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取締役会の構成等

最終更新日:2024年5月31日

1.取締役会の構成(取締役会の知識・経験・能力のバランス、多様性および規模)
ならびに選任理由【CGC原則3-1(v)】【CGC補充原則4-11①②】更新

 当社は、取締役会の役員構成について、取締役会としての役割・責務を実効的に果たすための知識・経験・能力を全体としてバランス良く備え、多様性と適正規模を両立する形で構成することを重視しています。
 特に、当社は持株会社として、多様な事業領域を総合的、多角的に経営する必要性があるため、女性役員および外国人役員等の多様性(職歴、年齢含む)はもとより、知識・経験・能力のバランスについて留意して、役員構成を検討することとしています。また、当社監査役には、財務・会計に関する適切な知見を有する者が選任されるよう留意しています。
 当社は上記方針について、「役員ガイドライン」( 「役員ガイドライン」 参照)において定めています。

取締役会議長について

 2024年4月18日開催の取締役会において、以下を目的として、取締役会議長と最高経営責任者(CEO)の役職を分離する方針を決議しました。

目的

  • ① コーポレートガバナンス体制の強化
  • ② 意思決定の透明性・客観性の向上
  • ③ 企業戦略の実効性向上および企業運営の効率化

 本方針に基づき、2024年5月28日開催の取締役会にて、筆頭独立社外取締役のスティーブン・ヘイズ・デイカス氏が取締役会議長に就任しました。

2024年度取締役会の構成について

 2022年度の株主総会において、2021年7月に公表した「中期経営計画2021-2025」が目指す、世界トップクラスのリテールグループにふさわしいガバナンス体制を確立すべく、独立社外取締役が過半数を占める取締役会構成へと大胆な変革を実行しました。
 2024年度は2023年度に引き続き、更なる成長および長期的な企業価値ならびに株主価値の最大化に資する経営体制を確立する上で、「上場会社等でのトップの経験」、当社グループ戦略上の軸と据える「食」「DX」、および「グローバル経営」に係る知識・経験、ならびに「事業変革の専門性」等のスキルセットを重視した取締役会構成としました。
 当社取締役会は、上記のような多様なメンバーにより、経営陣の迅速・果断なリスクテイクを支える重要な意思決定を行うとともに、実効性の高い監督を実施し、取締役会としての役割・責務を適切に果たしていきます。

「筆頭独⽴社外取締役」の設置について

 多様な経験・知⾒(スキル)を有する社外取締役が過半数を占める取締役会構成であることを踏まえ、以下の役割を果たしていただくことにより、取締役会の監督機能の⼀層の実効性確保を図ることを目的として筆頭独立社外取締役を設置しています。

筆頭独立社外取締役の役割

  • ① 社外取締役間の相互連携・フォローの確保
  • ② 社外取締役と経営陣間の対話・コミュニケーションの一層の充実・確保
  • ③ 社外取締役と監査役会との連携強化
  • ④ 社外取締役が出席する「株主・投資家との建設的な対話」の促進
財務および会計に関する相当程度の知見を有する監査役の選任

