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重点課題 5 お客様、お取引先を巻き込んだエシカルな社会づくりと資源の持続可能性向上

お取引先行動指針の運用強化

 セブン&アイHLDGS. は、お客様に安全・安心な商品を提供し、お取引先様と協働で人権・労働・環境面などの社会的責任を果たしていくため、お取引先行動指針の運用を強化しています。

お取引先行動指針の徹底

 セブン&アイHLDGS. は、2007年に策定した「セブン&アイHLDGS. お取引先行動指針」を、2017年4月に「セブン&アイグループお取引先行動指針」(以下、本指針)として改定し、お取引先様に本指針への理解と遵守をお願いしています。本指針の趣旨は、グループで取扱っている商品・サービスの安全性と品質の確保だけでなく、サプライチェーン全体の法令遵守、地球環境保全、労働環境への配慮などを推進し、お取引先様の皆様とともに社会的責任を果たすことです。本指針については、グループ各社のお取引先様とのさまざまな会議を通じて周知を図っています。

  • SDGs7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • SDGs8 働きがいも経済成長も
  • SDGs10 人や国の不平等をなくそう
  • SDGs12 つくる責任 つかう責任
  • SDGs13 気候変動に具体的な対策を
  • SDGs15 陸の豊かさも守ろう
  • SDGs16 平和と公正をすべての人に

セブン&アイグループお取引先行動指針(抜粋)

  • 法令遵守
  • 人権の尊重
  • 雇用・職場環境
  • 地球環境の保全
  • 地域社会・国際社会との関係
  • 情報管理
  • 商品の安全確保のために
  • 公正な取引
  • 知的財産の保護
  • 輸出入取引管理
  • サプライチェーンへの展開
  • モニタリング

セブン&アイグループお取引先行動指針の推進

 社是の「信頼と誠実」の精神に則り、お取引先様とともに「共存共栄・持続的発展」を目指して、セブン&アイグループお取引先行動指針を推進してまいります。

 SDGsへの貢献とESGへの対応を目的に、お取引先様に本指針をご理解いただき、実効性のあるサステナブルな活動を推進しています。主にセブン&アイグループ各社のプライベートブランド商品の製造委託お取引先様向けに、セブン&アイグループお取引先行動指針の理解および周知、実践を方針に掲げて以下の通り、PDCAのサイクルにて取り組んでいます。

  • 周知・浸透 :説明会の開催
  • 実行の確認:セルフチェックシートの運用
  • 実行の支援:コンプライアンス研修の開催
  • 実行の検証:CSR監査の実施と是正促進

 サプライヤーリスクを人権・労働環境・地球環境保全などの視点から、地域別に5段階(R1〜5)に分け、最もリスクの高い地域を「R1」とし、「中国・東南アジアの新興地域」を位置づけ、この地域を重点的に対応しています。 

セブン&アイグループお取引先行動指針の配布・配信

 2018年6~10月に、セブン&アイグループ各社の商品開発担当者より、18,484社のお取引先様に指針の配布・配信を実施しました。

品質方針およびセブン&アイグループお取引先行動指針説明会の開催

 プライベートブランド商品委託お取引先様の内、CSRリスクが高いと思われる中国・東南アジア地域については、指針および関連する方針の現地説明会を開催しています。2018年4月と10月に青島、上海、深圳の中国3会場およびタイ(バンコク)、カンボジア(プノンペン)、ベトナム(ホーチミン)の東南アジア3会場で開催し、合計260社、402名のお取引先様が参加しました。2019年3月と4月では、大連、青島、上海、深圳の中国4会場およびミャンマー(ヤンゴン)、タイ(バンコク)、カンボジア(プノンペン)、ベトナム(ホーチミン)、インドネシア(ジャカルタ)の東南アジア5会場で開催し、合計287社、482名のお取引先様が参加しました。

 また、説明会では品質管理とCSR管理上優良なお取引先様を表彰し、表彰状とトロフィーを授与させていただいております。

お取引先行動指針説明会の様子

50写真_お取引先へのお取引先行動指針の説明会の様子.jpg

2019年3月 上海会場

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2019年4月 ジャカルタ会場

セルフチェックの実施

 セブン&アイグループでは、お取引先行動指針の推進状況を確認させていただき、是正対応を支援させていただくために、お取引先様向けセルフチェックシートを運用しています。このチェックシートは、「ISO26000」「経団連企業行動憲章」「OECD多国籍企業行動指針」「ILO国際労働基準」などを参考に作成したものです。2018年11月にセブン&アイグループ各社のプライベートブランド商品製造委託先を対象に人権と労働環境や地球環境保全、情報管理など61項目について実施しています。

