中国スーパーストア事業

トップメッセージ

イトーヨーカ堂(中国)投資有限公司
華糖ヨーカ堂有限公司
成都イトーヨーカ堂有限公司
董事長
黄 亜美

 イトーヨーカ堂が中国成都市に春熙店を開店して、2022年で25年周年となります。セブン&アイグループの一員として、「変化への対応と基本の徹底」を掲げ、一人ひとりのお客様の買物体験を重視し、「お客様により質の高い商品とサービスを提供する」ことができるように、イトーヨーカ堂の「匠の精神」を絶えずに中国でも伝承し、企業の健全な発展に尽力いたします。

 現在、イトーヨーカ堂は中国で12の店舗(GMS総合デパート9店舗、食品生活館2店舗、ショッピングセンター1店舗)を運営しており、毎年3,000万人近くのお客様のご来店をお迎えしています。そうしたなかで、私たちは絶えず商品の質の向上やサービスの強化、ビジネスモデルの改革、新たな消費シーンの構築など“斬新なイトーヨーカ堂”の魅力を示してきました。同時に、私たちは企業と社会の共同発展を重視し、セブン&アイグループの「GREEN CHALLENGE2050」の目標達成と、社会課題である7つの重点課題の取り組みに注力し、社会の持続可能な発展に貢献しています。また、お客様、お取引先、株主、地域社会、従業員など、ステークホルダーの皆様との対話を繰り返すことで、環境に配慮した商品の提供、プラスチック使用量や食品ロスの削減などサステナブルな社会の実現に取り組んでいきます。さらに、地域社会の発展ための公益寄付も引き続き実施するとともに、お客様が最も関心の高い食の安全・安心やより質の高い商品・サービスの提供に取り組むことで持続可能な社会の実現に貢献し、新しい価値創造に挑戦していきます。

 新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、新たに国際情勢の不安定要素が発生しているなど、中国経済は変貌が続いています。しかし、中国の都市消費の高度化やサプライチェーンの質の高い発展と新しい流通インフラの整備が絶え間なく進み、お客様の期待も高まりつつあります。「お客様に期待を超えるお買物体験」を提供できるように、私たちは「匠の精神、品質、知恵、楽しみ、グリーン」を一体化した発展の新段階に入っています。 今後、私たちはRCEP(地域的な包括的経済連携)協定を活用し、日系企業の特徴をさらに強化し、中日経済貿易の拡大を促進し、新しい生活シーンや商品、消費スタイルの創造によって、お客様に斬新なお買物体験の提供ができるよう、取り組んでまいります。

中国事業の歴史

出来事
1996年 中国政府、四川省成都市から総合スーパー設立の要請を受ける
1996年12月 成都市に「成都イトーヨーカ堂有限公司」設立
1997年9月 北京市に「華糖ヨーカ堂有限公司」設立
1997年11月 春熙店 開店(成都市)
2001年12月 亜運村店 開店(北京市)
2003年9月 双楠店 開店(成都市)
2007年12月 綿華店 開店(成都市)
2009年11月 建設路店 開店(成都市)
2011年11月 高新店 開店(成都市)
2012年7月 中国におけるGMS事業を統括する「イトーヨーカ堂(中国)投資有限公司」を設立
2014年1月 温江店 開店(成都市)
2014年 董事長(当時)の三枝富博に日本人の民間企業経営者としては初の「成都市栄誉市民」の称号が授与される
2017年1月 眉山店 開店(眉山市)
2017年4月 成都市に「成都イトーヨーカ堂電子商務有限公司」 設立
2018年11月 食品生活館 華府大道店 開店(成都市)
2019年1月 伊藤広場 開店(成都市)
2021年1月 楽山店 開店(楽山市)


会社概要

成都イトーヨーカ堂 華糖ヨーカ堂
売上高 712億円 54億円
従業員数 2,807人 190人
店舗数 10店舗(春熙・双楠・綿華・建設路・高新・温江・眉山・華府大道・伊藤広場・楽山) 1店舗(亜運村)
設立 1996年12月 1997年9月
董事長 黄 亜美 黄 亜美
総経理 国見 和美 荒井 達也
CSR推進体制 企業行動委員会 企業行動委員会
 企業行動部会  企業行動部会
 消費者・QC部会  消費者・QC部会
 環境部会  環境部会
  • 12月決算(店舗数は2021年12月末、従業員数は2022年2月末)
  • 為替換算レート1元=17.04円
  • 売上高には増値税(付加価値税)を含まず