当社は以下のとおり、財務および会計に関する相当程度の知見を有する監査役を3名選任しています。

  • 常勤監査役手島伸知氏は、当社および株式会社セブン‐イレブン・ジャパンの会計管理部門において、通算20年以上にわたり会計業務に従事していました。
  • 監査役原一浩氏は、公認会計士および税理士の資格を有しています。
  • 監査役松橋香里氏は、公認会計士の資格を有しています。
取締役および監査役の主な経営・業態経験、マネジメントスキル・知識等
氏名 役職 経営・業態経験 マネジメントスキル・知識等
企業経営者経験 小売業経験 海外事業経験 金融事業経験 組織マネジメント マーケティング・ブランディング DX・IT・セキュリティ 財務(ファイナンス)・会計 リスクマネジメント・危機対応・法務 サステナビリティ
井阪 隆一 代表取締役社長
伊藤 順朗 代表取締役副社長
永松 文彦 取締役
ジョセフ・マイケル・デピント 取締役
丸山 好道 取締役
脇田 珠樹 取締役
スティーブン・ヘイズ・デイカス 筆頭独立社外取締役
米村 敏朗 独立社外取締役
井澤 𠮷幸 独立社外取締役
山田 メユミ 独立社外取締役
ジェニファー・シムズ・ロジャーズ 独立社外取締役
和田 眞治 独立社外取締役
八馬 史尚 独立社外取締役
ポール 与那嶺 独立社外取締役
エリザベス・ミン・マイヤーダーク 独立社外取締役
幅野 則幸 常勤監査役
手島 伸知 常勤監査役
原 一浩 独立社外監査役
稲益 みつこ 独立社外監査役
松橋 香里 独立社外監査役
※ 上記一覧表は、各氏の有する全ての知見・経験を表すものではありません。
※ 外国籍取締役比率33.3%(5名/15名)、女性取締役比率20.0%(3名/15名)となります。(小数第2位を四捨五入)
取締役(社内)更新
氏名
(生年月日)
当社における担当および
重要な兼職の状況
(2024年5月31日現在)
出席回数 選任理由
(経験および知見)
井阪 隆一
井阪 隆一
1957年10月4日
指名委員会委員
代表取締役社長
最高経営責任者(CEO)
7-Eleven, Inc. Director
取締役会※1
19/19

指名委員会※2
10/10
海外でのビジネス経験もあり、当社グループ会社社長および当社取締役として培った小売業に関する幅広い知見とともに、フランチャイズビジネスを含む企業経営、マーケティング、経営管理およびサステナビリティ(環境・社会課題解決等)等についても幅広い知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社が目指す経営計画の実現、多様な業態を持つ小売グループとしての総合力を活かした新規事業の創出と既存事業の活性化の推進によるグループ企業価値の最大化に活かしていただきたいため
伊藤 順朗
伊藤 順朗
1958年6月14日
報酬委員会委員
代表取締役副社長
スーパーストア事業管掌
兼 最高サステナビリティ責任者(CSuO)
兼 最高管理責任者(CAO)
情報管理統括責任者
株式会社アインホールディングス
社外取締役
取締役会※1
19/19

報酬委員会※3
4/4
海外でのビジネス経験もあり、当社および当社グループ会社の取締役として培った小売業に関する幅広い知見とともに、ESG(環境・社会・ガバナンス)、リスクマネジメント、会計・ファイナンス、ソーシャルマーケティング等についても幅広い知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社が目指す経営計画の実現、非財務面を含む企業価値の向上およびグループ経営の円滑な遂行に活かしていただきたいため
永松 文彦
永松 文彦
1957年1月3日
取締役専務執行役員
国内 CVS 事業統括
株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
代表取締役社長
7-Eleven, Inc. Director
取締役会※1
19/19
当社グループ会社社長および当社取締役として培った小売業に関する幅広い知見とともに、フランチャイズビジネスを含む企業経営、経営管理、人財マネジメント等についても幅広い知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社が目指す経営計画の実現、グループ機能の高度化・グループシナジーの追求に活かしていただきたいため
ジョセフ・マイケル・デピント
ジョセフ・マイケル・デピント
1962年11月3日
取締役専務執行役員
海外 CVS 事業(北米)統括
7-Eleven, Inc. Director & CEO
Brinker International, Inc. Chairman of the Board (Non-Executive)
DHC Acquisition Corp. Director (Non-Executive)
取締役会※1
17/19
米国の当社グループ会社社長および当社取締役として培った国際的な小売業に関する幅広い知見とともに、企業経営、フランチャイズ、経営管理、マーケティング等についても幅広い知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社が目指す経営計画の実現、当社取締役会における国際的な観点からの助言、および、当社のグローバル経営の推進に活かしていただきたいため
丸山 好道
丸山 好道
1959年11月2日
指名委員会委員
取締役常務執行役員
最高財務責任者(CFO)
兼 財務経理本部長
株式会社セブン&アイ・フィナンシャルセンター
代表取締役社長
7-Eleven, Inc. Director
取締役会※1
19/19

