地域の食材を使い、地域で親しまれる味を目指して。

食を通した地域の活性化に必要なことは、ただ地域の食材を使うだけではなく、地域の皆様からきちんと支持されること。そこで今回私たちは、栃木県宇都宮市で古くから親しまれている「餃子」に焦点を当て、商品の開発に取り組みました。開発にあたっては宇都宮餃子会様に監修を依頼し、より効果的な食材の活用方法や地域の方々にご満足いただける味についてレクチャーいただきました。

宇都宮餃子会様に監修を依頼した際、ご要望としていただいたのが“栃木県産の素材を１つ以上使用すること”です。そこでまず選んだのが、全国でも生産量上位であり普段から馴染み深い素材である栃木県産のニラ。さらに生地の材料となる小麦についても、栃木県内で生産される小麦“タマイズミ”を使用しました。タマイズミは、風味が豊かで適度なツルミ感を出すことができる、餃子に適した小麦となっております。他にも、国産の野菜を使用し、安全・安心に召し上がっていただけるよう配慮しております。

食材をムダなく活用して、おいしく食品ロス削減。

また、もうひとつのこだわりとして取り組んだのが「食品ロスの削減」です。セブン‐イレブンで提供しているサラダ商品を製造する際に余ってしまう、キャベツの外葉と芯を細かく刻んで、食材として活用しました。実は、食感の豊かな外葉と、甘みが強く加熱することでおいしくなる芯は餃子に適した部位でもあります。今回、商品１パックに使用するキャベツ（約90g）のうち約50%にこの外葉と芯を使用しています。たとえば北関東エリアのセブン‐イレブン1,750店舗で１店あたり２パックご注文いただいた場合、157.5kgほどの食品ロス削減につながります。

宇都宮餃子会様をはじめ地域の生産者の皆様、地元メーカー様など多くの方々と一緒に作りあげたセブン‐イレブンの『宇都宮餃子会監修 野菜焼餃子』。餃子のタネを練る時間を短くすることで、肉の旨み、キャベツの食感や野菜の甘みが存分に楽しめる餃子に仕上げました。栃木県・群馬県・茨城県と埼玉県の一部エリアの店舗で23年9月より順次販売を予定しております。

地域での食の循環から目指す、持続可能なこれからの社会。

『宇都宮餃子会監修 野菜焼餃子』は、地域の食文化・農作物を生かしながら食品ロスの削減にも貢献できる商品として開発しましたが、今回の取り組みの目的はそれだけではありません。販売エリア内で食品の生産から製造・販売・消費までを完結させることで、地域経済に好循環をもたらすこと。加えて、輸送時に排出されるCO2を削減し、環境負荷を減らすことも目指しています。

この仕組みは地域の活性につながると共に、人々の暮らしの変化に合わせて、地域の住民や地域の多様な主体が支え合う“共生社会”への第一歩になると、私たちは考えています。これからも地産地消を軸としたさまざまな商品の提供を通して、地域の活性や共生、さらに未来を見据えた地域の発展へ貢献する活動を推進してまいります。