セブン&アイの挑戦

2019年8月

特集

未来への約束

環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』始動

「持続可能」という価値を実現するために

 生活や社会環境の変化に対応するイノベーションを通じて、セブン&アイグループは、商品やサービスなどあらゆるコンテンツの質の向上に力を注ぎ、お客様の毎日の生活に利便性や快適さなどの価値提供を追求し、お客様からのご支持を着実に広げてきました。そして今、質の高い利便性や豊かさを、将来にわたって引き続き提供していくには、「持続可能な社会」づくりと一体となった取り組みが必要になっています。とりわけ、地球規模の課題でもある温暖化、食品ロス、海洋プラスチックなどの環境に関わる問題の解決に取り組むことは企業として果たすべき責任でもあります。こうした認識のもと、お客様の生活を豊かにする新しい価値の創造を目指すセブン&アイグループとして、これらの環境に関する課題への取り組みを前進させることが使命であると考えています。

4つのテーマを柱にイノベーションチームを結成

2019年5月31日 日本経済新聞朝刊に掲載

 5月に発表した環境宣言では、「CO2排出量削減」「プラスチック対策」「食品ロス・食品リサイクル対策」「持続可能な調達」というグループの事業に密接に関わる4つのテーマを特定し、2030年および2050年の目標値を具体的に掲げています。目標達成に向けて、お客様、お取引先様、そして地域社会の皆様などあらゆるステークホルダーの方々とも認識を共有し、社会的な広がりのもとで実り豊かな取り組みを進めていきたいと考えています。
 このため、各テーマに対応するために、グループ横断で4つのイノベーションチームを発足させました。各プロジェクトの活動を通じてグループとしての連携や外部企業、自治体との協業を図り、サプライチェーン全体を通じたロス削減や、地域社会の皆様との連携によるリサイクルシステムの構築など新たな取り組みに挑戦していきます。未来世代にも豊かな生活や地球環境を届けていく「未来への約束」として、「持続可能」という新たな価値を実現していきます。

セブン&アイグループ 『GREEN CHALLENGE 2050』

4つの取り組みテーマ 2050年の目指す姿
CO2排出量削減 グループの店舗運営にともなう排出量80%以上削減(2013年度比)。
自社の排出量(スコープ1+2)のみならず、スコープ3を含めたサプライチェーン全体で削減を目指す。
プラスチック対策 オリジナル商品(セブンプレミアムを含む)で使用する容器は、環境配慮型素材(バイオマス・生分解性・リサイクル素材・紙、等)100%使用。
2030年までにプラスチック製レジ袋の使用量ゼロ。
食品ロス・食品リサイクル対策 食品廃棄物を発生原単位(売上百万円あたりの発生量)75%削減(2013年度比)。
食品廃棄物のリサイクル率100%。
持続可能な調達 オリジナル商品(セブンプレミアムを含む)で使用する食品原材料は、持続可能性が担保された材料100%使用。

『GREEN CHALLENGE 2050』WEBサイト
https://www.7andi.com/csr/g_challenge.html

4つの「イノベーションチーム」
私たちのチャレンジ

環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を推進する4つのイノベーションチームをご紹介します。

CO2排出量削減対策チーム

チームリーダー

大橋 尚司

セブン‐イレブン・ジャパン 
取締役常務執行役員 
リクルート本部長 兼 建築設備本部長

 店舗運営にともなって発生する「CO2の排出量」を削減するためには、さまざまな施策を組み合わせ、実効性を高めていく必要があります。店舗で電力を使用する主な設備には、冷凍・冷蔵設備、商品販売用の什器、空調、照明などがありますが、いずれも店舗営業に欠かせないものです。セブン‐イレブンでは、これらの設備の消費電力を低減させるために、照明のLED化、冷凍・冷蔵ケースに国内初となる新冷媒ガスを採用、店内気圧の「正圧化」による外気流入の抑制、エネルギーマネジメントシステムによる店内消費電力の最適化などに先行して着手しています。
 今後、これらの取り組みの効果を検証しながら、グループ全体に拡大していくことが、チームの大きな役割であると考えています。

