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セブン&アイの挑戦
セブン&アイグループのサステナビリティ

自治体と連携した「お買い物支援」と「見守り活動」
日常のお買物が不便なお客様を支援する「イトーヨーカドー とくし丸」

2022年8⽉

日常のお買物が不便なお客様を支援する「イトーヨーカドー とくし丸」

移動販売車「イトーヨーカドー とくし丸」は食料品や日用品など約400品目1,200アイテムを軽トラックに積み込み、お客様のご自宅の近くへ定期的に訪問し、商品を販売するサービスです。各販売先では住民が集い、お客様同士の賑やかなコミュニケーションの場にもなっています。

ご来店が困難なお客様にも「お買物の楽しさ」を提供したい

本取り組みに関するSDGsの目標
本取り組みに関するSDGsの目標
お客様の声

 坂道を上り、住宅街に到着した移動販売車「イトーヨーカドー とくし丸」。
 「少し先にコンビニはあるの。でも、足を悪くして、そこに行くのも大変で...」
 そう語る女性のお客様は、お体の不調から外出が難しく、週に2回の「玄関先のお買物」を楽しみにされています。また、ある男性のお客様は、移動販売車に備え付けられた冷蔵ケースからサーモンのお刺身を見つけて満足そうにこう語ります。
 「運転免許は返納ずみ。近所の息子に買物のたびに送迎を頼むのも申し訳なくて。通販もあるけど、やはり買物はじかに商品を見て『これが食べたい!』と選ぶのが楽しいんですよ」
 さまざまな事情から、お買物に出かけることが困難な方は、全国で700万人にもおよびます。(2015年 経済産業省「買物弱者等に関する報告書」)。こうしたお客様にもお買物の利便性と楽しみを提供するため、イトーヨーカ堂では、株式会社とくし丸と連携し、2020年4月より南大沢店(東京都八王子市)を皮切りに移動販売車「イトーヨーカドー とくし丸」の運用を開始。2022年6月末時点で77店舗83台に拡大し、生活に必要な食料品や日用品など約400品目1200アイテムを搭載し、毎日2500人以上のお客様にご利用いただいています。
 お客様に元気に接客するのは、イトーヨーカ堂の従業員のほかに、とくし丸の仲介のもと採用された、販売パートナーと呼ばれる個人事業主の方です。当初、稼働店舗を拡大していくにあたり、イトーヨーカ堂の従業員がサービスの提供をしていましたが、現在は個人事業主への切り替えを順次進めています。これにともない、販売パートナーが接客販売に注力できるよう、利用者の開拓から客注商品の受け付け、商品情報の提供、品揃えのアドバイス、売場での商品ピッキングなど全面的なサポートをイトーヨーカ堂が担っています。両者が協力し、販売先のお客様とのコミュニケーションを積み重ねて関係性を築き、ご要望をていねいにおうかがいします。ご予約商品はもちろん、季節品や店舗で開催されているフェア商品を取り揃えるなど、お店の延長として「お買物の楽しさ」を提供する工夫を行っています。

高齢化にともなう地域の課題解決に寄与する「見守り活動」

 現在、イトーヨーカ堂が5つの自治体と締結する「高齢者見守り協定」、および40自治体と結ぶ包括連携協定の枠組みの中で、「イトーヨーカドー とくし丸」は高齢者の「見守り活動」を実施しています。週2回の移動販売を通じてお客様の様子を把握し、地域の福祉ネットワークに情報提供を行う取り組みです。
  とくに「同じ商品を何度も購入する」といった認知症の兆候に早い段階で気づくことができるなど、適切な行政サポートを行うための一助として、各自治体の期待が寄せられています。
 イトーヨーカ堂では「お買物支援」と「見守り活動」の両面で高齢社会における地域の課題解決に寄与できる移動販売車の運用を、2022年度内で100台に拡充予定です。またスーパーストアとしての特性を活かして、衣料品や生活用品など品揃えの幅を広げることも検討し、地域に欠かせない存在を目指します。

ネットスーパーや店舗への乗り合いバスの巡回なども実施
移動販売車はお客様の「見守り活動」ができる特性から、自治体の高齢者福祉への貢献が期待されています。さらにイトーヨーカ堂は「お買物支援」として、ネットスーパーや店舗への乗り合いバスの巡回なども実施しています。
販売パートナー
販売パートナーの方は「地域の買物にお困りの方をサポートしたい」という社会貢献意欲が高い方が応募されます。そうした方がお客様へのサービスに注力し、また、収益を得て事業継続ができるようイトーヨーカ堂が全面的なサポートを行っています。