
2008年米国のサブプライムローン問題に端を発した金融危機は、100年に一度といわれるほどの世界的な経済危機にまで発展しました。また地球温暖化、資源・エネルギーの高騰、貧富の差の拡大や感染症の発症などといったグローバルな課題に加え、少子化・高齢化、雇用の不足、食の安全・安心など国内の課題もますます深刻化しています。
こうした変化の中で、セブン&アイHLDGS.は、「コンビニエンスストア」「スーパーストア」「スーパーマーケット」「百貨店」「フードサービス」「金融サービス」および「IT/サービス」という生活に密着した7つの主要事業領域を中心としたグループシナジーを活かし、一人ひとりのお客様の多様なニーズに応え続ける「新・総合生活産業」を目指しています。
セブン&アイHLDGS.およびグループ各社は、グループの社是に掲げる「信頼される誠実な企業」であることを基本に、CSR(企業の社会的責任)の取り組みを推進しています。2008年度からグループ企業全体のCSRのさらなる深化のため「CSR統括委員会」「リスクマネジメント委員会」「情報管理委員会」の3つの委員会を設置しました。
各委員会では、グローバルな課題、日本国内の課題との関連性および当社グループの事業の持続可能性について分析・検証、さらに取り組むべき課題を抽出し、今後の方針の決定など、CSRの視点からグループ各社の取り組みを適時見直し、さらなるCSRの深化を図っています。
グローバルな課題や日本国内における課題解決には、さまざまなステークホルダーの方々との対話が不可欠です。セブン&アイHLDGS.およびグループ各社は、お客様をはじめ、株主、お取引先、地域社会の皆様などのステークホルダーの皆様、そして従業員と店舗、売場など各事業現場におけるステークホルダーの皆様との積極的な対話と、それに誠実に応えていこうとする取り組みを通して、これらの課題の解決を図っています。
誠実な取り組みの実践にあたり、各種委員会を通してグループ社員一人ひとりにこれらの課題の重要性を認識させ、企業グループとして持続的成長・発展のための法令・ルール・社会的規範の遵守、公正な取引の維持、多様性の尊重、地域社会との共存、地球環境への配慮などの課題を、日々の業務の中に取り込めるように努力しています。
セブン&アイHLDGS.は、本業への誠実な取り組みを通じて社会的要請に応え、社会との持続性の調和を目指すとともに、CSRの考え方に立脚した誠実な経営を推進することで、企業価値の最大化を図ってまいります。
皆様には、引き続き一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

セブン&アイHLDGS.のグループ国内外の店舗には、1日当たり、約3,600万人のお客様がいらっしゃってくださいます。
当社グループ事業は、小売・外食・金融など、お客様の日々の生活に欠かすことができない社会的インフラとなっています。我々は、この責任の重さを自覚し、過去の経験にとらわれることなく、グループ各社のインフラやノウハウを結集し、本業を通じて社会的課題の解決に何ができるのかを真剣に考え、挑戦し続けています。
2008年度は、業態を越えたグループ・プライベートブランド商品「セブンプレミアム」などお客様の「安全・安心」に応える商品の開発・サービスを充実し、少子化・高齢化や女性の社会進出をご支援すべくリアルな店舗とネットを融合させた「セブン-イレブンネット」や「ネットスーパー」のネットビジネスを拡充し、循環型農業の構築を目指した農業生産法人「セブンファーム富里」を設立、低炭素型社会の実現のため、ITTO※とCO2排出抑制プログラムを締結したほか、環境配慮型店舗のオープンなどに力を注いでまいりました。
セブン&アイHLDGS.では、ステークホルダーに信頼される「誠実な企業」であるため、各社企業行動委員会を通して「企業行動指針」の浸透や全グループ会社の事業に関連する法規の遵守徹底に力を入れています。
グループ全体でコンプライアンスを強化するため、2007年12月、グループ会社の全お取引先向けに専用ヘルプラインを設置、さらにグループ各社がすでに設置している社内通報制度に加えて、2009年9月からグループ全従業員向け共通ヘルプラインを社外に設置しました。
こうした制度面の充実に加え、これからも社員一人ひとりがCSRについて深く考え、さまざまなステークホルダーと事業会社それぞれの現場での対話を通して、「誠実な企業」として信頼されるよう、今後も一層のコンプライアンスの徹底を図ります。
CSRを取り巻くさまざまな情報を開示するにさいし、今年は社外のアドバイザーからのご意見・ご提案をふまえ記載情報の抽出を行い、情報の客観性と透明性の向上に努めるとともに、グループ全体の収益構造や海外事業拡大の視点から新たにセブン銀行、米国の7-Eleven,Inc.や中国のスーパーストア事業を追加しました。本レポートをステークホルダーの皆様との対話のツールとして、当社グループの事業活動をより広くご理解いただきたいと考えております。
セブン&アイHLDGS.は、今後とも本業を通じたCSRを充実させ、企業価値向上に努めるとともに、誠実で信頼される企業の実現を目指してまいります。
皆様のご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
※ ITTO 国際熱帯木材機関。