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セブン&アイの挑戦

2017年1月
特集 進化するセブン‐イレブン 第二回

セブン&アイHLDGS.が公表した「100日プラン」では、
セブン‐イレブンの成長がグループの成長の柱であることを明確に打ち出しました。
その実践においては「立地」「商品」「サービス」の質を三位一体で高めながら、進化し続けること。
そして絶対的な優位性を維持していくことが重要です。
今号では、セブン‐イレブンの成長を支える要素について今、そしてこれからの取り組みをご紹介します。

お客様の変化に対応した商品開発を推進力に

チームMD
業界の垣根を超えた最強チームで質が高く、安全でおいしい商品を追求し続けています

おいしさへの徹底的な追求

 セブン‐イレブンでは、家庭や専門店でつくる味を追求し、妥協のない商品開発を続けてきました。その開発への情熱は、商品力の圧倒的な差別化となって現れています。これを支えているのが、チームMD(マーチャンダイジング)と専用工場です。
 チームMDとは、素材、製造から包材まで、それぞれのメニューごとに最適・最善のメーカーとチームを組んで開発する手法です。米飯、調理めん、パスタ、惣菜、調理パンなど食品分野ごとにチームを結成し、定期的なミーティングを実施。年間を通じて商品のリニューアル、新商品開発に取り組んでいます。
 そこで開発された商品を、味や品質のブレがなく、鮮度が高いまま短時間に店舗に届けることができるのが、専用工場を持つ強みです。

あるべき姿を実現するために知恵を結集

 「チームMDは、一人の人、一つの会社ではなし得ないことを実現していくためのもの」と商品開発の責任者は言います。たとえば、おにぎりは開発当初、塩水で炊き、安全性を考慮して冷めたご飯を成型していました。しかし、家庭では温かいうちに手でふっくらと握り、振り塩で味を付けます。家庭でつくるのと同じおいしさを再現するために、どうしたらいいのかを突き詰めた結果、温かいまま手と同じような力で握れる成型機を開発するところからスタートし、米の銘柄、水量、水温、時間なども細かく調整。さらに、よりご飯の甘みが引き立つ「振り塩製法」も開発しました。海苔がパリッとしたままパックできる包材も、進化し続けています。すべての商品で、目標とする品質を実現するために、各メーカーの知恵やお客様の声を共有し、あるべき姿を追求していくのがチームMDなのです。この手法は、セブン&アイグループの共通プライベートブランドである「セブンプレミアム」にも活かされています。

専用工場が支える品質と鮮度

 セブン‐イレブンの専用工場は、現在、全国に164拠点。ドミナント戦略に基づいて、効率的に短時間で商品を配送するために欠かせない仕組みです。また、温度帯別共同配送システムに加え、2005年には野菜の産地から店舗まで低温を保って運ぶコールドチェーンを構築。揚げたてのコロッケをはさんだ惣菜パンなど、鮮度管理が重要な商品をおいしいままお届けできるのは、店舗に近い工場と物流システムがあるからこそ。さらに、地域ごとに設けた調味料プロセスセンターでは、味や風味を左右する出汁などの品質管理を行い、地域の特性や嗜好に合わせた商品開発を可能にしています。
 また、原材料もレシピもセブン‐イレブン専用のため、どの材料がどの商品に使われているかがレシピマスターシステムにより一元管理されており、万が一問題があれば、すぐに対象商品を特定して対応することができます。

食の簡便化や外部化に対応

 近年、女性の社会進出や単身世帯の増加、高齢化の進行などにともない、外食・中食を含めた「食」全般のマーケットが拡大するとともに、家庭内で調理の手間を省く「食の簡便化・外部化」が進んでいます。
こうした中、セブン‐イレブンは、チルド弁当や惣菜などの商品力のいっそうの強化を図っています。近年伸びている冷凍食品では、食事のメインとなるメニューを強化。どの商品も、専門店同様の調理法を採り入れ、おいしさには妥協しません。たとえば平たく伸ばした生地を型抜きしてつくられる一般的な冷凍ピザに対し、セブンプレミアム「ピッツァマルゲリータ」は、手づくりと同じように生地を中央から伸ばす製法を採用。これにより専門店のようなモチモチした食感が楽しめます。

おいしさを支える細部へのこだわり

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