報酬委員会※2
4/4
金融機関でのビジネス経験があり、当社リスク統括部門および財務部門のシニアオフィサーとして培ったグループ全体の業務に関する幅広い知見とともに、リスクマネジメント、財務・会計・ファイナンス等についても幅広い知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社が目指す経営計画の実現、当社グループの財務基盤の安定と財務規律の強化等に活かしていただきたいため
脇田 珠樹
脇田 珠樹
1972年5月12日
報酬委員会委員
取締役執行役員
最高戦略責任者(CSO)
兼 経営企画本部長
7-Eleven, Inc. Director
- 海外でのビジネス経験もあり、当社グループ会社社長および取締役として培った小売業に関する幅広い知見とともに、企業経営、経営戦略、マーケティング等についても幅広く高度な知見・経験を有しており、これらの知見・経験を当社が目指す経営計画の実現、当社経営および取締役会実効性の一層の向上に活かしていただきたいため
取締役(社外)更新
氏名
(生年月日)
当社における担当および
重要な兼職の状況
(2024年5月31日現在)
出席回数 選任理由
(経験および知見)
スティーブン・ヘイズ・デイカス
スティーブン・ヘイズ・デイカス
1960年11月7日
指名委員会委員
戦略委員会委員長
筆頭独立社外取締役
Hana Group SAS Non-executive Director
Daiso USA LLC Chairman
取締役会※1
19/19

指名委員会※2
9/10
米国および日本の小売業等の企業経営者を歴任し、豊富なグローバルビジネス経験を通じて培った組織マネジメント、マーケティングおよび財務・会計等に関する幅広く高度な知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社が目指す経営計画の実現、当社経営および取締役会実効性の一層の向上に活かしていただきたいため
米村 敏朗
米村 敏朗
1951年4月26日
報酬委員会委員長
戦略委員会委員
独立社外取締役
株式会社関西電業社
社外取締役
取締役会※1
19/19

指名委員会※2
9/10

報酬委員会※3
4/4
警視総監、内閣危機管理監等の要職を歴任し、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会チーフ・セキュリティ・オフィサー(CSO)に就任するなど、組織マネジメント、リスクマネジメント等に関する幅広く高度な知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社が目指す経営計画の実現、リスクマネジメント、当社経営および取締役会実効性の一層の向上に活かしていただきたいため
井澤 吉幸
井澤 𠮷幸
1948年2月10日
指名委員会委員
戦略委員会委員
独立社外取締役
株式会社ニトリホールディングス
社外取締役(監査等委員)
三櫻工業株式会社
社外取締役
取締役会※1
19/19

指名委員会※2
10/10
商社・金融機関の代表取締役およびブラックロック・ジャパン株式会社代表取締役会長CEO等の要職を歴任し、国際的な企業経営、経営管理、財務・会計、サステナビリティおよび資本市場に関する幅広く高度な知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社が目指す経営計画の実現、当社経営および取締役会実効性の一層の向上に活かしていただきたいため
山田 メユミ
山田 メユミ
1972年8月30日
指名委員会委員長
戦略委員会委員
独立社外取締役
株式会社アイスタイル
取締役
セイノーホールディングス株式会社
社外取締役
SOMPOホールディングス株式会社
社外取締役
取締役会※1
19/19

指名委員会※2
10/10
国内最大級のコスメ・美容の総合サイト「@cosme(アットコスメ)」の運営事業および女性のスキルアップ・就職支援事業の起業等を通じて培ったEC・DX(デジタルトランスフォーメーション)、組織マネジメント、マーケティング、サステナビリティ等に関する幅広く高度な知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社が目指す経営計画の実現、当社経営および取締役会実効性の一層の向上に活かしていただきたいため
ジェニファー・シムズ・ロジャーズ
ジェニファー・シムズ・ロジャーズ
1963年6月22日
報酬委員会委員
戦略委員会委員
独立社外取締役
アシュリオンジャパン・ホールディングス合同会社
ゼネラル・カウンセル アジア
川崎重工業株式会社
社外取締役
株式会社三井住友フィナンシャルグループ
社外取締役
取締役会※1
18/19