CSR活動の推進

CSR推進体制

 中国では、中国政府の方針に沿ったCSRの取り組み方針や評価指標の策定、CSR評価ランキングの公表など、社会的にも企業にCSRを推進する姿勢が求められています。

 イトーヨーカ堂(中国)投資有限公司は、2021年後半から企業行動委員会を設立し、各中国事業会社のCSR推進体制の委員会と連携した中国事業の横断型の活動体制の仕組みづくりを始めています。 企業行動委員会は、企業行動部会、環境部会、消費者・QC部会の3部会から構成しています。企業行動部会は、会社設立の原点に立ち返り、従業員に対して会社の方針と行動規範を徹底しています。環境部会は、節電・節水に対する具体的な削減目標と省エネに配慮した店舗運営を推進しています。消費者・QC部会は、安全で安心な商品・サービスの提供を目指して活動し、より良い商品やサービスの提供につなげています。 成都イトーヨーカ堂と華糖ヨーカ堂は、CSRをより包括的に推進するイトーヨーカ堂(中国)投資有限公司の企業行動委員会と連携した取り組みを開始しています。また、成都イトーヨーカ堂の企業行動委員会では、オンライン、オフラインのコミュニケーション会議を通じてセブン&アイグループ共通の重点課題を共有し、課題解決に向けた計画の策定を行っています。さらに、ネットワークを利用したオンライン教育も開催し、従業員が業務知識やスキル知識を学び、企業行動を正しく行えるカリキュラムを確立しています。

CSRレポートの発行

 成都イトーヨーカ堂は、社会・環境対策をまとめた「CSR Report」を2016年7月に初めて発行して以来、毎年報告書を発行しています。報告書の作成にあたっては、Global Reporting Initiative(GRI)、SDGs、ESGなどを参考にし、巻末に3つのガイドラインとの対照表も掲載しています。 2022年8月に発行した2021年度のCSR報告書は、四川省のCSR報告書発表会や民間向け会議の出席者に配布したほか、中国工業経済連合会を通じて工信部、国資委などの政府機関にも提供し、活用されています。

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お客様への約束

SDGs9 産業と技術革新の基盤をつくろう

品質・鮮度管理

 成都イトーヨーカ堂は、従業員一人ひとりに「標準作業手順書」を配布し、生産・加工の基準を統一して品質向上を図るとともに、本部担当者が定期的に店舗を巡回し、基準に合った商品を提供出来ているか確認しています。また、商品の調達先であるサプライヤーに対しても、審査、評価、契約の追跡管理を実施し、畑から食卓までサプライチェーンのトータルな品質管理システムの実現に努めています。

 華糖ヨーカ堂は、食品従業員に対して毎年4回の品質管理教育を開催し、品質管理基準を厳格に遵守しています。また、売場とバックルームを対象に、設備、衛生・プロセスの制度、従業員など衛生面の環境検査を定期的に実施しています。 そのほか、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策のために、食品売場の従業員は毎日PCR検査を実施しているほか、バックルームの従業員は行政の要求に応じて48~72時間ごとにPCR検査を実施しています。加えて、定期的に売場やバックルームの消毒を実施し、お客様に安全・安心なお買物環境を提供しています。

トレーサビリティ情報の提供

 成都イトーヨーカ堂は、2013年から生産者の協力による食品トレーサビリティシステムを構築し、お客様に商品情報を開示しています。日本のイトーヨーカドーで取扱っている「顔が見える食品。」と同じコンセプトの「看得見的放心」は、成都イトーヨーカ堂が独自に商品開発し、品質管理を行うことで、安全・安心な商品として多大な信頼をお客様からいただいています。

 「看得見的放心」マスカット: 2020年に、都江堰の生産拠点以外に雲南の生産拠点を新設しました。雲南の生産拠点は雲南省紅河州建水県にあり、海抜が1,700メートル、年平均気温が18.5℃、年平均日照時間が2,750時間、昼夜の温度差が大きいため、中国国内でマスカットの成熟が最も早い地区と言われています。

 「看得見的放心」メロン: 西州メロンの生産拠点は北緯18度の海南省楽東リー族自治県にあり、熱帯地域のため、「天然大温室」と言われ、年平均気温が22℃~27℃、年間日照時間が2,650時間と長く、降水量も豊富な地域です。そのため、糖度が高く品質の良い、香りの濃いメロンを栽培するための良好な環境の条件が揃っています。

