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セブン&アイの挑戦

2014年2月

外部専門家も交えた「推進プロジェクト」始動

外部の専門家も加わり編成されている「オムニチャネル推進プロジェクト」の会議。
 2013年9月、グループ各社のトップをはじめ幹部社員およそ50名が渡米しました。目的は、リアルとネットの融合をテーマに、先行している米国でのオムニチャネルの実情視察。一行は、全米小売業協会のオムニチャネルセッションに参加するとともに、百貨店「メイシーズ」やドラッグストア・チェーン「ウォルグリーン」などでオムニチャネル担当者と現状や課題について意見交換も行いました。

 参加者の一人はこう語ります。

 「オムニチャネルは、お客様との接点を担うリアル店舗の質と量が重要な鍵を握ると同時に、リアル店舗の成長にとっても重要な役割を果たすことを認識できました」

 この渡米視察の成果を踏まえ、昨年10月に発足したのが「オムニチャネル推進プロジェクト」です。同プロジェクトには、グループ各社とともに、NTTデータ、NEC、ヤフー、グーグル、三井物産、オラクル、ネットイヤー、チームラボなど、外部の専門家も加わり、日々討議や情報交換を進めています。

基本システムの構築からサービスの具体化まで

昨年12月から、広島地区のそごうとセブン‐イレブンが連携し、百貨店のショッピングサイトの商品をセブン‐イレブンで受け取れるサービスをスタート。

 少子高齢、単身世帯、女性の就業人口の増加、中小小売店の減少が加速し、社会は大きな転換期を迎えています。

 まずプロジェクトが取り組んだのは、このような社会構造の変化の中で、お客様の買物スタイルはどのように変わっていくかを描き出すことでした。

 たとえば、2020年のある一家の暮らしを考えてみます。郊外の自宅で一人暮らしをしている老紳士のもとに、セブン‐イレブンの従業員が商品を届けにうかがいます。その際、会話の中から、孫たちが集まることがわかり、手元の端末を通じてお客様のニーズに合った商品を紹介します。おすすめする商品は、セブン‐イレブンだけでなく、百貨店や専門店など多種多彩。その場で注文を受け付けます。

 また、働き盛りの家族は、それぞれ仕事や家事の合間にスマホなどを通じて買物をするのが日常的になっています。スーパーの売場で商品にスマホをかざし、その場でネット注文し家に届けてもらったり、あるいは、勤め帰りに、ネットで注文していた商品を、セブン‐イレブン店舗で受け取ったり……。24時間、どこにいても買物ができ、都合の良い時間や場所で商品を受け取るサービスを享受しています。

 重要な点は、これらのサービスはセブン&アイHLDGS. が有しているビジネス基盤を活かして、実現可能であるということ。優れた商品開発力と接客サービス、そして日々集積されるお客様のお買物情報などビッグデータを活用することで、お客様にとってきわめてタイムリーに便利な買物環境を構築することが可能なのです。

 プロジェクトでは、その実現に向けて、商品、売場、物流サービスなど、テーマごとに分科会を編成し、基盤となるシステム開発からサービスのあり方まで、その骨格を構築しています。

 今回のプロジェクトの大きな特色の一つは、実際にテストを実施して想定と現実の違いを踏まえながら、仮説と検証を繰り返し、あらゆる設計を修正していく手法を取り入れている点。2015年には、リアル店舗とも連携して、さまざまなテストが開始される予定です。また、すでに昨年12月から、広島地区では「そごう・西武のショッピングサイト」の商品をネットで注文し、近くのセブン‐イレブンで受け取る事業会社間の連携テストも実施しています。

グループの強みを最大化する「成長モデル」始動へ

 いつでも、どこでも、あらゆる商品・サービスが利用できることにオムニチャネルの真髄があります。コンビニ、スーパー、百貨店、専門店、レストランなど、多様な業態を傘下に擁するセブン&アイHLDGS. は、その便利さを最大化できます。
 昨年12月に発表されたニッセンホールディングス、バーニーズジャパン、天満屋、バルスとの提携は、お客様の利便性をさらに高めます。グループの幅広いチャネルの中からさまざまなシーンに最適な商品やサービスを選んでいただくことができます。
 また、1万7000店舗もの「顧客接点」や、全国にきめ細かく張り巡らしている物流基盤を活用することで、お客様により充実したサービス提供が可能になります。

商品開発と接客サービスがオムニチャネル成功の基盤

 オムニチャネルにとって大切なのは、インフラだけではありません。お客様に信頼して使っていただくには、優れた商品とサービスが欠かせません。リアル店舗で、商品を実際に手にすることで体感してもらえる質やこだわり、フレンドリーな接客によって得られる満足感など、つねに新しさや楽しさを提供できてこそ、ネットへの信頼感も高まります。そのために、セブン&アイHLDGS. はこれまで以上に質の高い商品開発と接客サービスを強化しています。
 リアルとネットを融合することで、成熟した国内マーケットに新たな市場と成長を呼び起こす――セブン&アイの「流通革新」第2ステージは、すでに始動しています。

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