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セブン&アイの挑戦
セブン&アイグループのサステナビリティ

“想い”を伝え、支援につながる商品づくり
子供地球基金×セブン&アイ・ホールディングス
子どもたちのイラストで未来を幸せに

2021年8⽉

子供地球基金 × セブン&アイ・ホールディングス 子どもたちのイラストで未来を幸せに

アートを通じて世界中の子どもたちを支援する特定非営利活動法人子供地球基金と協力し、子どもたちのイラストをデザインしたエコバッグや日用品がセブン&アイグループ共通のプライベートブランド(以下、PB)商品「セブンプレミアム」より発売されました。売上の一部は子供地球基金に寄付され、世界中の子どもたちを救う活動に使われます。
「Kids Helping Kids(子どもたちが子どもたちを救う)」活動を提唱する子供地球基金代表の鳥居晴美さんに、セブン&アイグループとのコラボレーションの意義をうかがいました。

自分がほかの子をサポートできる その気づきが未来の糧となる

本取り組みに関するSDGsの目標
本取り組みに関するSDGsの目標

 私たち子供地球基金は、アートを通じて心のケアをしながら想像力豊かな子どもたちを育てることを目的とし、どんなに苦しい時でも表現することの大切さを伝え続けてきました。子どもたちの反応は各地でさまざま。たとえばアフリカの貧困地域では、クレヨンを子どもたちがぱくぱく食べてしまうなど、クレヨンなど見たことがない、絵を描いたことがない、そんな子どもたちが地球上にはたくさんいます。でも、絵は土の上に指一本で描くことができる最も素朴で純粋な表現方法。どんなに過酷な環境でも、小さな子どもでも、言葉にならない自分の気持ちを自由に描くことができるのです。
 先進国でも、子どもの自殺や鬱が問題になっています。子どもはさまざまな出来事に対して、大人のようにうまく対処する術を持ちません。でも思いのままに絵を描き、自ら受け止めることで、ポジティブに生きるきっかけになります。
 純粋な子どもたちだからこそつくり出すことのできるアートは各国で高い評価を受けており、カレンダーやカードなどさまざまなデザインに使われることで基金となって、「Kids Helping Kids」活動につながります。小さな子どもであっても、社会のためにできることはたくさんあります。道端のごみを拾ったり、使っていない電気をどんどん消していったり、絵を描くこともその一つ。
 自分がほかの子どもをサポートすることができるんだと気づいた時、子どもたちはそこに自分が生まれてきた存在意義や生きている価値を見出します。傷ついておびえていた子どもたちが自ら募金活動をして寄付金を送ってきてくれたり、貧困地域のストリートチルドレンがさらに貧しい子どもたちに食料を分けて歩いたりと、想いがすぐに行動に出るのです。
 他者のために尽くせる幸せに気づき、人と人とのつながりを自覚すること。それが子どもたちの自信につながり、明るい未来につながる糧となっていきます。子どもたちは、地球の未来そのものですから。

日常的な商品を買うことで手軽に社会貢献できる喜び

子供地球基金 代表 鳥居晴美さん
子供地球基金 代表 鳥居晴美さん
社会起業家。自身の息子を入れたいと思える幼稚園がなかったことを機に、表現教育に特化したインターナショナルな幼稚園を開校。1988年、同校ボランティア活動から発展した「子供地球基金」を設立。フェアトレードアパレルブランドを経営し、カンボジア女性の雇用機会創出にも貢献している。

