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セブン&アイの挑戦

イトーヨーカドー

「今までにない」「他にはない」にチームMDで取り組む衣料改革

「フダンを着こなそう」価値ある普段着を開発・提案

「フダンを着こなそう」キャンペーン第2弾では、黒木瞳さんがパワーウォームを着用。

黒木瞳さんをイメージキャラクターに8月からスタートした「フダンを着こなそう」キャンペーン。その第二弾として、この冬おすすめのインナー「パワーウォーム(※)」が登場するCMを目にされた方も多いのではないでしょうか。このキャンペーンのテーマである「生活シーンに合わせて着こなせる『価値あるふだん着』の提案」。その実現に向け、イトーヨーカドーの衣料事業部では、チームMDの強化による商品開発に取り組んでいます。

今、お客様から支持されているのは、「新しい」「他にはない」といった差別化された価値ある商品。このお客様の動向に応えるため、根幹に据えているのが先行情報の収集とチームMDです。

お取引先やグループ内の生活デザイン研究所、外部のデザイナーとチームを組み、マーケット情報、専門的な技術やノウハウを結合。お客様の求める価値を実現するために、目指す品質や特性に合わせて、商品ごとに最適なチームを組み、素材の開発や新たな産地開発も進めています。その成果の一つが、女性たちの声を活かし、シルエットと機能にこだわった「女神のきらめきパンツ」です。今年の春に発売以来、100万本を超す売上げを記録した大ヒット商品となっています。


※「パワーウォーム」…詳しくは 四季報 WINTER2009 Vol.105 (2.9MB)1ページでご紹介

生活シーンを想定したトータルコーディネートを追及

「フダンを着こなそう」キャンペーン第1弾は「女神のきらめきパンツ」。
デザイン、素材、広告まで、徹底したマーケット発想から開発してヒットに。

さらにMD改革で重視しているのは「生活シーン」を想定した商品開発です。実際のマーケット情報に基づいて、お友達とランチ、近所にお買物、家庭でのくつろぎなど、シーンに応じたファッションのトータルコーディネートを追求。そのため、商品部の組織も生活シーン別の編成に変更し、婦人衣料の中に靴やバッグ、服飾小物を、紳士衣料にはスポーツを、子どもワールドにはゲームや玩具などを統合し、売場と連動した商品開発体制の構築を進めています。また、毎週開かれる会議では、開発テーマに関連する各部門の担当者が集まって情報交換し、トータルでの開発に向けて一丸となって取り組んでいます。

このようなマーチャンダイジング改革により大きく変化し始めたのが、紳士服ブランドの「Kent」です。今年の春から専任デザイナーを置き、独自MDをスタート。カジュアルからビジネスシーンまで、クオリティの高い大人のファッションを提案しています。すでに20店舗でコーナー展開をスタートし、今後、順次拡大を予定しています。09年冬から10年春にかけて、イトーヨーカドーの衣料は大きく変わります。ぜひ、ご注目ください。

そごう・西武

百貨店の新しい価値を提供する新プライベートブランド誕生

価格体系を見直した「リミテッド エディション」

「リミテッド エディションbyアツロウタヤマ」。単品の組み合わせでスタイリングが楽しめるフルラインを揃え、20代から50代まで幅広いお客様を集めています。

そごう・西武では、衣料品を中心にお客様の声を徹底的に吸い上げ、「価格体系の見直し」に取り組みました。まずは既存のお取引先とともに作業工程や仕入れ形態を見直すことで「中心価格帯を下げる」ことからスタート。さらに「百貨店の品質を維持した低価格商品の開発」にも着手しました。後者については新プライベートブランド「リミテッドエディション」を9月に立ち上げ、発売以来好調に推移しています。全国のそごう、西武各店で、婦人・紳士・子ども・インテリア・スポーツの5領域を中心に10年度より本格的に拡大展開していきます。

ファッション性豊かなカジュアル婦人服が好調

「リミテッド エディション」の紳士パターンオーダースーツ。高質な国内縫製に加え、オプションでボタンや裏地、ステッチ、本切羽などカスタマイズが可能。西武池袋本店、西武渋谷店、そごう横浜店で展開中。

中でも特に好調なのは、婦人服の「リミテッド エディションbyアツロウタヤマ」と、紳士服のパターンオーダースーツです。

ファッション性豊かな上質カジュアルを提供する「リミテッドエディションbyアツロウタヤマ」は、「OZOC」「INDIVI」など人気ブランドのディレクターとして、ファッション業界の第一線で活躍する田山淳朗氏の監修。商品企画では、協力工場200社、年間生産6500万着という規模をもち、リーズナブルかつ高質なものづくりで定評のある㈱クロスプラスと連携。SPA事業に精通する同社の企画力に、そごう・西武の店頭情報やディレクションなど商品部のノウハウをプラスしました。原料の調達先や輸送方法なども工夫してコストを削減した結果、仕様や縫製は百貨店レベルながら、価格は従来のナショナルブランド商品のおよそ6割程度という、百貨店における新たな価値提供を実現しました。販売員は事前に研修を重ねて臨み、売上げは目標を大きく上回っています。

紳士パターンオーダースーツでは、基本ベースは3万9000円とお求めやすい価格に設定し、豊富な種類のスタイリングやサイズ、生地に加え、オプションとして裏地やボタン、袖口など様々な遊びを楽しめます。カスタマイズの種類は各30通り。昨今、低価格だけがクローズアップされる中、国内有数の縫製企業と協働で生産工程レベルにも入り込むことで、百貨店ならではの質の高さ、楽しさを実現しました。

これらは「時代性」「質」「価格」を実現した「新・百貨店スタンダード」として、マスコミ各社にも大いに注目されました。今後はさらに展開を拡大していきます。

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