このページの本文へ移動します

セブン&アイの挑戦

2015年2月

セブンカフェとの相乗効果で新しい市場開拓に挑戦

  昨年秋にリニューアルし、ますます好調なセブンカフェ。セブン‐イレブンでは、そのセブンカフェとともによりおいしく食べていただけるよう、新たなスイーツとして「セブンカフェドーナツ」を開発しました。昨年10月末から先行販売している関西地区では、当初の計画を大 きく上回り、販売数は1店舗あたり1日平均120個に達しています(1月現在)

  そもそも、なぜドーナツなのでしょうか。

  「セブンカフェの導入当初から、何か組み合わせ提案ができる商品を開発したいという思いがありました。朝はパンと一緒に買われることが多いのですが、セブンカフェが一番売れるのが昼食時から夕方にかけてのおやつタイムなのです。そこで、おやつとして組み合わせられる商品は何かと検討を重ね、行き着いたのがドーナツでした」と開発担当責任者は語ります。

  「高品質で値ごろ感のあるドーナツという新しい価値を創造・提供できれば、新しいマーケットを開拓できるという自信もありました」という言葉の背景には、「高品質なコーヒーを100円で」という価値を提供することで新たなお客様を獲得し、マーケット拡大につなげたセブンカフェの成功例があります。ドーナツというなじみのある商品でも新たな価値や売り方で、既存のマーケットを拡大できると考えました。

製造から販売まで初の試みに挑戦

専用設備を使用し、商品特性に合わせた製造方法を採用しています。
レジカウンターでセブンカフェと併せて展開することで、相乗効果を上げています。
 「セブンカフェ ドーナツ」では、セブン‐イレブンの経験とネットワークをフル活用し、10分野、24社という過去最大のチームマーチャンダイジングによる開発に挑戦。製造から配送、販売の各工程でセブン‐イレブン初の取り組みをいくつも導入しています。

  現在は、「チョコオールドファッション」「もちもちリングドーナツ」「ホイップドーナツ」などベーシックなドーナツ4種類を中心に、季節限定品や地区限定品を加えた6種類のラインナップで展開しています。

 全国24カ所のセブン‐イレブン専用のパン工場で、ドーナツのために導入した専用設備を使用して1日2回製造。つくりたてのドーナツを、遅くとも製造後3時間以内に店舗に配送する体制を整備しています。生地の食感に合った粉や、生地に甘味を感じる専用オイルといった原材料はもとより、よりおいしく仕上げるための製造工程の研究も続けています。

 そして、何よりこだわったのが、おいしさを保った状態でお客様に提供するため、「ざくざく食感」「ふんわり食感」「もちもち食感」などそれぞれの商品特性に適した包材を採用したことです。ざくざく食感の「オールドファッション」は、生地から出た余分な水分を袋の外に逃がす 「紙包装」に、「もちもちいちごリングドーナツ」は余分な水分は逃しつつ、もっちり食感に必要な水分をキープする「フィルムと紙の通気包装」にするなど、3種類の包材を使い分けて店舗まで配送しています。

 さらに温度(27度以下)と湿度(30~50%)を一定に保てる店内用の専用什器を開発。これにより高品質なチョコレートやホイップクリームが通年使用できるようになり、本格的な味わいが実現しました。

 課題が浮かび上がるたびにチーム一丸となって解決策を模索してきた開発時はもちろん、発売後もお客様の声を聞きながらつねに改良を重ねている「セブンカフェ ドーナツ」。先行販売中の関西地区では女性客の購入や複数のまとめ買いが多くみられます。また、ドーナツが導入された店舗は、セブンカフェの売上げも伸びるという効果も表れています。今後の展開としては、2月の東京地区から順次拡大し、8月末までに全店に導入していく予定です。

  • 全2ページ
  • 1
  • 2