 セブン&アイグループ様とのコラボレーションは、私の10年来の夢でした。セブン&アイグループのお店は、私たち消費者にとって身近な存在です。私自身、毎日必ず自宅の近くのセブン‐イレブンを利用し、セブンプレミアムのヨーグルトと牛乳を毎日いただきます。なぜならば、おいしくて手頃な価格。それって大事なことです。信頼できるメーカーと共同開発されたPB商品なので安心感もあり、私にとっては日々の生活に欠かせない存在なのです。
 子どもたちの気持ちに花を咲かせるには、継続的に子どもに寄り添うことが大切です。そのためにも人々の暮らしに深く関わる企業とパートナーシップを組み、地道に長く続けるのがベストだと思っています。毎日のように行くお店に「もっと環境のことを考えよう」「私たちの地球を大切にしよう」「もっと仲良くしよう」という子どもたちのメッセージが描かれた商品があるのは、とても大きなこと。「なんだろう、これ」「なぜ?」と子どもたちが興味を持ち、家族に会話が生まれる。そんな身近なところから、地球の裏側で起きている戦争も自分と関わりがあるのだと意識するようなグローバルな視点を身につけてもらえたら、未来は確実に変わっていきます。
 セブン&アイグループの方々はサステナビリティや社会貢献の意識が高く、エシカルな商品開発だけでなく、店舗でのワークショップや展覧会の開催までご提案くださいました。これまで100社以上の企業様が私たちの活動に関わってくださっていますが、このように商品開発だけでなくさらに一歩踏み込んで一緒に活動しようというアクションをとってくださった企業は数えるほどです。
 また、パッケージに使用される絵を見た瞬間も、とても驚きました。企業とのコラボレーションの場合、それだけでアートとして成立しているような、デザイン性にすぐれた絵が選ばれる傾向があります。ところが、セブンプレミアムではひと目で子どもたちのメッセージが伝わる親しみやすい絵を選んでいました。セブン&アイグループの従業員の投票で決められたとのことですが、コラボレーションの意義を多くのお客様に伝えるという社会的役割を意識して選ばれたことに感銘を受けました。
 商品選びも素晴らしいと思います。子どもは毎日勉強する時にえんぴつも下敷きも必要ですし、ティッシュも大人から子どもまで必ず持ち歩くものですね。子どもにも手が届く手頃な価格帯であることも素晴らしいと思います。日常的なお買物が社会貢献につながるのは、とてもうれしいことではないでしょうか。

企業の社会貢献活動に共感し、購買を決める現代の消費者心理

 子供地球基金×セブンプレミアムの商品発売後、SNSにはさっそく「買った」「友達にプレゼントした」という投稿が見られました。ある高齢の男性はエコバッグを大量にお買上げくださり、会う人すべてに手渡していました。キッズ・アース・ホームに通っていた女の子も一生懸命お店をまわって買い求め、お友達にプレゼントしています。子供地球基金の活動によって癒やされたので、今度は自分がほかの誰かを救いたいと考えてくれているのですね。ですから、これはただのモノではありません。人々の“想い”に応える商品が身近なお店にあることで、子どもからご高齢の方まで未来につながるメッセージを伝えることができる。世界有数の小売企業であるセブン&アイグループ様が実現してくださったことは、非常に大きなことなのです。
 今の消費者は、企業の倫理観や社会貢献に対する姿勢を敏感に感じ取っています。消費をするのであれば、誰かの役に立てる商品を選びたい。そして企業の活動に共感すると、そこに自分の想いをのせてSNSで拡散します。そして、それを見て興味を持った方たちが、身近なセブン&アイグループのお店で商品を手に取ってもらえることも楽しみです。
 これからも、世の中に非常に大きな影響力を持つセブン&アイグループ様と一緒に、社会のために役立つムーブメントを起こしていきたいと考えていますし、もっと地球規模で子どもたちと一緒に活動できる場が増えることを願っています。

子供地球基金のワークショップ&巡回絵画展をセブン&アイグループ各店舗で開催しました

お絵描きワークショップ
そごう横浜店では、子供地球基金によるお絵描きワークショップを開催。多くのご家族にご参加いただき、好評を博しました。「買物中に子どもが真っ先に展示を見つけて興味を持ち、自分も描いてみたい!と喜んで参加しました。地球の未来を考える良いきっかけになりました」(お客様)
巡回絵画展
子供地球基金の活動に共感し、イトーヨーカドー横浜別所店、そごう横浜店、グランツリー武蔵小杉で子どもたちの絵画約20点を展示する巡回絵画展を開催しました。
「コロナ禍でもあり、子どもたちは閉塞へいそく感を感じています。身近な商業施設で社会とつながる活動を知っていただくことができ、うれしく思っています」(鳥居代表)
子供地球基金
子供地球基金×セブン&アイ・ホールディングス