報酬委員会※3
4/4
国際金融機関での勤務経験、企業内弁護士としての業務経験を有するほか、American Chamber of Commerce in Japan(在日米国商工会議所)Presidentや他社における社外役員としての豊富な経験およびこれらにより培われた、グローバルな法務・リスクマネジメント、財務・会計およびサステナビリティ等に関する高い見識を有しており、これらの知見・経験を、当社が目指す経営計画の実現、当社経営および取締役会実効性の一層の向上に活かしていただきたいため
和田 眞治
和田 眞治
1952年4月3日
戦略委員会委員
独立社外取締役
日本瓦斯株式会社
取締役会長執行役員
取締役会※1
14/15
総合エネルギー会社の代表取締役等の要職を歴任し、小売業の企業経営、DX(デジタルトランスフォーメーション)、組織マネジメント、コーポレートガバナンスに関する幅広く高度な知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社が目指す経営計画の実現、当社経営および取締役会実効性の一層の向上に活かしていただきたいため
八馬 史尚
八馬 史尚
1959年12月8日
指名委員会委員
戦略委員会委員
独立社外取締役
YKK AP株式会社
社外監査役
株式会社SUBARU
社外取締役
取締役会※1
14/15

指名委員会※2
5/5
国内外の食品会社の代表取締役等の要職を通じて培った国際的な「食」に関する幅広い知見とともに、企業経営、組織マネジメント、マーケティング、サステナビリティに関する幅広く高度な知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社が目指す経営計画の実現、当社経営および取締役会実効性の一層の向上に活かしていただきたいため
ポール 与那嶺
ポール 与那嶺
1957年8月20日
報酬委員会委員
戦略委員会委員
独立社外取締役
Central Pacific Financial Corp.
Chairman Emeritus & Director (Non Executive Director)
Central Pacific Bank Chairman Emeritus & Director (Non Executive Director)
株式会社三井住友銀行
社外取締役
PayPay株式会社
社外取締役(監査等委員)
取締役会※1
17/19

報酬委員会※3
2/2
コンサルティング会社、日本アイ・ビー・エム株式会社代表取締役および海外金融機関CEO等の豊富な経営経験等を通じて培った、DX(デジタルトランスフォーメーション)、組織マネジメント、財務・会計等に関する幅広く高度な知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社が目指す経営計画の実現、当社経営および取締役会実効性の一層の向上に活かしていただきたいため
エリザベス・ミン・マイヤーダーク
エリザベス・ミン・マイヤーダーク
1981年12月1日
戦略委員会委員
独立社外取締役 取締役会※1
18/19
Uber Technologies,Inc.のUber Eats部門の共同創設者およびeコマース企業をグローバルに経営等してきた経験を通じ培われたDX(デジタルトランスフォーメーション)、マーケティング、財務・会計等に関する幅広く高度な知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社が目指す経営計画の実現、当社経営および取締役会実効性の一層の向上に活かしていただきたいため
監査役(社内・社外)更新
氏名
(生年月日)
当社における担当および
重要な兼職の状況
(2024年5月31日現在)
取締役会
出席回数※1
監査役会
出席回数※4
選任理由
(経験および知見)
幅野 則幸
幅野 則幸
1958年2月10日
常勤監査役
株式会社イトーヨーカ堂
監査役
19/19 28/28 当社監査室シニアオフィサーとして培ったグループ全体の業務に関する幅広い知見とともに、マーケティング、ブランディング、リスクマネジメント等に関する幅広い知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社の健全で持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を実現し、社会的信頼に応える良質な企業統治体制の確立に寄与していただきたいため
手島 伸知
手島 伸知
1962年6月15日
常勤監査役
株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
監査役
株式会社ヨークベニマル
監査役
19/19 28/28 当社会計管理部および監査室シニアオフィサーとして培ったグループ全体の業務に関する幅広い知見とともに、財務・会計、リスクマネジメントおよびIT等に関する幅広い知見・経験を有しており、これらの知見・経験を、当社の健全で持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を実現し、社会的信頼に応える良質な企業統治体制の確立に寄与していただきたいため
原 一浩
原 一浩
1954年2月25日
独立社外監査役
公認会計士
税理士
19/19 28/28 公認会計士および税理士として培った、財務・会計・税務およびリスクマネジメントに関する豊富な経験と専門知識を有しており、これらの知見・経験を、当社の健全で持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を実現し、社会的信頼に応える良質な企業統治体制の確立に寄与していただきたいため
稲益 みつこ
稲益 みつこ
1976年3月15日
独立社外監査役
弁護士
株式会社NTTデータグループ
社外取締役(監査等委員)
18/19 28/28 弁護士として、デジタル関連法務を含む企業法務全般、およびリスクマネジメントに関する豊富な経験と専門知識を有しており、これらの知見・経験を、当社の健全で持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を実現し、社会的信頼に応える良質な企業統治体制の確立に寄与していただきたいため
松橋 香里
松橋 香里
1969年6月7日
独立社外監査役
公認会計士
ルミナス・コンサルティング
株式会社代表取締役
株式会社安川電機
社外取締役(監査等委員)
18/19 28/28 事業会社でのビジネス経験、コンサルタントおよび公認会計士として培った財務・会計、経営管理およびリスクマネジメントに関する豊富な経験と専門知識を有しており、これらの知見・経験を、当社の健全で持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を実現し、社会的信頼に応える良質な企業統治体制の確立に寄与していただきたいため
※1 第19期事業年度(2023年3⽉1⽇から2024年2⽉29⽇まで)における取締役会における出席状況(以下同じ)
※2 第19期事業年度(2023年3⽉1⽇から2024年2⽉29⽇まで)における指名委員会における出席状況(以下同じ)
※3 第19期事業年度(2023年3⽉1⽇から2024年2⽉29⽇まで)における報酬委員会における出席状況(以下同じ)
※4 第19期事業年度(2023年3⽉1⽇から2024年2⽉29⽇まで)における監査役会における出席状況

