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新社長インタビュー

ATMの社会的価値拡大を追求し社会のDX化を推進する

2022年11⽉

ATMの社会的価値拡大を追求し社会のDX化を推進する

新しい技術を組み合わせ社会の課題解決に挑む

セブン&アイHLDGS. 代表取締役社長 井阪隆一
株式会社セブン銀行
代表取締役社長
松橋 正明

1962年4月6日生まれ。釧路工業高等専門学校卒。83年通信機器メーカー入社、2002年電機メーカー入社、03年アイワイバンク銀行(現 セブン銀社)入社、09年ATMソリューション部長、11年執行役員 ATMソリューション部長、15年常務執行役員 ATMソリューション部長、18年専務執行役員 CX部、セブン・ラボ担当、22年6月より現職。

 モノづくりが好きで、テクノロジーに早くふれたいと工業高等専門学校に進学し、卒業後はエンジニアとしてシステム開発に従事中、1998年にセブン銀行のATM開発に参画しました。金融とは異業種の企業が銀行を始めると知り、業界の常識を破った新しいチャレンジができ、かつ大きな変革をもたらせるのではないかと考え、 2003年に自ら希望して正式にセブン銀行に入社しました。それからは無我夢中。世の中にあふれる課題に対し、数多くある技術の中から適切なものを組み合わせて解決法を導き出す、エンジニアとしての得意分野をセブン銀行のビジネスに活かし、お客様の「あったらいいな」を超えた日常の未来を生み出し続けるため日々挑戦しています。
 挑戦するために私が日常的に行っているのが、商品やサービスに使用されているさまざまなメカニズムを探ることです。たとえば最新のゲーム機。音響は従来とどこが違うのか、日光にあたっても退色しないのは何故かというように、さまざまな視点から物事を形づくる構造を考えています。
 セブン銀行のビジネスは、金融に必要な安全・安定性に加えて、小売ならではのお客様起点によるイノベーションの結合です。革新的な組み合わせで金融界に新しい風を吹かせるセブン銀行の姿勢は、私にとって理想の形。まさに「水を得た魚」状態といえます。
 未知の領域を開拓するためには、私含め従業員一人ひとりが自己変革し続ける会社でなければなりません。「従業員が活性化して楽しく仕事をしていけば『挑戦から』新しいものが生まれてくる。」という企業文化の醸成を目指し、自走するアクティブな従業員が生まれるフィールドをつくってきました。今後はさらに多種多様な知見を持った人財が、さまざまなことに挑戦できる風土づくりを加速させます。

金融の枠を超え、日本社会の構造変化に寄与する

 人々の生活様式の変化やDX化の流れが加速する今、金融機関の果たす役割や求められる機能も変化しています。
 最近の取り組みの一つで、「スマホATM」があります。これはスマートフォンのアプリを通じて、キャッシュカードがなくても、セブン銀行のATMで現金の入出金ができる画期的なサービスです。この技術を開放することで業界全体の利便性を向上させることを目指しています。その根底にあるのは、セブン‐イレブンの持つ公平性のDNA。地域差をつくらず、同じサービスが全国で受けられることを目指しています。また、セブン銀行のATMを提携金融機関と共同運営することで、銀行窓口業務の合理化などを支援することも重要な使命だと考えています。
 ATMプラットフォーム戦略は成長戦略の柱です。ATMでマイナンバーカードを使用しての健康保険証利用の申し込みや、公金受取口座の登録によるポイントの申し込みは、簡単な操作で手続きできると好評です。今後は金融・行政・事業会社との連携を強化し、ユニークなサービスを拡充することでATMの社会的価値拡大を追求していきます。また、あらゆる商品・サービスを提供できるグループのスケールメリットを活かし、7iDとの連携などグループシナジーのさらなる強化を進め、金融の枠を超えた、日本社会の構造変化に寄与する社会インフラの提供も提案していきます。