セブン&アイの挑戦

2016年11月
特集 進化するセブン‐イレブン

セブン&アイHLDGS.が公表した「100日プラン」では、
セブン‐イレブンの成長がグループの成長の柱であることを明確に打ち出しました。
その実践においては「立地」「商品」「サービス」の質を三位一体で高めながら、進化し続けること。
そして絶対的な優位性を維持していくことが重要です。
今号では、セブン‐イレブンの成長を支える3つの要素について今、そしてこれからの取り組みをご紹介します。

セブン‐イレブンは「今、この瞬間」も進化し続けています。

セブン‐イレブン・ジャパン
代表取締役社長
古屋 一樹

時代の変化を成長の好機に

 セブン‐イレブンを取り巻く環境はつねに変化し続けています。お客様は自分にとって価値のあるモノや新しい商品以外は、購入することに非常に慎重になっています。また、ドラッグストアが食品を扱い始め、食品スーパーが中食マーケットを充実させるなど、業態を超えた競争が始まっています。しかし、それらは少子高齢化や女性の社会進出などの外部環境の変化がもたらす「近くて便利」のマーケットがまだまだ深く、広く、そこに大きなチャンスがあることを意味しています。

セブン‐イレブンの強さは「立地」×「商品」×「サービス」

 こうした環境の中、加盟店様とともにいかに成長し続けていくのか。セブン‐イレブンの強さは、店舗の「立地」、味と品質を徹底的に追及した「商品」、品揃えや接客、社会インフラに応えるATMなどの「サービス」です。これらに磨きをかけ続けることが、成長への唯一の道と確信しています。
 セブン‐イレブンは、出店にあたって綿密なリサーチを行い、立地条件などに妥協することはありません。2017年2月期には1700店の出店を計画しており、質の高い出店を続けています。また、商品についてはチームMD(マーチャンダイジング)の手法を通じ、メーカーの皆様とともに質が高く、安全でおいしい商品を追求し続けています。サービスについては、OFC=オペレーション・フィールド・カウンセラー(店舗経営相談員)によるカウンセリングや接客研修を実施し、店舗の皆さんと一体となって現場のモチベーション、サービスレベルの向上を図っています。さらに、地域の行政との連携による地域サービスや商品のお届けサービスなど、お客様の生活に密着した社会インフラとしてのサービスも充実させています。
 こうした施策を通じて日々進化し続けることで、全国各地のお客様はもちろん、加盟店様、お取引先様など多様なステークホルダーの皆様にとっての価値創造に努め、その喜びを分かち合っていくこと。それが私の最大の責務であると考えています。

積極的・戦略的な出店政策を基盤に

「近くて便利」セブン‐イレブンが中心の街づくり

ドミナント戦略を基本に

 セブン‐イレブンは創業時から、一定エリア内に店舗を集中させながら地域の店舗網を広げていく「ドミナント(高密度集中出店)方式」を出店政策の基本戦略としています。この独自の戦略は、地域でのセブン‐イレブンの認知度とお客様の来店頻度の向上につながるほか、広告や販売促進活動、経営相談、サービスの質の向上や、物流効率の改善にもつながります。また、各地域での専用工場の設置、独自商品の開発なども可能にし、地域密着型のお店づくりに大きく貢献しています。
 このような緻密な出店政策を基本として、2016年2月期は高知、青森、鳥取の3県に新たに出店し、店舗網は全国46都道府県をカバー。2016年9月末現在で19045店舗に達しました。また現在は、沖縄県への出店を視野に入れ、綿密なマーケティングリサーチを行うと同時に、セブン‐イレブンならではの安全・安心で質の高い商品を提供するために、専用工場や物流ネットワークなどのインフラ整備の準備を進めています。

質の高い出店で地域一番店に

 高密度かつ大量の出店を実現していくための基本政策が、出閉店基準の厳格な運用です。セブン‐イレブンは、新規出店にあたって、その地区で一番店となる可能性を持った立地にこだわっています。新規出店を担当するリクルート本部では、新店の候補地周辺の世帯数や人口、平均所得、人通りや往来車の数や周辺の企業数のほか、地図上ではわからない人の流れや建造物の配置などを現地で確認しながら200項目にわたるチェックリストをもとに立地を選定します。そのうえで将来の売上げをシミュレーションし、出店候補地を絞り込んでいます。

セブン‐イレブンのある「街づくり」

 高密度・大量出店を支えているもう一つの政策が、「街づくり」のコンセプトです。セブン‐イレブンは地域のお客様に愛される店づくりを目指しています。新規出店に際しては、出店を担当するリクルート本部と、店舗サポートを担当するオペレーション本部が事前に出店地の情報を共有し、その地域の既存店舗の品揃え強化や改装などを合わせて進めることで、すべての店舗が質の高い運営を継続できる体制を構築しています。さらに、周りの環境が大きく変化した場合には、スクラップ&ビルドによる移転も積極的に進めています。
 リクルート本部は「街づくり」のコーディネーターとして、オペレーション本部は既存店舗のサポーターとして、両部門が連携することで、セブン‐イレブンは、新規店舗を増やしつつ既存店舗の魅力を高めています。

駅ナカをはじめとした多彩な場所に出店

 セブン‐イレブンは、多様なお客様の「近くて便利」を実現していくために、近年は路面店だけでなく、駅構内や官公庁内、病院内、大学内などへの出店も進めています。
 駅構内の店舗では、通勤途上で頻繁に買われる新聞や飲み物、ガム、たばこなどに加えて、惣菜やカット野菜を品揃えしたところ、ご自宅への帰りがけに買われるお客様が増えました。また、地域の名産やお土産を扱うなど、施設の特性やニーズに合った品揃えをすることで、新しい客層の開拓という成果を発揮しています。
 6月にはJA紀州と提携し、共同で運営する店舗も開始しています。これらの店舗は、地域のニーズに応じたセブン‐イレブンの集客力と相まって大きな相乗効果を発揮しています。

駅構内店舗

JA紀州と連携し、共同で運営

  • 全2ページ
  • 1
  • 2