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セブン&アイの挑戦

2020年11月

セブン&アイグループのサステナビリティ ワタシたちのミライへつなげる

プラスチック製レジ袋の
使用量ゼロを目指す取り組み

『GREEN CHALLENGE 2050』 プラスチック対策

セブン&アイグループでは、環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を2019年5月に発表。4つのテーマで環境負荷低減の具体的目標を掲げています。そのテーマの1つ「プラスチック対策」において、2030年の「プラスチック製レジ袋使用量ゼロ」の実現を目指す取り組みが進んでいます。

セブン&アイグループの環境宣言 『GREEN CHALLENGE 2050』

『GREEN CHALLENGE 2050』WEBサイト https://www.7andi.com/csr/g_challenge.html

環境に対する小売業としての責任

 2020年7月、全国の小売業におけるプラスチック製レジ袋(以下、レジ袋)の有料化がスタート。これに先立ち、セブン&アイグループでは、2012年よりイトーヨーカドー、ヨークベニマルなどのスーパーマーケットにおいてレジ袋の有料化を進めてきました。それは、海外に比べ「遅れている」とされる日本の環境に対するさまざまな意識を変えるためにも、国内最大級の小売業としていち早く有料化を行い、お客様とともに取り組みを推進していくことが必要と考えたためです。
 同時に、地球温暖化や世界的な海洋汚染の問題を通じてお客様の意識も変化し、スーパーマーケットにおけるレジ袋辞退率は徐々に高まっていきました。そうした変化の中、セブン&アイグループでは、環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を発表、「プラスチック対策」の一環として2030年までにグループ全体でプラスチック製レジ袋の使用量をゼロにし、使用するレジ袋の素材は紙等の環境に配慮した素材にする目標を掲げました。
 当社グループではレジ袋に植物由来の原料(バイオマスポリエチレン)を30%配合しており、CO2の排出量が低いことから有料化の対象外となりますが、1日約2500万人のお客様にご利用いただいていることから、これらの有料化を実施しています。たとえ環境に配慮した素材であっても、必要以上に使わない。それがレジ袋使用量の削減につながると考えています。

(GREEN CHALLENGE 2050)レジ袋使用量削減のための実行中の具体策「バイオマス配合レジ袋」「マイバッグの利用促進」「持続可能な素材への転換」「マイかごの販売」

「レジ袋有料化」による「環境配慮の価値」をお伝えする

 7月以降、店舗でお客様がレジ袋を必要としているかどうかをスムーズに確認するためのお声がけや、ポスター、POPの掲示など、スーパーマーケットで先行してきた取り組みをグループを横断して実施。その結果、セブン-イレブンでは有料化前は約30%だったレジ袋辞退率は、7月・8月ともに約75%に拡大。百貨店やスーパーマーケットを含むグループ全体では80%を超える辞退率となっています。
 これは、お客様のご協力があって初めて実現できるものであり、一方的に協力を求めていてはサステナブルな(持続性のある)取り組みにはなりません。
 この取り組みがどのような成果を生むのか、「環境配慮の価値」を伝える手段として、以前よりそごう・西武では、すべてのお客様のレジ袋辞退が1万件に達するごとに1本の植樹を行うプロジェクトを実施。これまでに、ギフトセンター簡易包装やグリーンラッピングなどの施策と合わせて約1万5千本もの植樹を行ってきました。
 今後、当社グループでは、レジ袋の削減によって減少したコストを、環境対策をはじめ、お客様参加型の社会貢献施策等に充てることで、「環境配慮の価値」をお伝えする。これは「お客様と未来への約束」として、しっかりと果たしていきます。

レジ袋へのニーズに対しセブン&アイができること

 レジ袋のニーズに対しては、これまでお客様がお買い求めになる量や商品の種類・サイズに合わせて多種類を用意していましたが、袋のサイズの見直しや薄肉化を行うと同時に、ご利用状況に合わせて種類を集約することで、プラスチック使用量の削減に努めていきます。さらに、リユースできるレジ袋やバイオマス配合率100%のレジ袋、環境負荷のない異素材の活用などを検討し、環境負荷の低減に取り組みます。そごう・西武やロフトなどグループ各社では、その利便性が改めて見直されている風呂敷の品揃えを強化。バッグとして活用する方法なども提案しています。
 お客様が利便性を損なうことなく、自然に環境負荷低減にご協力いただける。そのために、セブン&アイグループは総力を挙げて新たな仕組みづくりに取り組んでいきます。

お客様とともに目指す「プラスチック製レジ袋使用量削減」

セブン&アイHLDGS.執行役員
サステナビリティ推進部シニアオフィサー

釣流まゆみ

 2030年までに「プラスチック製レジ袋使用量ゼロ」を目指すとはいえ、「予定外の買物で、マイバッグを携帯していなかった」、「水濡れする商品をマイバッグに入れたくない」など、レジ袋を必要とするお客様も確実にいらっしゃいます。私たちはそうしたニーズを否定するのではなく、きちんと環境配慮したものをお渡しすることが大切だと考えています。「必要以上には使わない」というお客様の行動に対し、より良いものをお渡しすることでサポートする。環境負荷の低減に向けた取り組みは、つねにお客様とともに。その先に「プラスチック製レジ袋使用量ゼロ」の実現が見えてくるはずです。