数は4名です。
      3事業年度/12億円以内(1事業年度当たり4億円以内)
      1事業年度あたりに付与するポイント: 80,000ポイント以内(1ポイント=普通株式1株)
      なお、1事業年度あたりに付与するポイントは、2024年3月1日付で普通株式1株を3株に株式分割を行ったことに伴い、240,000ポイント以内に調整しております。
    6.  2025年5月27日開催の第20回定時株主総会において、取締役の事後交付型株式報酬(RSU)における報酬額は、次のとおり決議いただいております。当該株主総会決議に係る取締役の員数は13名です。各事業年度当たり500,000株(ただし、役務提供期間終了後に、当該役務提供期間に対応する当社普通株式数の総数を一括して交付することができる。)上限額は、①無償交付の場合、本制度のために取締役会が行う、当社普通株式の発行又は処分に係る決議の日の前営業日における東京証券取引所における当社普通株式の終値を基礎として算出した額その他の公正な1株あたりの評価額に、対象取締役に割り当てる当社普通株式の数を乗じた額とし、②現物出資交付の場合、当該終値を基礎として、当社普通株式の交付を受ける対象取締役に特に有利とならない範囲で取締役会において決定した1株当たりの払込金額に、対象取締役に割り当てる当社普通株式の数を乗じた額
    7.  2019年5月23日開催の第14回定時株主総会において、監査役の報酬額は年額2億円以内と決議いただいております。当該株主総会決議に係る監査役の員数は5名です。
    8.  事後交付型株式報酬(RSU)の額は、当事業年度において、当事業年度から2028年2月期までの3事業年度を対象期間として付与したユニット数を基準とし、当該ユニットが全数確定した場合に交付される当社普通株式の総数に、当該ユニットの付与時点の公正価格を乗じて算定しております。なお、当事業年度における事後交付型株式報酬費用は225百万円となります。
    9.  上記の業績連動報酬の額には、当事業年度における役員賞与引当金繰入額、株式給付引当金繰入額及び事後交付型株式報酬費用を含んでおります。
    10.  株式報酬(BIP信託)は、退任した社内取締役1名を含む5名に対するものです。また、事後交付型株式報酬(RSU)は、取締役(社外取締役を除く)1名に対するものです。

(2)2025年度の業績連動報酬に係るKPIの実績

業績連動賞与におけるKPI
KPI 割合 評価目的 2026年2月期
目標値
2026年2月期
実績値
(a) 連結営業CF
(除く金融)
60% 本業によりキャッシュを稼ぐ力を評価 7,474億円 7,590億円
(b) 連結純利益 40% 純利益の予算達成度を評価 2,550億円 2,927億円
  • <業績連動賞与に係る係数の算出式>
  • 業績連動賞与に係る係数={(a)+(b)}× (c)
    (a)「連結営業CF(除く金融)※」に関する連動係数 × 60%
    (b)「連結純利益」に関する連動係数 × 40%
    (c)「個人評価」に関する連動係数
  • KPIの評価にあたっては、業績連動賞与に係る係数を代表取締役と取締役に分け、代表取締役の振れ幅を大きく設定することで、より強く業績連動の影響を受けるものとしております。
  • KPIの評価に加え、個人評価によって業績連動賞与に係る係数が変動します。
  • デイカス氏の業績連動賞与におけるKPI(Key Performance Indicator)、割合及び評価は、上記の当社の従前の業績連動賞与に用いるKPIに加え、当社の新たな成長戦略及び資本構造・事業の変革施策において重視することとなるKPIを踏まえて、報酬委員会で審議のうえ、報酬委員会から答申を受けた取締役会が、当該答申に基づき決定しております。
  • 業績連動報酬としての賞与に係る係数については、業績との連動をより高める為、係数の振れ幅をより広い設定としております。
  • 金融事業を除くNOPATをベースとした管理会計数値
業績連動型株式報酬におけるKPI
KPI 割合 評価目的 2026年2月期
目標値
2026年2月期
実績値
(a) 連結ROE 60% 資本に対する収益性を評価 6.9% 7.6%
(b) 連結EPS 40% 株主視点から純利益を評価 101円96銭 118円81銭
(c)CO2排出量 下記算出式
参照
環境負荷低減の推進度を評価 1,820,431t 1,626,302t
  • <業績連動型株式報酬に係る係数の算出式>
  • 業績連動型株式報酬に係る係数={(a)+(b)}×{(c)+(d)}
    (a)「連結ROE」に関する連動係数 × 60%
    (b)「連結EPS」に関する連動係数 × 40%
    (c)「CO2排出量」に関する連動係数
    (d)「従業員エンゲージメント」に関する連動係数
  • KPIの評価にあたっては、業績連動型株式報酬に係る係数を代表取締役と取締役に分け、代表取締役の振れ幅を大きく設定することで、より強く業績連動の影響を受けるものとします。
  • CO2排出量の目標値、実績値は、2024年度のものです。
  • CO2排出量の目標値には、『GREEN CHALLENGE 2050』で定める2030年度の排出量目標値に対して、毎年度均等に排出量を削減して2030年度目標値(グループの店舗運営に伴う排出量を2013年比50%削減)を達成すると仮定して算出した場合の各年度の排出量を設定しています。
  • 「従業員エンゲージメント」に関する連動係数については、報酬委員会の総合評価により決定します。