天ぷら油は魚の大敵?
(水を汚さずリサイクルへ!)
毎日の生活の中で台所やお風呂、トイレなどで使った水は、川や海を汚す原因のひとつになってしまう。台所からの汚れが一番多くて(※)、なかでも、天ぷらや揚げ物に使った油は、決してそのまま流して捨ててはダメなものなんだ。
※出典:環境省「生活排水読本」
30万倍に薄めて、やっと魚が住める
たとえば、1回の天ぷら調理で使ったおなべ1杯分500mlの油をそのまま流して捨てると、魚が住める水質にするのに、お風呂(300L)の水500杯分で薄める必要がある。
出典:環境省「生活排水読本」を基に計算
ほかの調味料などと比べても、環境へ与える負担がとても大きい「汚れ」なんだ。
飛行機の燃料にも生まれ変われる
使い終わった天ぷら油は、リサイクルすれば、石けんやインク、バスや飛行機の燃料として再利用できるよ。この燃料は、植物からつくられるバイオディーゼル燃料と呼ばれ、二酸化炭素排出量が「実質ゼロ」なので環境に優しく、世界的にも注目されているんだ。天ぷら油などは自治体や企業が回収しているから、自分の住んでいる地域で調べてみてね。
食用油の回収、リサイクルの輪を広げる挑戦
イトーヨーカドーとヨークは71店舗で、家庭で使い終わった食用油を回収し、ゴミがでないよう専用の回収ボトルを無料で配布しているよ。2023年2月から始めて10,000本以上集まったよ。(※2025年月2月末時点)
セブン‐イレブン・ジャパンも2025年から、コンビニエンスストアとして初めて家庭の使用済食用油を回収して、環境にやさしい飛行機燃料づくりを目指す実験を千葉県内でスタート。まだ廃棄されることが多い家庭の食用油のリサイクルを広げる試みを進めているよ。