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「看得見的放心」マスカット
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「看得見的放心」メロン
第三者 第三者監査:安全と品質、肥培管理などについて透明性を高めるために、第三者の専門機関から定期的な検査を受けます。 安全と品質:商品の安全と品質(味と鮮度)に関する独自の基準を設けてチェックしていきます。 産地 生産環境:成都イトーヨーカ堂が、良い環境で生産している生産者を選び出し、さらなる生産環境の向上に取り組んでいきます。 肥培管理 生産者とともに、肥料・農薬・薬品の適切な管理と使用削減に取り組んでいきます。 イトーヨーカ堂 改善努力:生産者とともに、継続的な改善に取り組み、その活動を定期的に報告します。 パソコン・携帯電話 情報公開:「どこで」「だれが」どのようにつくった商品か、商品のパッケージ、「看得見的放心」のホームページや、携帯電話のサイト、店頭POPなどで公開していきます。

店舗運営の業務品質管理を強化し、安全・安心なお買物環境を追求

 成都イトーヨーカ堂は、店舗の管理力・運営力・サービス力を全面的に高めるために、2019年から管理本部が月1回の店舗運営面の業務品質検査を開始しています。管理本部が先頭に立ち、本部と店舗が一緒に実施する運営品質検査では、売場の基本接客、売場とバックルームの管理、消防安全などの項目に対して現場検査や現場評価を毎月実施しています。また、発見した問題点については、原因や対策を全員で共有し、店舗管理者の管理意識や管理レベルを向上させ、安全・安心な店舗環境を確保しています。

 2021年からは、お客様のお買物ニーズの変化に応じて、会社の管理要件を更新し、検査基準を細分化して店舗とのコミュニケーションの時間を増やしています。新たに、11大項目145小項目の運営品質検査項目を追加してお客様満足度の向上に努めていきます。

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倉庫の定期検査
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管理本部と店舗従業員のミーティング

「市民品質監督員」制度とお客様の声の収集

 成都イトーヨーカ堂は、お客様基準で商品や店舗の改善を図るため、2008年からお客様から公募した「市民品質監督員」制度を設けています。2021年は、市民品質監督員95名と各店舗のお客様から、日本の商品の取扱い拡大や会員ポイントで交換できる女性向け商品の増加、「伊藤到家」(ネットスーパー)のポータルサイトについてなどの多数のご意見をいただき、商品・サービスの改善を実施しました。

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2021年 市民品質監督員の就任式
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市民品質監督員向けイベント
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市民品質監督員が試食したメニュー

お客様の声の受付状況(2021年度)

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地域社会への約束

SDGs5 SDGs1 貧困をなくそう
SDGs4 質の高い教育をみんなに
SDGs11 住み続けられるまちづくりを

寄付活動とステークホルダーとの交流活動

 成都イトーヨーカ堂は、教育支援や生活困窮世帯を支援しています。例えば、2007年から小学校4校を選出し、学校の施設・設備を改善するために必要な用具を寄付しています。実際にその4校を訪れ、学校の要望に応じて、経済的に恵まれない子どもたちに文具や教具、体育用品などを寄贈しました。そのほかにも、地域の生活に困っている家庭や障がいのある方、一人暮らしの高齢の方を季節の節目ごとに訪問し、生活必需品を贈る活動をしています。また、四川大学への寄付も毎年継続しており、2021年で24回目になります。

 2021年は、6月1日の子どもの日に黄亜美董事長が会社代表として寄贈品をお届けするとともに、彭州蓝天小学校を訪問し、「移動少年宮」の授業に参加しました。「移動少年宮」は、成都イトーヨーカ堂と成都市次世代基金会が協力したプロジェクトです。成都市郊外の留守児童※1と流動児童※2が集中する農村学校に「成都市青少年宮」のノウハウを導入し、子どもたちが都市部と同じレベルの教育を受けられることを目的としています。また、農村部の学校の教師に対しても教育のサポートを実施し、これらによって学生全体の学習レベルと農村部の教師の専門技能の向上を目指しています。2021年までに2つの友愛小学校で「移動少年宮」プロジェクトを実施し、教師と学生1,000人余りが利用しました。

 また、2021年7月に中国河南省鄭州市で豪雨が発生し、深刻な水害が起きました。成都イトーヨーカ堂は直ちに成都次世代基金会やほかの4つの企業と連携し、被災した地域の青少年を支援するために100万元(約18百万円)を寄付し、衛生生活用品も計1万点を提供しました。同年11月には、成都で新型コロナウイルスの感染が再拡大し、成都市成龍街道事務所からの要望を受け、いち早く支援物資をお届けしました。そのほかの社会貢献活動に対しても80万元(約14百万円)を寄付しました。