2.社外役員の人数および構成比

 当社では、持株会社として多様な事業領域を総合的、多角的に経営する必要性に基づき、社外役員の構成についても、多様性はもとより、知識・経験・能力のバランスに留意して検討することとしており、多様性ある社外役員からの、問題提起を含む多角的な経営アドバイスにより、取締役会審議等が活性化することを大切にしています。
 もっとも、このように、社外役員の多様性に留意するとしても、重要なのは「人選」であると考えており、一定の構成比により形式的に社外役員の人数を設定することが、当社取締役会として最適であるとの結論には現時点で至っていないため、独立社外取締役を含む社外役員の構成比についての明確な方針を定めていません。
 この点については、ステークホルダーの皆様との対話はもとより、社会的な動向等を踏まえ、今後も継続して検討をしていきます。

3.社外取締役・社外監査役の独立性に関する考え方および独立性の基準【CGC原則4-9】

(1)独立役員の指定状況

 当社は、独立役員の資格を充たす社外役員を全て独立役員に指定しています。

(2)社外役員の独立性基準等

 当社は上記のとおり、社外役員を含め、役員の多様性を重視しており、コーポレートガバナンス向上を担う優秀な社外の人財を確保することを踏まえると、社外役員の独立性基準については「一般株主と利益相反が生じるおそれのない」という本質的な観点から、各役員候補者について判断していく方が良いと考え、下記の基準を採用しています。
 下記基準は、社外役員の意見も踏まえ、採用していますが、他社等がさまざまな観点から独立性基準を検討されている状況を注視し、今後も継続して検討をしていきます。

1.社外役員の独立性基準

①基本的な考え方
独立役員とは、当社の一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外役員をいうものとします。
当社経営陣から著しいコントロールを受け得る者である場合や、当社経営陣に対して著しいコントロールを及ぼし得る者である場合は、一般株主との利益相反が生じるおそれがあり、独立性はないと判断します。
② 独立性基準
上記の基本的な考え方を踏まえ、金融商品取引所が定める独立性基準を、当社の社外役員の独立性基準とします。

2.独立役員の属性情報開示に係る軽微基準

(当社の直近事業年度において)

  • 「取引」については「当社直近決算期の単体営業収益の1%未満」
  • 「寄付」については「1千万円未満」

4.社外役員のサポート体制

 社外取締役および社外監査役については、その職務を補助する専任の従業員を置き、社内取締役および社内監査役と円滑な情報交換や緊密な連携を可能としています。なお、当社は、各社外取締役および各社外監査役との間で、その期待される役割が十分に発揮されるよう、責任限定契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が定める最低責任限度額としています。

