西武池袋本店でスタートしたのが3つの「ステーション」。専門の機器を使用した肌解析により、お手入れ方法や状態に合った化粧品をブランド横断でおすすめする「キレイステーション」、健康な体づくりを目指したい方をサポートする「カラダステーション」、産前産後のママのための相談コーナー「プレママステーション」の3つです。
中でもお客様から高い支持を得ているのが「キレイステーション」。化粧品選びに関するお客様の潜在的なご不満は、その接客スタイルからブランドごとの販売員との関係が強く、他のブランドに興味があってもなかなかブランドチェンジできないことでした。
そこで、お客様にそうしたストレスを感じさせないよう、化粧品売場から少し離れたところに、西武池袋本店の社員がカウンセリングを行う「キレイステーション」を立ち上げたのです。
ここではお客様の希望を第一に考え、お客様の肌に合ったお手入れや化粧品をご紹介します。また、販売を主目的にしていないため、お客様にとってはストレスを感じることなく接客を受けることができるのです。
その結果、店舗のロイヤルティが向上。「キレイステーション」導入後、西武池袋本店の化粧品売場の売上げは前年実績をクリアし続けています。
「こちらにはいろいろなお客様がいらっしゃいます。ある程度ファッションのことにも詳しく、百貨店を使いこなしていらっしゃるお客様が今までにないものをお求めの場合や、あまり百貨店になじみのないお客様が冠婚葬祭や入学・卒園やお受験などの必要に迫られてご利用される場合などさまざまです」とコーディネートステーションの担当者は言います。
担当者は、まずご記入いただいた顧客カルテをもとに、15分程度の会話をすることで、お客様のニーズを引き出します。具体的なイメージをお持ちでないときには、タブレットを活用してコーディネート画面をご覧いただくことも。場合によっては、専用のフィッティングルームでパーソナルカラー診断を行い、本来お似合いのカラーリングを導き出したうえでご提案をすることもあります。
「それまではお客様ご自身のお好みだけで選ばれていたものが、第三者の目が入ることで新しい発見につながると評価を頂戴しています。会話で聞き出したお客様のこだわりを大切にしながら、今までになかったご提案をすることで非常に喜んでいただき、リピートにつながっています」と担当者。
そごう横浜店で培われた接客スキルやサービスのノウハウは、4月26日にリニューアルオープンしたそごう千葉店で拡大・進化し、さらなるお客様満足につながっています。
タブレットを駆使して、具体的なイメージを提示することも。
15分程度の会話をすることで、お客様のこだわりやニーズを引き出します。
パーソナルカラー診断では、意外な提案に、驚かれながらも満足されているお客様がたくさんいらっしゃいます。
タブレットを駆使して、具体的なイメージを提示することも。
元来、百貨店のファッションフロアは、ブランドごとのショップ形態が多く、一つのブランドで完結してしまうのが、お客様のご不満でした。
そうした悩みを解消できるよう、そごう横浜店では、PBの「リミテッド エディション」を拡充。自社の販売員も増員し、より幅広い提案を心がけています。さらに「コーディネートステーション」では、ナショナルブランドを含めたブランド横断での接客を実施。さらなるご満足に向けて挑戦しています。
このような販売スキルを販売員全員が共有できるよう、そごう・西武では、OJTをはじめ、OFFJTも活用し、パーソナルカラー診断や店頭でのロールプレーイングなどさまざまな研修を実施。全体のレベルアップを図っています。