このページの本文へ移動します

セブン&アイの挑戦

「野越え山越え」の精神を体現した店舗

壊滅的な状況に直面しできることに徹した石巻の店舗

40センチの浸水被害と駐車場にはヘドロが堆積した大街道店。一時休業をしていましたが、4月24日に全館再開店しました。
津波で店内に車が押し込まれた湊鹿妻店。現在、行政の復興計画と連動し、再開店を目指しています。
石巻市民の熱い支持を受ける石巻蛇田店。
どんな状況でもフレンドリーサービスは健在です。
深刻な津波被害を受けた沿岸部の石巻市。その中心街から1キロにあるヨークベニマル大街道店では、一時休業を余儀なくされながらも、店長と従業員が「何か地域のお役に立つことはないか」と話し合い、ろうそくの灯りを頼りに店の商品で炊き出しを行いました。4月1日からは部分的に営業を再開し、24日には念願の全館営業へと復活。待ちかねていたお客様でにぎわっています。

一方、石巻駅から北上川を渡り1キロほど東に位置する湊鹿妻(みなとかづま)店の被災状況は壊滅的でした。地震発生直後、津波の危険を感じた店長と従業員は、店内のお客様を屋上駐車場へと誘導避難。間一髪で津波の犠牲から逃れました。それから数日はこの屋上が100台の車、500人の被災者の避難所として機能。店内に残った食品をわけ合って、協力しながらしのぎました。

津波の被害が直接及ばなかった石巻蛇田店でも、家族の安否が不明のまま家に帰れなかった大勢の従業員が残っていました。しかし、夜明け前から並び始めたお客様を見て、6時半に店を再開。停電でレジが使えないことから均一価格で販売し、多くの人に行き渡るよう数量制限しながら、この日一日で4000人にのぼるお客様に対応しました。

原発問題、余震が続く中でも地域のお客様ニーズに応える

「地元のものを扱って応援してほしい」というお客様の声に応え、安全・安心が確認された地元野菜を積極的に販売している内郷店。
一方、いわき市の中央部にある内郷(うちごう)店では、震災当日、電気が復旧すると早急に倒壊した売場を片付け、16時半には再開店。翌日からは被害が大きく営業できなくなったヨークベニマルの近隣店舗から、商品を移動して対応しました。

その後、福島第1原発問題で20~30キロ圏内に屋内避難勧告が出たことから、当初は圏外の内郷店も安全策として休業。しかし、町には開いている店がほとんどなく、買物に困っている住民からの「営業してほしい」という声に応え、5日後には営業を再開。余震が頻発に起こる中、安全確保を第一に、喜んでくださるお客様や、家族、仲間を支えにがんばっています。

ヨークベニマルには、「野越え山越えはるばるお店においで下さるお客様に誠実の限りを尽くす」という創業精神が生きています。被災地の店舗で、一人ひとりの従業員がこの言葉を胸に奮闘を続けています。

  • 全4ページ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4