  • ※1 両親ともに出稼ぎに行き、取り残された子ども
  • ※2 出稼ぎに来た両親と一緒に暮らすものの、現地の戸籍がなく、十分な教育が受けられない子ども
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彭州蓝天小学校を訪問
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衛生生活用品1万個を梱包し、鄭州に配送
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成龍街道事務所へ支援物資を寄付(伊藤広場店)

ボランティア活動

 成都イトーヨーカ堂では、毎月第3水曜日に各店舗のスタッフが店舗周辺の清掃活動を実施しています。また、春節、端午節、中秋節など中国の伝統的な祝日には、店舗周辺の地域社会で孤立した高齢者や経済的に恵まれない人々に慰問品を支給しています。華糖ヨーカ堂では、清掃活動を日課として、従業員が率先して街の美化活動に取り組んでいます。

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清掃活動の様子
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清掃員に慰問品を支給

社員への約束

SDGs4 質の高い教育をみんなに
SDGs8 働きがいも経済成長も

現地従業員による店舗運営

 成都イトーヨーカ堂と華糖ヨーカ堂の全店舗では、地域に根差したお店づくりのために中国出店当初から積極的に現地の従業員を登用し、中国人スタッフが活躍しています。管理職に占める中国人社員(役員を除く)の割合は、成都イトーヨーカ堂が98.2%、華糖ヨーカ堂が98.3%で、基本的に現地社員が会社を運営しています。成都イトーヨーカ堂の地方都市の店舗(眉山/楽山)は地域の人材を多数採用し、87%を占めています。

 また、女性活躍も進めており、役員に占める女性の割合は、成都イトーヨーカ堂が59.9%で、10店舗のうち5店舗の店長が女性です。 華糖ヨーカ堂の女性管理職比率は47.2%(役員を除く)で、アジア村店の店長も女性が勤めています。

従業員データ (2021年12月末現在)
成都イトーヨーカ堂 華糖ヨーカ堂
従業員数 2,919人 163人
 うちパートタイマー 76人 24人
管理職に占める中国人の割合 98.2% 97.5%
管理職に占める女性社員の人数と割合(役員を除く) 374人(59.9%) 50人(47.2.%)
女性係長人数(係長職の女性比率) 222人(61.0%)

15人(30.0%)

女性課長人数(課長職の女性比率) 107人(63.3%) 12人(24.0%)
女性部長人数(部長職の女性比率) 28人( - %) 12人(24.0%)
女性役員人数(役員職の女性比率) 4人( - %) 0人(0.0%)
障がい者雇用人数(雇用率) 51人(1.7%) 9人(5.5%)

CSR教育

 成都イトーヨーカ堂と華糖ヨーカ堂では、2020年度から、特にプラスチック使用量の削減に注力しています。成都イトーヨーカ堂では、全店舗で分解性プラスチック製のレジ袋に切り替えるため、社内の責任者が第二回中国環境博覧会と中国チェーン経営協会主催の生分解性フォーラムに参加し、国内における生分解性プラスチックの生産状況、生分解性の基準などの情報を収集しました。 また、社内では社員の教育用動画を作成して理解を深めるとともに、売場では媒体物の掲示や店内放送でお客様にも啓発しました。社外に対しても、成都イトーヨーカ堂が積極的に生分解性プラスチックを使用してプラスチック使用量を削減していることをPRしました。
 2020年11月より、華糖ヨーカ堂と成都イトーヨーカ堂が共同で、レジ袋を生分解性プラスチックを原料とした製品に切り替えました。レジ袋は有料で提供しており、従来品は大きいサイズを0.3元/枚で販売していましたが、生分解性のレジ袋は2.0元/枚(6.7倍)で販売しています。同時にエコバッグの販売にも注力しています。

自己推薦制度

 成都イトーヨーカ堂では、社員の自主性を尊重し、その意欲に応えるために、2015年度より「自己推薦制度」を運用しています。この制度は、入社1年以上を経過した社員が希望する職種に自己推薦することができます。
 審査を通過した応募者は、研修を経て希望の職場に配属されます。