5.社外役員の主な活動状況更新

(1)第19期事業年度(2023年3⽉1⽇から2024年2⽉29⽇まで)における取締役会および監査役会における発⾔状況

社外取締役
スティーブン・ヘイズ・デイカス
スティーブン・ヘイズ・デイカス
米村 敏朗
米村 敏朗
井澤 吉幸
井澤 𠮷幸
山田 メユミ
山田 メユミ
ジェニファー・シムズ・ロジャーズ
ジェニファー・シムズ・ロジャーズ
取締役会の意思
決定の妥当性・
適正性を確保するための各社外
取締役の助言・
提言内容
組織マネジメント、マーケティング及び財務・会計等に関する幅広く高度な知見・経験からの意見等。 組織マネジメント、リスクマネジメントなどに関する幅広く高度な知見・経験からの意見等。 国際的な企業経営、経営管理、財務及び資本市場等に関する幅広く高度な知見・経験からの意見等。 EC・DX(デジタルトランスフォーメーション)、組織マネジメント、マーケティング、サステナビリティ等に関する幅広く高度な知見・経験からの意見等。 グローバルな法務・リスクマネジメント、財務・会計及びサステナビリティ等に関する幅広く高度な知見・経験からの意見等。
社外取締役
和田 眞治
和田 眞治
八馬 史尚
八馬 史尚
ポール 与那嶺
ポール 与那嶺
エリザベス・ミン・マイヤーダーク
エリザベス・ミン・マイヤーダーク
伊藤 邦雄
伊藤 邦雄
取締役会の意思
決定の妥当性・
適正性を確保するための各社外
取締役の助言・
提言内容
小売業の企業経営、DX(デジタルトランスフォーメーション)、組織マネジメント、コーポレートガバナンスに関する幅広く高度な知見・経験からの意見等。 企業経営、組織マネジメント、マーケティング、サステナビリティに関する幅広く高度な知見・経験からの意見等。 DX(デジタルトランスフォーメーション)、組織マネジメント、財務・会計等に関する幅広く高度な知見・経験からの意見等。 DX(デジタルトランスフォーメーション)、マーケティング、財務・会計等に関する幅広く高度な知見・経験からの意見等。 主にファイナンス、会計学、経営学、ESG(環境・社会・ガバナンス)、リスクマネジメントなどに関する幅広く高度な知見・経験からの意見等。
社外監査役
原 一浩
原 一浩
稲益 みつこ
稲益 みつこ
松橋 香里
松橋 香里
各社外監査役の
意見内容
財務・会計・税務およびリスクマネジメントに関する豊富な経験と専門知識をもった質問、意見等。 企業法務全般およびリスクマネジメントに関する豊富な経験と専門知識をもった質問、意見等。 財務・会計、経営管理、リスクマネジメントに関する豊富な経験と専門知識をもった質問、意見等。
※ 伊藤邦雄氏は2023年5月25日をもって退任いたしました。
※ 和田眞治氏、八馬史尚氏は2023年5月25日に社外取締役に就任いたしました。

(2)社外取締役および社外監査役の機能および役割

 各社外取締役および社外監査役は、一般株主と利益相反が生じるおそれのない、客観的・中立的立場から、それぞれの専門知識および幅広く高度な経営に対する経験・見識等を活かした社外的観点からの監督または監査、および助言・提言等を実施しており、取締役会の意思決定および業務執行の妥当性・適正性を確保する機能・役割を担っています。

6.社外役員との意見交換更新

 各社外役員は、代表取締役、取締役および常勤監査役等と、取締役会のほか、定期的および随時経営意見交換会等のミーティングを行っています。このミーティングでは、各種経営課題、社会的関心の高い事項等を中心に各回のテーマが設定され、業務執行や内部統制の状況について、取締役や内部統制部門等から報告が行われ、社外役員の質問に対して説明が行われています。このほか、会社の経営、コーポレートガバナンス等について、各社外役員より、それぞれの専門知識や経験・見識等に基づき意見が出される等、率直かつ活発な意見交換を行っています。また、各社外役員は、事業会社の取締役、監査役等とも意見交換を行っています。
 これらの活動を通じて、社外取締役は業務執行の監督を、社外監査役は業務執行および会計の監査を、それぞれ行っています。

戦略委員会の設置について

2023年3月9日開催の取締役会において、独立社外取締役のみで構成される戦略委員会の設置を決議しました。
この委員会では、グループ重点戦略に関する進捗状況のモニタリングおよび戦略実現のための最適なグループ事業構造・戦略的選択肢(IPO・スピンオフ等)に関する包括的かつ客観的な分析・検証を継続し、これらの検証結果をもとに、当社グループの中長期的な企業価値向上のための助言を取締役会に対して行うことを目的としています。
2024年4月10日には戦略委員会からの提言を受け、取締役会にて討議した内容をまとめたアクションプランを公表しました。

