セブン&アイの挑戦

2015年8月
チェーンストアを超えた新しいカタチ より地域に密着した個店経営への挑戦

2005年9月1日にセブン&アイHLDGS.を設立し、
今年で10周年を迎えます。
その間、グループの業容も広がり
総売上高約10兆円の流通グループに育ちました。
今後も、グループ一体となった挑戦と革新で時代の変化に対応し続けます。

グループ各社のインフラ、ノウハウの共有へ

「新・総合生活産業」を目指し、セブン&アイHLDGS.設立。社名の由来は7つの主要な事業領域、イノベーションの頭文字と「愛」を表しています。

ミレニアムリテイリングとの経営統合に向けて和田繁明社長(当時)と共同会見。大きな反響を呼びました。

 2005年9月、セブン&アイHLDGS.は消費市場の成熟化とともに、大きく変化しているお客様の購買行動に対応し、自己革新をさらに進めるために設立されました。設立にあたり、従来グループ各社が擁している事業インフラやノウハウ、知見を共有し、シナジーを生み出していくことを大きな目標としてかかげました。この持株会社設立をグループ内で決定してから、およそ半年で実際の設立に至りました。異例の短期間でもあり、それまで各上場会社に投資していただいていた国内・海外の株主から承認を得るには大変な苦労がありました。翌年2006年には、ミレニアムリテイリング(現、そごう・西武)との経営統合、ヨークベニマルの100%子会社化を実現し、現在のグループの骨格が定まりました。

 セブン&アイHLDGS.は、設立以来一貫して、「戦略共有」「ブランド独立」の方針のもとで、事業経営を進めてきました。これは、日本のお客様は、生活シーンやニーズに応じて業態を使い分けているという実態をふまえ、事業戦略を統一して各社の持つ事業インフラやノウハウを共有することが不可欠であり、同時に事業会社ごとにブランド力を高めることで、お客様の信頼を獲得していこうという考え方に基づいています。

シナジー創出の画期となった「セブンプレミアム」開発

 セブン&アイHLDGS.設立の最大の眼目であるグループ各社間のシナジーの創出で画期となったのは、2007年発売のグループ共通のプライベートブランド(PB)「セブンプレミアム」の開発です。従来のPBが価格訴求を開発の基本にすえていたのに対し、ナショナルブランドと同等以上の「質と価値」を追求したところに「セブンプレミアム」の独自性がありました。商品開発にあたっては、セブン‐イレブンが培ってきた手法を採り入れ、各分野の有力メーカーとチームを組んでそれぞれのイノベーション力を活かす「チームマーチャンダイジング(MD)」を推進しました。ここにグループ各社の商品担当者が直接参加し、議論を交わしながら商品づくりを進めたことで、グループ会社間の交流が活性化し、シナジーの創出を大きく前進させることができました。
 さらに2011年3月の東日本大震災では、グループが協力して被災地や首都圏への継続的な商品供給を実現するとともに、被災地のグループ店舗が、それぞれ地域に根ざした「生活インフラ」として営業を続け、社会的にも評価していただくこととなりました。この経験は、グループの精神的 な一体感だけではなく、情報網や物流基盤など経営資源を総合的に活用することで、より大きなシナジーを高めることを証明し、グループ内の理解をより深める結果となりました。

自己革新力をさらに強化し変化に対応した成長力を高める

 こうした経験を経て、2014年からグループが一体となって進めているのが、オムニチャネルの取り組みです。オムニチャネル戦略とは、リアル店舗とネットが融合した新しい消費スタイルを提案することで、業態やリアルとネットの違いを超えた利便性を提供するものです。これは多彩な業態を擁し、すでにシナジーを実現してきた私たちだからこそ可能なビジネスモデルであり、ニッセンやバーニーズをはじめとした資本・業務提携なども、この取り組みへの布石です。これを各事業会社が新たな商品、サービスを生み出す場として活用していくことで、お客様の多様なニーズにさらに一歩踏み込んだ商品・サービス提供を実現し、各ブランドの信頼性と価値をより高めることが可能になると確信しています。
 また、お客様ニーズが多様化する中で、地域対応、個店対応がきわめて重要になっています。こうした観点から昨年来、グループの方針として進めているのが、従来の本部中心のチェーンストアマネジメントからの脱却です。この点でも、セブン‐イレブンが創業以来進めてきた、店舗発注を基本 とした店舗運営、本部と店舗の役割分担といった経営のあり方をグループ各社が共有することで、大量生産、大量販売の時代に形成された販売体制から、現在のお客様ニーズにきめ細かく対応できる新たな流通サービスの体制へと革新を遂げ、新たな成長要因を生み出していくことを目指しています。
  セブン&アイHLDGS.は、今後もシナジーの創出と各社の自己革新力のさらなる強化を通じて、つねに時代の先を見据えて歩んでいきます。

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