セブン&アイの挑戦

関西独自のチームで地域に根ざした商品づくり

週に一度開催のMM会議は、5つの領域に分かれて開催しています。
 セブン‐イレブンが標榜する「近くて便利」の深耕には、味、生活習慣などあらゆる面で地域に根ざした商品づくり、店舗経営が不可欠です。セブン‐イレブンは、従来、東京発信に偏りがちだった商品づくり、オペレーションをもっと地域特性に合ったものにするため、今年3月に関西をはじめとする西日本をカバーする「西日本プロジェクト」を立ちあげました。同プロジェクトは、大阪市内に本拠を置き、MD(マーチャンダイジング)、店舗オペレーション(経営相談)、リクルート(店舗開発)などの機能を備えて、関西地区に根ざした取り組みを進めています。

 その中でも中心となるのが商品開発です。同プロジェクトでは、米飯、麺類・軽食、惣菜、ベーカリー、スイーツの5部門で、専用工場を展開するメーカー、NBメーカー、さらに原材料、機械設備、包装資材などのメーカーと、新たなチームMD体制を構築。各チームはメーカーの開発担当者など10数名から20名ほどで構成され、毎週開催されるMM会議(※1)で、関西地域独自の商品づくりを進めています。

地域の暮らしにブランドイメージを浸透させる

日本料理研修会では、関西の味のベースとなる昆布出汁の取り方などを研究しています。
 さらに、各チームでは参加メーカーのリーダー役を決め、MM会議と並行して開催しているリーダー同士の会合で、チーム間の情報共有を進めています。これは、個々の商品開発を越え、関西地区で展開する商品全体を通じて、セブン‐イレブンが地域のお客様にとって身近でなじみ深い店となることを目指したもの。たとえば、「味」の面では、歴史的にも良質の昆布が入ってきた関西地域では、「出汁」を活かした独自の味の文化が根づいています。このため、調味料などのさまざまな商品のベースとなる部分から見直しを進め、共通する原材料などをチーム間で共有することで、店頭に並ぶ商品のどれを取っても、「セブン‐イレブンの味」として関西地域のお客様にご満足いただけるクオリティーの実現を目指しています。こうした西日本プロジェクトの取り組み、それはまさにセブン‐イレブンのブランドイメージを、よりいっそう関西地域のお客様に浸透させるための「ブランディング」です。

商品、売場、出店が「三位一体」となって展開

関西特有の嗜好に合わせた商品開発も実現。売れ筋商品の「のり弁当」は、主具材のコロッケを甘めの味付けに変更し、副菜の焼きそばも太麺 に変更。うどんは、関西で好まれるスダチを使用したさっぱり味。
 お客様に「セブン‐イレブンの味」を理解していただくために、商品開発チームが重視しているのが、「売場との連携」です。開発スタートの時点から、その商品をどのように売場でアピールしていくかといった視点を採り入れるとともに、加盟店に「なぜその商品を開発したか」という点を理解していただけるよう、文化背景などから「ストーリー」性のある商品説明にも工夫を凝らしています。

 さらに開発を担当する各マーチャンダイザーは、営業会議を通じてゾーンマネジャーやディストリクトマネジャーへの商品説明、各地区の営業会議での試食、OFC(店舗経営相談員※2)を通じた加盟店の商品に関する「声」の収集、さらに加盟店のオーナーが集まる機会に、開発スタッフが直接商品説明を行うなど、売場と開発現場を結ぶ「パイプ」をより太く強固にすることに力を注いでいます。

 また、リクルート部門は、地域全体で「ブランド力」を高めるという視点から、新店開発とともに既存店の活性化に注力。「街づくり」の視点を持って、新店と既存店を合わせて「面」としてとらえることで、ブランド力の最大化を図っています。

 魅力ある商品を開発し、適正な店舗配置と販売力のアップという総合的な力で、よりいっそう地域のお客様に親しみを持ってご利用いただけるようにすること。西日本プロジェクトは、セブン‐イレブンの歴史に新たな1頁を開く挑戦を進めています。

  • 1:MM会議は、マーケティング・マーチャンダイジング会議の略 ※2:OFCは、「オペレーション・フィールド・カウンセラー」の略

イトーヨーカドーの西日本事業部

 西日本プロジェクトのMM会議には、イトーヨーカドー西日本事業部のメンバーも参加しています。同事業部は、西日本地域14店舗に向けたMDや売場づくりの強化を目指して、今年3月に発足。現在、セブン‐イレブンとも連携して、地域戦略の構築を進めています。
 セブン&アイグループでは、西日本だけでなく、東北でもイトーヨーカドーとヨークベニマルが連携するなど、きめ細かな地域対応を迅速に進めていくため、新たな体制を構築しています。

イトーヨーカドー加古川店では、地元の水産会社とチームを組んで、10数種類にのぼる近海魚をつねに鮮魚売場に展開。

目の肥えた地元のお客様から支持を得ています。

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