経営意見交換会とは

取締役および監査役への取締役会議案の事前説明ならびに当社および事業会社の経営・事業戦略等の情報共有を行うことを目的とした会議体で、当社の全取締役・全監査役で構成しています。

7.取締役会の活動状況更新

(1)取締役会の日程設定および審議時間

 当社の取締役会は原則月1回開催し、取締役会議長は、取締役会において定めた取締役が務めています。

項目 取り組み内容
取締役会の日程設定 社外役員数の増加および海外在住取締役がいること等を考慮し、年度開始の半年前から早期に調整
審議時間
  • 資料の事前共有等が行われていることも踏まえ、議案の説明は要点を明確かつ端的に行う一方、質疑時間や協議に十分な時間を割り当て
  • 多角的観点からの活発な協議を行うため、取締役会の開催時間自体の見直し、臨時取締役会の開催などにより、十分な審議時間を確保
決議・報告事項 検討が改めて必要な場合は、継続審議とし、取締役会での指摘事項を反映し改善を図った議案等を、次回以降の取締役会に再上程し、確認・決定等を実施
取締役会の審議時間
取締役会の審議時間
経営意見交換会の審議時間
経営意見交換会の審議時間

※集計期間は各期3月から翌年2月まで

(2)審議事項

 取締役会の審議事項は多岐にわたりますが、主要な審議事項およびテーマは以下のとおりです(以下は例示で、これに限られません。)。

主要審議事項 2023年5⽉〜2024年4⽉に実施した主要なテーマ
①会社法等の法令所定項⽬
  • 各四半期決算報告承認
  • 株主総会関連議案承認 等
②コーポレートガバナンス・コード所定項⽬
  • 政策保有株式の検証
  • 取締役会実効性評価
  • 筆頭独⽴社外取締役の選定
  • 株主・機関投資家との対話状況報告 等
③2023年度重点テーマ
Ⅰ.グループ成長戦略の進捗評価および検証
  • 北米・日本・グローバルCVS事業戦略報告
  • 食品戦略報告、DX戦略、金融戦略等
Ⅱ.スーパーストア事業のターンアラウンドのモニタリング
  • イトーヨーカ堂・ヨークの法人統合
  • スーパーストア事業の成長戦略 等
Ⅲ.事業ポートフォリオの継続的な見直し
  • 7-Eleven Australiaの100%子会社化
  • Sunoco-Stripes(West Texas)の取得
Ⅳ.グループガバナンス体制の強化
  • グループマネジメント規程の策定
  • 取締役会議長とCEOの分離方針の策定
  • グループリスク管理の見直し
Ⅴ.人的資本経営等に係る取り組み確認
  • 従業員エンゲージメント、D&Iの取り組み報告
  • 指名委員会報告

8.取締役会の実効性評価 【CGC補充原則4-11③】更新

(1)取締役会実効性評価についての基本的な考え方

 当社は、取締役会実効性評価(以下、「取締役会評価」といいます)を、客観的な分析および徹底的な協議により「当社が目指す、企業価値の実現およびコーポレートガバナンスの向上に、有効に取締役会が機能しているか」確認し、取締役会の実効性のさらなる改善に向けた具体的な行為に結びつけていく、重要なPDCAサイクル上のファクターとして位置づけています。
 なお、取締役会評価の実施については、当社は、以下のとおり方針を定めています。

取締役会評価実施方針
  • ①毎年、全取締役、全監査役による「自己評価」を基本とする
  • ②前年度取締役会評価で設定した重点テーマの進捗を含め、確認・評価を行っていく
  • ③取締役会評価のプロセス(アンケート・インタビューの実施、第三者機関活用等)については、毎回、取締役会事務局にて案を作成し、当該案について取締役会にて協議を実施する