人材育成制度

 成都イトーヨーカ堂と華糖ヨーカ堂では、従業員のやる気を引き出し、各人の能力が最大限発揮できるように、研修制度を充実させています。
 成都イトーヨーカ堂では、主管適任力・職場業務技能・そのほかの技能カリキュラム(フォーム作成・包装・調理加工・レジ)などの教育を、ネットでの遠隔教育システムを活用することで遠隔地も含めて充実した内容で実施しています。また、実技研修では、研修の非対象者でも意欲のある従業員には傍聴席を設け、講師から直接学べる環境も用意しています。また、従業員同士が切磋琢磨できるように、店内で業務技能コンクールを行い、お客様にも現場で採点していただきながら、優秀者を決定する制度を運用しています。
 華糖ヨーカ堂では、2020年度は社是・経営理念、現場支援教育、接客サービス教育などの専門教育を3回実施しました。企業行動指針を毎週月曜日の総経理全体会議の中で読み合わせることで、企業姿勢の理解度のアップを図っています。日常的な接客サービス訓練は、朝昼礼を利用して実施しています。お褒めの言葉をいただいた従業員(正社員に限らず、パートナー社員、テナント従業員、清掃作業員、警備員も含むすべての店舗スタッフ)は、毎週の店舗全体朝礼の中で表彰し、全体のモチベーションアップにもつながっています。

人材育成教育

座学教育

 イトーヨーカ堂の理念を伝承し、イトーヨーカ堂らしい自律した人材を育成するために、2021年に「企業文化伝承」と「人材の質を高める」の2大テーマで15項目625回の座学教育を実施し、延べ9,354人が受講しました。

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新入社員の入社教育
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企業文化と経営理念の座学教育

eラーニング

 成都イトーヨーカ堂は、会社の基本理念をより効果的に伝承・徹底させるため、新世代の従業員が受け入れやすい教育方式として、2021年からオンライン教育をスタートしました。内容も随時見直しており、新たなカリキュラムを追加しています。教育対象は本部と店舗従業員を含む全従業員で、参加人数は延べ46,660人にのぼりました。

環境についての約束

SDGs7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
SDGs12 つくる責任 つかう責任
SDGs13 気候変動に具体的な対策を

省エネの取り組み

 成都イトーヨーカ堂は、成都初の低炭素シーン創出事業として、2020年から「自然尊重、自然順応、自然保護」を環境理念に掲げ、資源用乾燥ごみの分別や環境インフラの整備、廃棄リサイクルなどの事業に継続的に取り組んでいます。2021年には、環境保護に500万元(約90百万円)を投入し、生分解性素材をレジ袋や使い捨て食器に使用し、生分解性プラスチック製品へ切り替えました。また、省エネ技術の見直し、廃棄物の削減、食品廃棄物の削減などを進め、ごみ減量化量が3,350トン、炭素排出量が435トンとなりました。これらが評価され、「2021年度"炭恵天府"メカニズム建設先進企業」の表彰を受けました。

 華糖ヨーカ堂は、空調システムの適正運転で店内温度を管理しています。天候や気温の変化に応じて、空調の運転時間やエリアごとの空調運転を随時調整することで、ガスや電気の使用量を低減しています。また、施設管理業者に綿密な店内温度測定を依頼し、温度変化を随時把握することで空調設備の運転パターンの調整もしています。店舗のバックルームでは照明の使用数を50%に抑えています。

成都イトーヨーカ堂
2019年度 2020年度 2021年度
店舗数 9 9 10
エネルギー使用量(標準炭トン) 13,150 13,553 13,580
電気使用量(MWh) 99,836 105,439 107,670
ガス使用量 (1,000m3) 667 540 316
水使用量 (1,000m3) 853 888 857
華糖ヨーカ堂
2019年度 2020年度 2020年度
店舗数 1 1 1
エネルギー使用量(標準炭トン) 1,549 1,434 1,353
電気使用量(MWh) 8,106 7,924 7,912
ガス使用量 (1,000m3) 380 335 256
水使用量 (1,000m3) 60 55 63

2021年度受賞一覧

 成都イトーヨーカ堂、華糖ヨーカ堂でのさまざまな取り組みが認められ、2021年度は以下の表彰を受賞しました。

【成都イトーヨーカ堂】
賞の名前 主催団体
2021年度「炭恵天府」メカニズム建設先進企業 成都市の省エネと排出削減および気候変化への対応作業指導グループ事務室
2021年度トップ10企業 成都市小売業者協会
2021年度社会価値貢献賞 成都市小売業者協会
「四川省の開放発展をリードする企業先進個人」 四川省人力資源と社会保障庁
2021年度市場監視統計業務先進部門 四川省商務庁
2021年成都建設新発展理念を全面的に体現する都市改革革新賞 中国共産党成都市委員会、成都市人民政府
第10回(2021)成都商業年度総合ランキング 成都小売業協会
2021年ゴールデンビジネス最優秀消費者口コミビジネス 華西都市報
【華糖ヨーカ堂】
賞の名前 主催団体
2021年度 納税信用A級企業 国税庁朝陽区税務局
2021年度 安全生産先進企業 朝陽区小関街道

中国での取り組み