セブン&アイの挑戦

2019年11月

グループ成長戦略と事業構造改革

グループシナジーのさらなる追求によりライフ・タイム・バリューの最大化へ

事業構造改革を加速させグループの再成長基盤を構築する

 セブン&アイグループでは、お客様の購買行動が大きく変化する中で総合スーパーや百貨店といった大型店の苦戦が続いていることに加え、国内コンビニエンスストア事業においても、人手不足や最低賃金の上昇など加盟店様を取り巻く経営環境がより厳しさを増しています。
 このような経営環境の中、当社グループが一段と飛躍していくためには、各事業会社におけるビジネスモデルを根本的に見直し、環境の変化に対応した事業構造改革を加速させるとともに、再成長に向けた基盤を構築することが不可欠です。そこで当社グループでは2020年2月期第2四半期決算発表に合わせて、2020年4月の次期中期経営計画発表を見据えたグループ成長戦略および各事業会社における事業構造改革を発表しました。

グループシナジーを拡大し、成長と分配の好循環へ。現行中期経営計画2017~2019年、2019年10月にグループ成長戦略、海外コンビニエンスストア事業の成長戦略、事業構造改革の方向性、国内コンビニエンスストア事業の再成長に向けた基盤づくり、次期中期経営計画では2020年4月 通期決算発表「次期中期経営計画の公表」。成長と分配の好循環

グループ成長戦略

 当社グループは、グループシナジーの創出により"ライフ・タイム・バリュー(顧客生涯価値)の最大化"、すなわちグループ全体でお客様のあらゆるライフステージ、ライフスタイルに寄り添う商品とサービスを提供し続けることを目指しています。さらなるグループシナジーの創出に向けて、デジタル戦略や金融戦略を通じたお客様の消費行動の変化に対応したお買物環境の構築や、潜在的ニーズの高い首都圏における食品のマーケットシェアを拡大していくための戦略を強化していきます。

デジタル戦略

戦略基盤の再構築とセキュリティ強化

 デジタル戦略を推進する中で、7月に「7pay(セブンペイ)」の不正アクセス問題が発生し、ステークホルダーの皆様に大変なご迷惑とご心配をおかけしました。この要因は、グループで横断的にシステム開発を進める際に、セキュリティポリシーのガイドラインが十分に機能しなかった点にありました。この事象を謙虚に受け止め、改めてデジタル戦略の基盤を再構築すべく、セブン&アイHLDGS.の中に「グループIT戦略推進本部」を新設し、グループのデジタル戦略推進に係る機能を統括、また社長直轄の組織として「セキュリティ統括室」を設置しました。
 これらの施策を通じて、グループで共有する「7iD(セブンアイディ)」を基軸としたデジタル戦略を再構築し、ライフ・タイム・バリューの最大化により顧客満足度を高めていきます。

首都圏食品戦略

グループ力を結集して小型店フォーマットを創出

 現在、1都3県におけるグループのスーパーストア事業の食品売上規模は、イトーヨーカドー、ヨークマート、ザ・ガーデン自由が丘などを合わせて年間約5700億円に達しています。これは首都圏の食品スーパーの中でも有数の事業基盤です。この基盤を有効に活かしていくために、都心部では用地確保が難しい500坪~700坪といった従来型の食品スーパーではなく、300坪程度の小型店として魅力ある店舗フォーマットの構築に挑戦します。すでに首都圏で小型店舗をスタートさせたヨークマートでは、鮮魚、惣菜、ベーカリーなどの強化を通じて集客力を高めています。こうした成果をふまえながら、グループの小型店の事業基盤やノウハウを結集し、新しい店舗フォーマットの創出、商品調達プラットフォームの構築を目指していきます。

環境宣言

持続可能な社会の実現に向けた明確な目標を設定

 当社は、今年5月に環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を発表し、4つのテーマで目標値を設定しました。
 その実践として、9月にはセブン‐イレブンが神奈川県内の10店舗で、店舗で使用する電力のすべてをCO2排出量ゼロの「再生可能エネルギー」とする実証実験を開始しています。フードロスについては、10月に四国地方と北海道のセブン‐イレブンで販売期限の迫ったおにぎりやお弁当などをご購入いただいたお客様にnanacoボーナスポイントを付与する『エシカルプロジェクト』のテストを実施、来年春の全国展開を予定しています。
 今後もお取引先からの協力や助言も仰ぎながら、多様なテクノロジーを用いることで持続可能な社会に向けたインフラを築いていきます。

海外コンビニエンスストア事業

成長戦略、グローバル戦略

 北米でのコンビニエンスストア事業およびグローバル展開を担う7-Eleven, Inc.は順調に業績を伸ばしており、当社グループの成長事業として位置づけています。
 同社では「シックス・ポイント・プラン」を重点的に推進しています。その一つである「デジタル戦略の推進」では、「7REWARDS(セブンリワーズ)」登録会員への特典提供を通じて、お客様との関係強化に成果を上げています。また、3月には、ダラスに実験店舗として「ラボ・ストア」をオープン。ダラス初進出となるメキシカンファスト・フード店である「ラレド・タコ」の併設や、スマホレジの導入といった新たな挑戦を進めています。
 グローバル展開については2012年からセブン‐イレブン・ジャパンと協力して、既存のエリアライセンシーに対して店舗運営などのビジネスプロセスやフレッシュフードを中心とした商品の品質改善などを支援するプログラム「ELS(Enhanced Licensee Support-program)」を推進しています。また、新地域への出店も積極的に進めており、2020年には新たにインドへの出店もスタートする予定です。

 ※7-Eleven, Inc.が推進する6つの重点施策: ①フレッシュフードの強化、②デジタル戦略の推進、③品揃えの改善およびPB商品の拡販、④オペレーションの現場力向上、⑤新店開発と既存店活性化、⑥グローバル戦略の加速。

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