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セブン&アイの挑戦

リアルとネット双方への送客効果

オムニチャネルによるお買物では、今まで以上にリアル店舗でのフレンドリーな接客が大切な要素となります。
グループ各社のサイトを一つのIDで閲覧でき、さらに利便性が高まりました。
 お買物の機会を大きく広げるオムニチャネルの始動にあたって、セブン&アイグループが、最も重視しているのが魅力ある商品の充実です。リアル、ネット双方の売場へお客様に来ていただくためには、お客様にとって本当に魅力のある商品がどれだけあるかがカギになるからです。
 一つの好事例となったのが、10月1日からそごう・西武とイトーヨーカドーが共同して販売を開始した「ジャンポール・ゴルチエ」ブランドのファッションです。この商品に関するお客様の関心はきわめて高く、ジャンポール・ゴルチエ商品の紹介サイトの閲覧件数は、最初の10日間で170万件を突破。また、ツイッターによる商品情報などの拡散も1300万件に迫りました。その結果、ネットでの同ブランド商品の販売数が好調に推移しただけでなく、ゴルチエブランドを扱っているそごう・西武、イトーヨーカドー店舗への来店客数も急増。イトーヨーカドーでは、ゴルチエ商品を目的に来店されたお客様の3割は、従来、店舗を利用していなかった新規のお客様でした。リアルの売場を訪れたお客様の多くの来店動機は「実物を見て、風合いやデザイン、サイズ感などを確認したかった」というもの。衣料、靴、化粧品など、「自分に合うかどうか」を確認して購入したい商品は、ネットで商品を見て、リアルの売場で商品を確認して購入する「WEBルーミング」という購買スタイルを選択するお客様が多数にのぼることが、この事例からもうかがえます。
 また、イトーヨーカドーでは「ゴルチエ効果」も手伝い、紳士服、肌着の売上げも大きく伸びるといった相乗効果も表れています。これは、モノ余りの時代に従来の刺激では動かなかったお客様が、オムニチャネルという全く新しい刺激に反応して、動きが大きく変わったといえます。こういったところがネット通販を専業としている企業とリアル店舗を持つセブン&アイグループとの大きな違いです。
   この「ゴルチエ」商品の事例からは、お客様に関心を持っていただける商品を提供すれば、ネットとリアル双方への送客効果が高く、とりわけリアル店舗では新規顧客を獲得する機会が拡大することが実証されたといえます。

MDとサービスを進化させる機会として

 セブン&アイグループでは、上質で、他にはない新しい価値を持った商品・サービスの開発提供に力を注いでいます。

 セブン‐イレブンでは、「オムニ7」のスタートを、マーチャンダイジング(以下、MD)やサービスの「さらなる進化」の機会ととらえ、リアルの売場に制約されない品揃えの拡充、接客端末を活かした「ご用聞きサービス」の強化に取り組んでいます。たとえば、ネット限定のセブンプレミアムとして「黒毛和牛と黒豚のハンバーグ」や「金のおむすび」などのオリジナル商品、大手メーカーさんとのチームMDによる希少性のある商品や数量限定の商品などを提供。また、配食サービスの「セブンミール」についても、季節歳時やイベントと連動した商品や数量限定商品の提供などを充実させ、ご用聞きサービスのいっそうの拡大に活かしていきます。

 また、ファッション分野では、そごう・西武とイトーヨーカドーが連携した「セットプルミエ」の取り組みをさらに推進。そごう・西武の商品企画力とイトーヨーカドーの原料調達力などを組み合わせることで、魅力ある上質な商品の提供を進めていきます。

 こうした独自のMDによる上質な商品開発の拡大によって、2018年度には「オムニ7」の品揃えを、およそ600万品目まで広げていく計画です。また、11月1日に、セブン‐イレブン約6000店舗でスタートした接客端末によるご用聞きサービス、関東1都6県のセブン‐イレブン約7000店舗でスタートした365日配送サービスや店頭での「お急ぎ受け取り」サービスも順次拡大してまいります。

佐藤オオキ氏のデザインでブランドイメージを統一

「omni7」の文字と9つの四角形を組み合わせた、「オムニ7」のロゴ・マークや商品の包装紙のデザイン、さらにサイトのデザイン監修には、世界的に人気の高いデザイナー、佐藤オオキ氏を起用。ロゴ・マークは、9つの四角の部分を含め、モノトーンをベースにしたシンプルで上質感のあるデザインで統一して、安心、上質を大きな訴求ポイントとしているオムニ7のイメージを打ち出しています。また、「オムニ7」のサイトに参加しているグループ各社のアイコンには、各社のマークとイメージカラーを配した3つの四角を組み合わせ、一体感を生み出しています。

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