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セブン&アイの挑戦

環境変化から生まれたチャンスを活かす!

ドラッグストア事業と大衆薬販売

「改正薬事法」による販売制度の主な変更点

6月1日に施行された改正薬事法(注)により、大衆薬(一般用医薬品)の販売制度が変更され、いまマーケット環境に大きな変化が生まれています。セブン&アイHLDGS.はこの変化をとらえ、新たなチャレンジを進めています。

(注)「改正薬事法」による販売制度の主な変更点

  1. 大衆薬をリスクの程度によって第1~3類に分類し、販売の際に専門家が情報提供や相談対応を行う。
  2. 第2~3類薬品の店頭販売は、薬剤師なしでも新資格「登録販売者」を置けば可能に。
  3. インターネットなど通販では、第3類のみ販売可能。

ドラッグストアの新ビジネスモデル創造へ

「セブンヘルスケア」設立

スケールメリット、商品開発力と優れた専門性を合わせて

2008年8月の提携でアインファーマシーズ大谷社長(左)と握手する村田社長。今回のセブンヘルスケア設立を機に、さらに本格的な提携、シナジーを目指していきます。

6月1日、セブン&アイHLDGS.と(株)アインファーマシーズの合弁会社「株式会社セブンヘルスケア」が誕生しました。現在イトーヨーカドーのドラッグ部門の売上規模は年間600億円に上り、国内トップクラスの販売実績を有しています。一方、アインファーマシーズは、調剤薬局で国内トップの売上実績をもち、人材教育、商品調達など医薬販売分野で専門的なノウハウを培っています。

セブンヘルスケアは、この両社の強みを活かし、大手流通業では初となる本格的ドラッグストアづくりに取り組みます。

具体的には、(1)グループの仕入れ力、販売力と医薬販売の専門ノウハウを結合して、お客様にご満足いただける価格と品揃えやサービスを追求、(2)「セブンプレミアム」の開発ノウハウを取り入れ、価格と品質、安全・安心などを追求した魅力あるPB商品を開発、(3)ドラッグストアでの「セブンプレミアム」、介護用品の導入による魅力的な品揃えの充実、などを推進します。

とくに、医薬品分野でのPB商品開発は、アインファーマシーズの薬品における専門性と、セブン&アイHLDGS.の商品開発力、スケールメリットを合わせることで、大きな差別化につなげます。

2011年度には230店舗体制を目標に

イトーヨーカドー恵庭店に4月25日にオープンした「アインズ&トルペ」。提携後、初のグループ内出店になります。
2009年度内に、イトーヨーカドー約170店舗のコスメ&ドラッグ部門およびアインファーマシーズの従来型ドラッグストア「アインズ」約20店舗をセブンヘルスケアに移管します。8月にはイトーヨーカドーの首都圏の店舗に新ドラッグ事業のモデル店舗を開設。今後、年間約20店舗の新規出店に取り組み、 250坪超の大型ショップおよび100坪程度の小型ショップの2タイプを展開していく予定です。

品揃えは、コスメ&ドラッグとともに介護用品などの「あんしんサポート」関連商品も含め、健康へのニーズに幅広く応えるショップづくりを進めていく計画です。また、グループのドラッグストア業務を集約、統括する役割も担い、大型ショッピングセンター、総合スーパー、NSC型ストア、ディスカウントストアなどに対応した店舗フォーマットを開発していきます。

大衆薬の24時間テスト販売を実施

セブン‐イレブン

「身近なコンビニで薬が気軽に買える」と、出勤前などに利用される方から好評です。
6月1日、セブン‐イレブンは千代田区の麹町駅前店で、登録販売者による大衆薬(一般医薬品)の24時間販売を試験的にスタートしました。店舗入口近くに医薬部外品、栄養ドリンクとともに医薬品売場を設け、総合感冒剤、解熱鎮痛剤、胃腸薬、皮膚治療薬など、改正薬事法で指定第2類、第3類に当たる医薬品を販売しています。同店には4人の登録販売者を配置し、交代で原則24時間販売を実施。場所がら出勤前や昼の時間など会社員の利用が多く、目薬や鎮痛剤などが売れています。このテスト販売を通じて、お客様のニーズや接客、医薬品の取り扱いの技術などを検証しています。

今後は、店舗拡大を視野に入れ、アインファーマシーズの協力の下、店舗オーナーや社員の登録販売者教育を進めていく予定です。

大衆薬など200品目を一斉値下げ

イトーヨーカドー

6月1日から店頭に約170名の「登録販売者」を配置。薬剤師(リスクが比較的低いもの)は白、登録販売者はブルーのユニフォームを着用しています。
イトーヨーカドーでは6月1日から1カ月間、全国112店舗の自営薬品売場で総合感冒剤、頭痛薬、胃腸薬、保健剤、ドリンク剤など、日ごろお客様のニーズが高い200品目を、通常価格より20~10%値下げしました。7月以降も季節によるニーズの変化等を勘案して商品を入れ替えながら、値下げを継続していきます。

また、改正薬事法施行にともない、「登録販売者」の資格を取得した社員、パート社員、約170名を店に配置しました。これにより、薬剤師不在時は営業できなかった時間帯もカバーできるようになり、お客様へのサービス向上につながっています。今後も、薬剤師と連携を取り、お客様に安心して医薬品を買っていただける販売体制を整えていきます。

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