(2)2023年度取締役会評価プロセス

 2023年度取締役会評価プロセスについては、取締役会で確認のうえ、以下のとおり実施しました。

評価実施者 全取締役・全監査役(取締役15名、監査役5名)
第三者機関 三井住友信託銀行株式会社(以下、「第三者」といいます)
評価対象範囲 取締役会、指名委員会、報酬委員会、戦略委員会、監査役会
評価プロセス
  • ① 評価実施者全員へのアンケート(第三者が実施)
  • ② 評価実施者全員への個別インタビュー(第三者が実施)
    ※ 個別インタビューの中で取締役のパフォーマンスレビュー(他己評価)も実施
  • ③ アンケート・個別インタビューを集計・分析(第三者が実施)
  • ④ 取締役会での評価結果報告(第三者が実施)
    ※ 取締役のパフォーマンスレビュー(他己評価)結果を第三者において報告書ベースでフィードバックを実施
  • ⑤ 取締役会での評価実施者全員の協議
アンケート設問概要
  • Ⅰ.2023年度重点テーマについての評価
  • Ⅱ.取締役会の構成および各取締役の貢献に関する評価
  • Ⅲ.取締役会の運営に関する評価
  • Ⅳ.監査役会等の定点評価
  • Ⅴ.指名委員会の定点評価
  • Ⅵ.報酬委員会の定点評価
  • Ⅶ.戦略委員会の定点評価

(3)取締役会評価総括の概要について

 2023年度取締役会評価として、以下のとおり総括(2024年4⽉18⽇取締役会にて決議)するとともに、2024年度取締役会重点テーマを設定しました。

2023年度取締役会評価総括

  • ① 取締役会は、資本市場の声も踏まえ、グループ戦略再評価を⾏い、2023年3月9日にその結果および中期経営計画のアップデートを公表するとともに、当社の中長期的な企業価値・株主価値の最大化を目的に独⽴社外取締役のみで構成される戦略委員会を設置した。
  • ② 各取締役・監査役は、それぞれの知識・経験・能⼒に基づき、⾃由闊達な議論等を通じて、より⼀層多様な観点から審議を⾏っており、課題はありつつも、任意の委員会を活用しながら、取締役会は適切にモニタリング機能等の役割・責務を果たしている。
  • ③ 特に、戦略委員会では、発足以来、13回にわたって開催され、委員会前の膨大な分析や数多くの非公式討議を通じ、多大な時間と労力を費やして運営されてきた。その過程を踏まえ、戦略委員会は取締役会に対して、提言をまとめ、取締役会は提言に対する議論を行い、その結果として、2024年4月10日にアクションプランとして公表した。
  • ④ 2023年度取締役会評価で確認された優先して解決していくべき論点について、2024年4月10日公表のアクションプランを踏まえ、2024年度取締役会重点テーマとして、取締役会の年間アジェンダに設定し、対応を検討していく。
  • ⑤ 2024年度においては、2024年度取締役会重点テーマを軸に、取締役会実効性の更なる向上を図り、中期経営計画の達成を目指していく。

2024年度取締役会重点テーマ

重点テーマ 内容
① 成長加速に向けたアクションプランのモニタリング
  • フラグメントな北米市場における成長機会捕捉の加速
  • グローバルCVS事業における投資促進・成長加速
  • グローバル IT/DX戦略・ガバナンス構築を通じたROI最大化
  • 首都圏スーパーストア事業変革の達成に向けた綿密なモニタリング
  • グループにおける小売×金融のシナジー最大化
  • 中期経営計画の達成 等
② 最適グループ構造の検討
  • グループ事業構造の最適化に向けた検討の進捗確認
③ 投資家エンゲージメント強化
  • 投資家コミュニケーションの詳細性・具体性・頻度等の強化に向けた進捗確認
④ ガバナンスおよび人的資本経営等にかかる取り組み推進
  • 成長戦略を支える人財戦略の進捗確認
  • 取締役会の役割等、ガバナンス体制の在り方に関する検討
  • サステナビリティ戦略の進捗確認

 2024年度重点テーマについては、確実な推進・実行を図るため、取締役会の年間アジェンダに反映し、取締役会が検討・確認等を行う機会を確保しています。なお、取締役会の年間アジェンダについては、定期的に再検討する機会を設けており、重点テーマの推進・実行状況等も踏まえ、必要に応じて、見直しを行います。

 当社は、今後も取締役会評価を通じて、取締役会の実効性向上に取り組み、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図っていきます。