セブン&アイの挑戦

2019年7月

セブン&アイグループの「SDGs」

北の大地でノーマライゼーションを実践する

テルベの取り組み

全重協「障害者活躍企業」認証で第1号の認証企業に

8 働きがいも経済成長も,10 人や国の不平等をなくそう,12 つくる責任 つかう責任,15 陸の豊かさも守ろう

SDGsと本取り組みの関係

 社会が持続的に発展していくためには、性別や年齢、障がいの有無などにかかわりなく、すべての人が特性や能力を活かしてイキイキと活躍できる場を広げていくことが重要です。北海道北見市に本社を置くセブン&アイHLDGS.の特例子会社である株式会社テルベも、そうした理念のもとで事業を展開しています。

 テルベは、重度障がい者や高齢者の活躍の場を拡大していくことを目的に、セブン&アイグループの4社と北見市の共同出資により1994年に設立されました。テルベとはフランス語で「緑の大地」を意味します。同社は、2017年に全国重度障害者雇用事業所協会(全重協)が実施した「障害者活躍企業」認証において、第1号として認証を取得。従業員一人ひとりの障がい特性に配慮した雇用管理や職場環境づくりは、社会的に高い評価を受けています。

障がい者、高齢者、健常者が協力して2つの事業を推進

本社の従業員数(2019年4月末現在),知的障がい者12名,下肢障がい者4名,聴覚障がい者3名,内部障がい者1名,健常者9名,合計29名,※上記のほか、イトーヨーカドーからの出向者2名、東京事業所に6名(うち知的障がい者1名)が在籍。

 本社には、障がい者20名、健常者9名と、シルバー人材センターから派遣されている高齢者15名が勤務。部署の管理職やリーダーを務める障がい者もおり、全従業員が協力して2つの事業を行っています。
 一つ目の椎茸事業は、3棟のハウスでの菌床栽培で肉厚の椎茸を毎日生産。年間100トン以上出荷しており、「てるべえ」ブランドとして道内のイトーヨーカドーで販売されています。また、グループの社員食堂や地域の学校給食などにも食材として供給され、その品質の高さから北海道きのこ品評会で奨励賞を受賞しています。
 二つ目の印刷事業は、セブン&アイグループで使用する帳票類やPOP、チラシ、名刺、ポスター、小冊子などの印刷を中心に、北見市内の幼稚園や小学校から文集などの制作・印刷も請け負っています。また、水なし印刷やFSC認証紙の取り扱いなど、環境に配慮した取り組みを進めています。

「学生時代はバイオ関連の研究をしていました。その経験を活かせる仕事を探す中でテルベに就職しました。まだ“学びながら”という状態ですが、念願がかない、やりがいを持って取り組んでいます」(椎茸事業部)

「印刷物は重さもあるので、運んだり積んだりするのは大変ですが、だいぶ慣れてきました。工夫してやり方を変え、効率良くできるようにがんばっています」(印刷事業部)

「つくった商品がお店で売られているのを見ると、とてもうれしいですし、仕事は楽しいです。初めは難しいと感じることもありましたが、いろいろ経験して今は仕事のスピードも速くなりました」(椎茸事業部)

家族・地域とのつながりの中であるべき姿を追求し続ける

 テルベでは、すべての従業員が精神的かつ経済的にも「自立した生活」を送るための環境づくりに取り組んでいます。とくに障がいのある従業員に長く働いてもらうための職場環境の整備も重要です。
 たとえば障がい者の採用は、地域の特別支援学校と連携し、6週間の職場実習を設けています。その後に、業務への適性を相互に確認します。また、「定着会議」を毎月開催し、障がいのある従業員一人ひとりの状況を共有しています。健常者従業員は「障害者職業生活相談員」や「ジョブコーチ」などの講習・研修を受け、個々の障がいの特性や状態に応じて適切に対応できるよう努めています。さらに、障がい者本人と家族、グループホーム、テルべによる「4者面談」も年に2回実施することでさらなる自立を支援しています。
 ノーマライゼーションの実践企業として、地域の学校や他企業からも毎年多くの見学者が訪れているテルベ。これからもノーマライゼーションの理念を社会に向けて発信し続ける企業を目指します。

株式会社テルべ 会社概要

代表者 代表取締役社長 藤本 圭子
設立 1994年3月
資本金 4億円
資本構成 イトーヨーカ堂:54%
セブン‐イレブン・ジャパン:25%
セブン&アイ・フードシステムズ:10%
ヨークベニマル:10%、北見市:1%
事業内容 椎茸栽培、一般印刷・コピーサービス
従業員数 29名
本社 北海道北見市富里222-1
東京事務所 東京都千代田区二番町8-8


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