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INTERVIEW

顧客の暮らしと小売の未来を豊かに彩るデータ活用

2022年2月末時点で約2,300万人の会員数を誇る『7iD』。デジタルイノベーション部では、『7iD』のデータに基づいた企画検討から会員サイトやアプリの運用までを一手に担っています。どのような未来を見据え、どのような価値を創造しようとしているのか、デジタルイノベーション部シニアオフィサーの伏見一茂が語ります。

CRMは小売業の未来にとって重要なカギ

– 伏見さんのチームの業務内容について教えてください。

私たちのミッションを一言で言うと、「『7iD』を通じてグループすべてのお客様の暮らしに寄り添いながら、LTV(顧客生涯価値)の最大化を図る」であり、一般的には”CRM”と呼ばれる領域を担当しています。

2021年7月に発表された中期経営計画の中で、「『7iD』を軸に、お客様との接点をさらに広げ深めることで、LTVの向上」を掲げていることから、今こそグループ重点戦略として注力すべき領域であると感じています。

手がけている業務は多岐に亘りますが、主だったものとしては、『7iD』の会員サイト上でさまざまなサービスやクーポンを提供し、ロイヤリティを高めるような施策を行っています。またそれと並行して、新しいサービスと『7iD』との連携も企画しており、将来的には「お客様が1つの『7iD』を持っているだけで、グループの多種多様なサービスを受けられる世界」を目指しています。

グループ各社が『7iD』に参画して、それぞれの持つ顧客データを一か所に集約していくことで、今よりもさらに精度の高いデータ分析が可能となり、そこから効率的なマーケティング施策やサービス設計ができるようになります。このデータ集約・活用こそが、これからの小売業界にとって非常に重要な戦略のひとつになっていくはずです。

『7iD』がグループシナジーを強化する心強い支えとなるよう、これからもグループ各社の皆さんと協力しながら、施策の立案・実施を行っていきます。

データと向き合うことは、人々の暮らしに寄り添うこと

– 業務を行う中で、どのようなやりがいを感じられていますか。またどんな学びや経験値が得られるでしょうか。

少し回り道をして話をしますが、これまでの小売のデータ管理はPOSシステムが中心で、「どの店で、どういう商品が、どれくらい売れたか」ということは把握できていましたが、「どういう属性で、どのようなし好のお客様が購入されたか」ということまでは把握できていませんでした。しかし、顧客の購買データを『7iD』に紐づけて管理していけば、これらをすべて記録できるようになるのです。

モノベースだったデータ管理を、ヒトベースに移行していくことで、施策のバリエーションは飛躍的に変わっていきます。リアル店舗でも来客層に合わせた商品展開が仕掛けやすくなりますし、会員サイトやアプリを通してお客様一人ひとりのし好に合わせたインセンティブも提供することができます。

これまでできなかった「個々にパーソナライズしたダイレクトマーケティング」が可能になったことで、私たちがお客様に提供できる付加価値をさらに高めていける。本当にポジティブな可能性に溢れている領域で、それだけにやりがいも大きい職場だと、日々感じています。

顧客データと向き合うことは、すなわち人と向き合うことと考えています。今、この地域のこういう属性の人たちは、どんなものを好んで買い、逆にどんな店には行かないのか。データから人々の暮らしに思いを馳せながら「そこにどんなサービス、どんな機会があったら、もっと生活が豊かに、便利になるか」を考え、施策を企画しています。

こうした一連の流れの中で培える「顧客データの活用力」は、これからどんな業界でも必要とされるであろう、汎用性の高い力だと思っています。

スキルは不問、大事なのはチャレンジ精神と向上心

– 職場の様子、カルチャーについてお聞かせください。どんなタイプの人たちが、どういった雰囲気の中で働いているのでしょうか。

とにかくチャレンジ精神が旺盛なメンバーが多いですね。今ある課題に対して能動的に動くことで、自身の価値を生み出している人が多いと感じます。

高度な専門スキルを持って入ってくる方もいますが、入社時点で「どれだけのスキルがあるか」は、あまり問わないようにしています。私個人としては、「技術は後で身に着けることができるもの」と思っています。

事実として、データ分析スキルが全くない状態で入社された方でも、2〜3年経験を積むことで、しっかりと仕事に活用できるレベルまでスキルを高められているメンバーがほとんどです。向上心のある人にはどんどん伸びてもらいたいので、そのための研修機会は部署内で色々と用意していますし、希望があれば新たに講座やレクチャーを用意することも積極的に行なっています。

できるだけ学べる機会は幅広く用意しつつ、「その学んだことを今の仕事に活かせたら、もっと面白いこと、もっとお客様のためになることができそうだ」と、ワクワクしながら業務に当たってもらえるような環境づくりは、いつも意識しています。

誠実に人と物事に向き合い続けられる貴方

– 今後どんな人に仲間になってほしいと思われていますか。

グループとしてはまだまだ未開拓の領域なので、グループ各社の理解を得られるまで時間を要してしまったり、突然思わぬ壁にぶち当たることもしばしばです。決して楽な仕事ではありませんし、力及ばず悔しい思いをすることも少なくありません。

しかし、そういった時でも、誠実に周囲とコミュニケーションを取りながら、できること、できないことを冷静に判断し、着実に解決に向けてアプローチしていける……現状のスキルが高くなくとも、そういったマインドを持っている方と、是非一緒に働きたいと思っています。

私たちの仕事は、お客様にダイレクトにお届けできるものが多いことも特徴です。「誰かが喜ぶこと、それが見える仕事がしたい」という気持ちが強い方には、とても良い環境だと思っています。

7iDはこれから10年、20年先のセブン&アイグループにおいて間違いなく、なくてはならない存在になっていくはずです。現在はまだ活用するための下地を整えている状態ですが、これから施策の幅も広がって、事業的にも大きく、面白くなっていくことでしょう。

その時にこの領域を牽引していくのは、今の20〜30代の若い世代だと思っています。柔軟な発想力をもって、未来の最適解を見つけていってほしい。ぜひ、一緒に新しい未来を切り拓きましょう。

※所属表記・記事の内容は、取材当時の内容に基づきます

伏見 一茂
デジタルイノベーション部 シニアオフィサー
伏見 一茂

1993年、セブン イレブン・ジャパンに新卒入社。加盟店を支援する現場でゾーンマネジャーを経験。 2011年、セブン&アイ・ホールディングスへ転籍後はグループのリアル・ネットを統合する7iDやロイヤリティ プログラムの立ち上げに従事。 現在はグループ横断のCRM戦略、デジタルマーケティング、データアナリティクス、CX向上、新規PJ等を担当。