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セブン&アイの挑戦

配達には、超小型電気自動車「コムス」が活躍します。

地域に根ざしたサービスの一環として

「コムス」に配達の弁当を積み込む
 赤磐市内に8店舗あるすべてのセブン‐イレブンのオーナーが、この高齢者支援サービスについて市と契約を結んでいます。中でもこのサービスに登録する会員を最も多く擁している赤磐中島店のオーナー、八木孝さんはこう言います。

 「食品などの小売店も少なく、日常のお買物に不便を感じている方が少なくありません。そうした不便さをできるだけ解消していただき、私たちの店舗との接点を少しでも増やすために、商品をお届けする『ご用聞き』のサービスに力を注いできました。セブンミールのお届けサービスも、その一環として強化しています」。毎日の受注状況によってお届けのルートの組み立てや人員などを考える必要がありますが、「お客様と親密さを深めることはお店にとって何よりのメリット。多少の手間や時間はいといません」

 同店では赤磐市との取り組みを始めた結果、お客様同士のクチコミでお店の会員も増えています。その背景を八木さんはこう説明します。「これまで、地元業者の味やメニュー内容などに満足されていなかったお客様から、『セブンミールに替えて良かった』という評価をいただいています。そういう声が他のお客様に伝わり会員の拡大にもつながっています」

   また、赤磐町苅田(まちかんだ)店のオーナー、脇真吾さんはこの取り組みを、重要な地域貢献の一環ととらえています。

 「お届けには、時間も人員もかかりますが、私たちの店を支えてくださっている地域の皆様へのご恩返しになります。お届け先の高齢者の中には、私たちとの会話を楽しみにしている方も大勢いらっしゃいます。お客様に喜んでいただけることが、何よりも大切なことです」

 同店ではお客様ごとに必需品を中心とした独自の商品カタログをつくり、スタッフの誰もがお客様に合わせたサービスや会話ができるようにしています。

 こうしたオーナーの熱意に支えられて、セブンミールは高齢者に限らず、忙しくて毎日の食事を用意する時間が取れない方などに着実にファンを広げるとともに、事業所でのご利用なども拡大しています。

韮崎市では利用数増に大きな効果

韮崎市役所の藤巻明雄さん(右)と井上武幸さん。
 昨年4月、山梨県韮崎市でセブン‐イレブンによる高齢者へのお届けサービスがスタートしました。セブン‐イレブンとして、これが市区町村と連携した取り組みの最初の事例でした。当時、福祉課長としてこの事業を進めた藤巻明雄さん(現、教育課長)はこう語っています。「以前から高齢者への配食サービスを実施していましたが、いろいろな問題点を改善すべく見直しを実施しました。見直しにあたって、私たちが条件としたのは、365日確実に手渡しすることと、1食あたり500円(うち200円を市が補助)の2点。セブンミールはその点で、またお弁当の内容や味の点でも申し分なかったため、地元事業者や市議会とも十分に話し合って切り替えました。その結果、配食サービスの利用数(食数)は倍近くに増えました」

 また、福祉課社会福祉担当の副主幹、井上武幸さんはこう言います。「お届けを担当されているセブン‐イレブンのオーナーさんには、今年2月の雪害の時も、私たちと一緒になって対応を図ってくれるなど、期待以上に熱心に取り組んでいただいて、感謝しています。利用者からも好評です」

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