EVトラック・燃料電池小型トラックの導入。

太陽光発電パネルの設置。

食品ロス・食品リサイクル対策チーム

チームリーダー

石橋 誠一郎

セブン&アイHLDGS
常務執行役員 
グループ商品戦略本部長

 食品ロスの削減では、まず売場で発生する食品廃棄を減らすことが大きなテーマです。それには、お弁当や惣菜のチルド化や冷凍食品の拡大による長鮮度化、特売商品の廃棄の削減など、業態ごとの実態に合わせた取り組みが必要です。そのためにコンビニエンスストア事業、スーパーストア事業など業態ごとに異なる食品ロス発生の実態を具体的に把握して、それに対する対応策を着実に進めていきます。さらにグループ各社が培ってきた多様かつ専門的な知見も共有することで、今までとは違った角度から問題をとらえ、従来からの商習慣を見直すことにも踏み込んで、ロス削減に資する新たな発想を生み出していきたいと考えています。
 食品ロスの削減は、売場や店舗だけでなく、サプライチェーン全体でムリ、ムラ、ムダをなくすことが大切です。そのため、お取引先様とも積極的に意見交換などを行い、新しい仕組みづくりに向けたテストを行うなど、新たな試みにも取り組んでいます。環境宣言の公表により、お取引先様との連携にもはずみがついています。食品がつくられてからお客様の手にわたるまでの、すべての過程のロスを解消するため、プロジェクトチームではグループ内外から英知を集め、行動を起こしています。

野菜工場を開設。

チルド弁当など長鮮度商品の開発。

プラスチック対策チーム

チームリーダー

高橋 広隆

セブン‐イレブン・ジャパン 
執行役員 商品本部長

 プラスチック対策チームでは、レジ袋およびカトラリー(フォークやスプーン)、商品容器および包装材料、ペットボトルリサイクルの3点を柱に、対策を進めていきます。プラスチックは、その利便性や経済性によって、またたく間に社会に受け入れられ広まりました。しかし、持続可能性と価値観に照らし合わせると、従来の利便性や経済性とは違ったとらえ方が必要になります。チームの発足後、グループ各社とお取引先様を含む会議を定期的に実施し、課題に対する認識を共有するとともに、テーマと進捗状況を確認する体制をとっています。
 プラスチック対策は、リサイクルの習慣化やお買物バッグの利用など、これまでの生活スタイルに変化をおよぼすテーマだけに、プロジェクトの推進には大胆な発想が必要です。そしてお客様、お取引先様、地域社会と一体となって取り組みを進めることが不可欠です。そのため、プラスチック対策の根底にある問題から私たちの取り組みまで、きめ細かく情報を発信していきたいと考えています。

リサイクルペットフィルムを使用した「セブンプレミアム」。

ペットボトル自動回収機。

サステナブル調達(持続可能な調達)推進チーム

チームリーダー

荒谷 一徳

イトーヨーカ堂
執行役員 
食品事業部長

 持続可能な調達には、モノとコトとの両面から問題をとらえて いく必要があります。モノの側面とは、限りある資源の利用の仕方を考えていかなければ、将来にわたって世界の人々に提供し続けることができなくなるという問題です。生鮮食品の中でも野菜や果物、畜産物などは、古くから「育てて収穫する」という生産スタイルになっていますが、海産物などはいわば「自然採取」の段階にあり、世界的に見ると地域によって食文化や価値観の違いから規制の考え方も異なっています。これらについては、合理的な基準を明確にしていくことが必要であり、その前提として、生産履歴を明確化することも不可欠です。そのために私たちは、お取引先様とも連携して商品原料までさかのぼった生産履歴を明確にして、基準の見える化に取り組んでいます。またコトの側面では、不公正な取り引きなど生産の背景にある社会的な課題への対応が必要です。グループでは、すでにCSR監査を行い、海外、国内のお取引先様の生産工場の実態を把握し、問題点があれば即時に是正しています。
 広範囲にわたり、文化や社会背景とも密接に関わる取り組みですが、私たちは、お客様への価値ある商品の提供に向けて、生産者の皆さんともメリットを享受し合える持続可能な仕組みづくりを追求していきます。

MSC認証辛子明太子の販売。

フェアトレードチョコレートの販売。

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