セブン&アイの挑戦

2013年8月

人気専門店に負けない「最高のおいしさ」で差異化

 セブン&アイHLDGS.のPB(プライベートブランド)「セブンゴールド」が今年4月に販売を開始した「金の食パン」の発売から2カ月間の販売累計は720万食。同じく6月に販売を開始したプレミアムクラスのビール「ザ・ゴールドクラス」の発売後3週間の販売累計は110万缶。セブンゴールドへの反響の大きさは、マスコミからも注目を集めています。  セブン&アイでは、2007年に人気NB(ナショナルブランド)商品と同等以上の品質を値ごろな価格で提供するPB「セブンプレミアム」を開発。2010年にはさらに「上質」にこだわり、人気専門店と同等以上の味を追求したセブンゴールドを世に送り出しました。
 セブンゴールドのキーコンセプトは、最高の品質を家庭で楽しめる「ちょっとした贅沢」。商品開発に当たっては、それぞれの商品分野を代表するメーカーさんと共同開発を行い、メーカーさんの製造技術や原料などへのこだわりを全面的に活かして、お客様の期待に応える「最高の商品」づくりに取り組んできました。セブンゴールドの支持の高さは、セブンプレミアムがこれまで築いてきた「質」への信頼が背景にあります。さらに、鈴木敏文会長がお取引先のトップと会談したおりに直接「最高のものをつくっていただきたい」と依頼したこともあり、セブン&アイの目指す品質への理解は一気に深まりました。
 そのひとつであるセブンゴールド初のカップ麺「日清名店仕込みシリーズ」は、カップ麺の分野でも価格競争ではなく「品質(おいしさ)による差異化」によってお客様から大きな支持を得たことで、多方面から注目を集めています。

開発から売場まで一貫したこだわりが生む販売力

 「セブンゴールド」ブランドの商品はこの7月末現在で26アイテム。これを今期中には50アイテム以上に拡大する計画です。開発は、セブンプレミアムと同様に、セブン&アイHLDGS.傘下各社のバイヤーやマーチャンダイザーがカテゴリーごとにチームを組んで進めています。彼らは専任ではなく、自社の通常業務の一環として商品開発に取り組んでいますが、この仕組みの長所について、グループMD改革プロジェクトのサブリーダー、セブン‐イレブンの鎌田靖商品本部長はこう語っています。
 「バイヤーやマーチャンダイザーは、自社の売場に並べる商品について数値責任を持っています。それぞれが『自分たちが売る商品』という意識を持って開発に当たることで、開発から売場まで一貫した価値ある商品へのこだわりを生み、販売力にもつながっています。どのグループ会社も、この商品は自分たちがつくったという愛着と自信を持っています」

  • 全3ページ
  • 1
  • 2
  • 3