このページの本文へ移動します

セブン&アイの挑戦

2016年11月

グループの新たな成長の指針として「100日プラン」を策定

2019年度を最終年度とした「中期経営計画」

 10月6日、セブン&アイHLDGS.は「100日プラン」として、2017年を起点とした2019年度までの中期経営計画を公表しました。
 同計画は2019年度連結営業利益4500億円、ROE10%の数値目標を掲げ、5項目を柱として進めていきます。

「100日プラン」

(1)日米コンビニエンスストア事業を成長の柱とし経営資源を集中させる
(2)エリアと業態の「選択と集中」を進める
(3)総合スーパー・百貨店事業再生に不動産再開発の視点を取り入れる
(4)オムニチャネル戦略の見直し
(5)2017年春をめどに、マネジメントアプローチの観点でセグメントを見直す

CVS事業を成長エンジンとして「絶対的優位性」を確立

 計画の第1の柱であるコンビニエンスストア(CVS)事業については、「揺るぎない絶対的な競争優位」の確保に向けて、店舗の立地×商品×サービスの三位一体の改革を持続的に推進していきます。サプライチェーン全体で進化を重ねて「質」を徹底して追求することで、利益成長力を加速させていきます。
 また米国の7-Eleven, Inc.については、中小チェーンが主体となっているCVS市場環境をふまえ、今後M&Aなどを適宜実施し出店を拡大していきます。さらに、既存店の伸びに大きく寄与しているフレッシュフードを中心としたファストフードの強化のため、専用工場の設置も進めています。商品・サービスの「質」の向上を通じて市場シェアを拡大し、成長力を強化していく方針です。

GMS・百貨店事業は選択と集中により抜本的再生

 「100日プラン」策定に際し、成長に向けた積極的な投資を推進していくうえで、これまでの投資と回収のバランスの見直しを実施しました。それをふまえて、第2の柱「エリアと業態の『選択と集中』」、第3の柱「総合スーパー(GMS)・百貨店事業の再生」の具体化を推進していきます。
 事業エリアの選択と集中に関しては、10月6日に関西以西の百貨店事業につきH2Oリテイリングと資本業務提携の基本合意書を締結するなど、すでに具体的な対応に着手しています。
 また、GMS・百貨店事業の再生に関しては、両事業に共通する課題の洗い出しをしました。出店精度を高めて30年以内に初期投資の回収を果たし、次の30年に向けた店舗改装等の投資を確実に実施していくことで、集客力、販売力を維持し、利益性を高めていく方針です。
 同時に、店舗単独では投資コスト以上の利益性が見込めない既存店舗に関しては、その不動産価値の視点から評価を実施。たとえば、駅前立地等の優良な資産価値を有する案件については、マンションと食品スーパーの併設等、地域ニーズに即した施設と店舗の組み合わせで、積極的に再開発を進めていきます。このため2016年中にも不動産再開発のための新会社を傘下に設立し、セブン&アイHLDGS.のガバナンスの下で再開発を推進していく計画です。

あらゆるライフステージ 生活シーンに対応できるサービス基盤を創出

 第4の柱「オムニチャネル戦略」では、昨年秋にスタートした「オムニ7」について、Eコマースを中心に不特定多数の顧客にアプローチする戦略を見直し、グループシナジーの真の柱として育成していきます。
 現在、店舗でお買物をしていただいている1日2200万人を超えるお客様に焦点を当てた商品・サービスの展開に重心を置いていきます。具体的には、グループ共通のIDを発行し、ネットとリアル店舗を通じ、業態を超えた一貫した情報やサービスの提供を実施するほか、オリジナルのアプリ等を活用して、すべての販売チャネルできめ細かなパーソナル販促を行うことを計画しています。業態を超えて、新生児から高齢者まであらゆるライフステージで、ハレの日から普段の日までのあらゆる生活シーンに対応した商品やサービスの提供は、コンビニエンスストア、スーパー、百貨店、フードサービス、IT事業、金融、専門店まで、幅広い業態を擁するセブン&アイグループだからこそ可能です。このような世界にも類のない「強み」を活かし、お客様の生活に寄り添い、ともに成長できる親しみのあるグループを実現するために、オムニチャネル戦略を要に据えて取り組みます。
 また、グループシナジーの一環として、高い成長性を有する首都圏地域の食品事業では、イトーヨーカドー、ヨークマート、シェルガーデンなどグループのスーパー 事業の連携を推進します。2017年度より「首都圏食品戦略」を実施して、物流やシステムの共有化、ネットスーパーの効率化などを図り、食品特化型店舗を強化。グループの成長エンジンの一つとして育成していきます。

明確な数値目標とPDCAサイクルで全社をあげて計画達成へ

 「100日プラン」の推進にあたっては、グループ各社、各部門、各店舗が、つねに明確な数値目標を定め、その進捗を定期的に評価しながら、PDCAサイクルを回して計画の達成を図っていきます。
 計画達成に向けては、2017年度に新オムニチャネルを本格始動するとともに、赤字部門に関しては赤字の大幅圧縮の断行、2018年度には「オムニチャネル戦略」「首都圏食品戦略」の展開を通じて利益成長への注力、2019年度に目標の達成というステップで取り組んでいきます。

  • 全2ページ
  • 1
  • 2