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2019年1月4日

株式会社セブン&アイ・ホールディングス

2019年 年頭ご挨拶

明けましておめでとうございます。

2019年は、近年まれにみる数多くのイベント等が予定されており、これまでにも増して私たちのビジネスを取り巻く環境が大きく変化する年となります。たとえば、昨年末の「TPP11」に続き、今年2月にはEUとの経済連携協定が発効し、生鮮品やワインなど数多くの品々の関税が引き下げられます。また、4月には改正出入国管理法や働き方改革関連法の施行、4月から5月には10日にわたる大型連休や新元号のスタート、6月には日本で初めてのG20の開催、9月にはラグビーワールドカップ2019の開催、10月の消費増税の実施など、いずれも、私たちの仕事に密接に関係するものばかりです。これら予定されているイベントに対しては、事前に十分に影響を検討して対応を決め、着実に実行していく必要があります。とりわけ10月の消費増税は、年末商戦を控えた時期に実施されるため、その後の消費者心理への影響等も見極め、対応を図っていくことが重要です。

また、この1月には景気拡大期間が戦後最長になる見込みです。しかし、多くの所得階層では、社会保障費負担の増加等によって10年前に比べて可処分所得が減少しており、好景気の実感が伴っていません。社会や消費環境の大きな変化の中で、「将来不安」も増し、お客様は、商品・サービスを厳しく選択し、より一層「賢い消費」に向かっていくものと考えられます。その中にあって、私たちはお客様に認めていただける価値ある商品・サービス、接客、売場づくり等を通じて、お客様の    信頼を勝ち取っていくことが不可欠です。

さらに、企業活動に対する社会の評価が、経済的な価値だけでなく社会課題への対応等を重視する方向に変化していることも見逃せません。私たちは価値ある商品やサービス提供を通じて、他の追随を許さない成果を上げてきました。その一方で、    環境負荷やフードロスなどを生み出してきたことも事実です。この点を直視して、これまでもSDGsなどに示された社会課題への対応に努めてきましたが、今年はさらに一歩踏み込み、環境負荷の低減や社会的な「外部不経済」の解消に向けて、グループを挙げて具体的な行動を進めていきます。

2019年には、現在グループが取り組んでいる中期経営計画の最終年度を迎えます。その目標達成に向けてグループ一丸となって取り組むことで、さらに次の成長につながっていく成果を生み出す年にしていきたいと考えています。そのためにも、    現在進めている「デジタル」「金融」「調達」の3戦略を深耕し、更なる成長とグループシナジーの創出に挑戦していきます。その一環として上期には各社の新アプリと連動する便利な決済システムも始動する予定です。調達戦略では、グループ全体で従来の仕入れ、物流の問題点をしっかりと精査し、戦略的な調達の仕組みを構築していきます。グループ全員で知恵を出し合い、勇気をもってこれらの課題に挑戦する一年としていきましょう。


(2019年1月4日新年初朝礼 挨拶要旨)

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以上