ヨークベニマルでは、地域のお客様の日常の暮らしを楽しく、豊かに、便利にする店づくりの実現に取り組んでいますが、その実現のために欠かせないのは、女性の視点と従業員の約83％を占めるメンバー（パートタイマー社員）の活用です。地元で生活し、地域行事や食文化を良く知っていること、お客様としての視点や生活感を活かせることを強みに、一人ひとりが主体的に創意工夫し仕事に挑戦できる環境づくりに取り組んでいます。
2年前に導入した「目標設定カルテ」は、接客、売場管理、発注、調理技術など、業務遂行のために必要な基準を明確に設定したもの。社員一人ひとりがこのカルテを使って自己レベルをチェックし、年3回上長と共に進捗状況の確認と次の目標を確認していきます。カルテの項目は、鮮魚部門であれば139項目の具体的な作業が挙げられ、「何ができて、何ができないか」が一目で把握できます。
レベルアップの教育支援のために、パソコンでカルテの項目にそった内容を体系的に教育できる「カルテ支援ツール」も今期スタートしました。教わるだけでなく、いつでも自分の都合に合わせて確認できるため、短期間での習得が可能になりました。

だれが見ても同じ評価ができる仕組みと教育支援により、メンバーは明確な目標が設定でき、達成感を得て次への意欲が出てきました。しかし、技術がいかに優れていても、上司と部下とのコミュニケーションがなければ職場環境は向上しません。そこで、コミュニケーションスキルを上げるために05年度から「コーチング」研修を導入。現在までに約2500名の部門マネジャーが受講し、メンバーの能力を引き出し、モチベーション向上に効果を上げています。
こうした取り組みの結果、メンバーからエキスパート、正社員へとキャリアアップする方も増えています。また、女性マネジャーも多く活躍しており、全社でも約3割が女性マネジャーとなっています。このような地元をいちばん理解しているメンバーや女性を中心にしたオペレーションが、ヨークベニマルの地元に愛される店づくりを支えています。

カロリーや健康を意識される方が増える中、デニーズでは「低カロリー」で「お値頃な価格」をテーマに、よりヘルシーなメニューを提案しています。
デニーズでは、これまでも他社に先駆けてカロリー表示を導入し、10年以上も前から国産のフレッシュ野菜等の食材にこだわるなど、健康に配慮したメニュー提案を行っていました。しかし、メタボリック症候群の予防を目指す特定健康診査・特定保健指導の施行を受け、お客様の関心が高まると同時に、昨年末あたりから『もっとヘルシーなメニューを』という声が多く寄せられるようになりました。
「低カロリーとはいえ、満足感がなければお客様のリピートはあり得ません。デニーズらしいボリューム感や、毎日でも通っていただけるおいしさを損なわずに、いかに調理法や食材の組み合わせを工夫してカロリーを抑えるかに苦心しました」とメニュー開発担当者。
特定健康診査の施行に合わせて4月に登場したのは、〈野菜たっぷり塩ラーメン〉〈鶏肉のグリルおろしポン酢ジュレわさび添え〉など4品。いずれもカロリーは300kcal台とダイエット中でも安心です。また、食べる量をセーブできる〈少なめメニュー〉も充実させ、女性のお客様を中心に喜ばれています。さらに6月からは、ライスもレギュラー・大盛りにプラスして、少なめも選べるようになりました。

7月には、デザートにも低カロリーメニューが初登場しました。ヨーグルトテイストの〈桃のデザートサプリ〉は、パスタ皿のような大皿にたっぷり入って、99kcalを実現しました。現在人気の「選べるフレンチブリオ」が385kcalですから、実に4分の1もダウン。砂糖ゼロ、脂肪ゼロのヨーグルトを使用してカロリーを抑え、コクのある味わいを出すために悪玉コレステロールを下げるオレイン酸が含まれるアボカドオイルを使いました。桃のジュレには、肌にも良いといわれるヒアルロン酸が入っています。
よりおいしく、かつヘルシーに！ これからもデニーズはお客様のニーズをおいしさに変えて、喜んでいただけるメニューを開発していきます。