セルフチェック回答状況

項目

  配布お取引先数   回答お取引先数      回答率   回答工場数合計     国内工場数   海外工場数
数値      1,437社      1,050社      73.1%     1,902工場     1,468工場    434工場

セルフチェックシートの項目(抜粋)

  • 法令遵守
  • 人権・個人の尊厳の尊重
  • 雇用・職場環境
  • 環境管理
  • 地域・社会との関係
  • 情報の管理
  • 商品の安全確保
  • 公正な取引
  • モニタリング

(「本指針の遵守を証明する文書・実施記録を作成し、適切に保管しているか」を問う)

コンプライアンス研修の開催

 人権や労働環境、地球環境保全などに関する啓発と関連基本法令に関する理解および促進と法令遵守の徹底を目的とし、CSRリスクの高い中国・東南アジア地域のプラベートブランド商品製造委託お取引先様向けにコンプライアンス研修を開催しています。内容はセブン&アイグループお取引先行動指針、ILO国際労働条約、ISO26000、各国の労働安全法令、設備管理、化学薬品管理、CSR監査結果をふまえた是正対応相談になります。研修の運営準備の委託先としてテュフ ラインランド ジャパン株式会社に依頼しています。

 

2018年度の参加状況

開催時期 開催地 参加人数 参加工場数
2018年4月 中国(上海)        33人     22工場
2018年7月 中国(青島)        44人     28工場
中国(上海)        50人     37工場
タイ(バンコク)        48人     30工場
2018年9月 中国(青島)        24人     18工場
中国(上海)        28人     25工場
タイ(バンコク)        17人

    11工場

 

2019年度の実施状況(2019年7月現在)

開催時期 開催地 参加人数 参加工場数
2019年4月  中国(1回) 3会場     185人     123工場
2019年5月  東南アジア(1回目) 4ヵ国     117人       67工場
2019年6月  中国(2回目) 3会場     135人       96工場
2019年7月  東南アジア(2回目) 3ヵ国       42人       24工場
2019年8月  中国(3回目) 3会場 - -
2019年9月  東南アジア(3回目) 4ヵ国 - -
延べ実施回数 19回

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2019年4月 青島会場

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2019年5月 バンコク会場

お取引先CSR監査の実施

 セブン&アイグループでは、お客様に提供する商品の安全・安心の確保、お取引先様との「共存共栄・持続的発展」、お取引先行動指針推進の検証を目的としたCSR監査を実施しています。 

海外工場のCSR監査

 2012年度よりセルフチェックシートの提出をお願いしたお取引先様のうち、リスク管理の観点から特に重要であると判断した工場をクリティカルサプライヤーと定義し、本指針への遵守状況を確認するCSR監査を実施しています。
 CSR監査では、チェックシートに基づき、独自に作成した監査項目(16の大項目と約114のチェック項目)に沿って、外部の第三者審査機関がお取引先様の工場を監査しています。CSR監査の項目は、ISO26000の内容を基本とし、加えて本指針で定めた内容が遵守されているかどうかを以下の16の大項目で監査します。


CSR監査件数

年 度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度

2019年度

計画

件 数     17件     28件   328件    226件   245件   215件   327件   360件

 

 2018年度の監査結果では、86.2%の工場で何等かの法令違反が確認され、是正対応を実施しています。不適合事例として

設備安全関連で218件、労働時間関連で99件、環境対応関連で95件、福利厚生関連で82件の確認がされました。

  • セブンプレミアム(プライベートブランド)商品の製造委託工場およびグループ各社のプライベートブランド商品を製造する中国、東南アジア(13ヶ国)の製造委託工場。

国内工場のCSR監査

 セブン‐イレブン・ジャパンでは、国内の一部のお取引先様に対してCSR監査を実施しています。CSR監査では、ISO26000に沿った項目でガイドラインを作成し、外部の第三者審査機関がお取引先様の工場を監査しています。2016年度から取り組みを開始し、2019年2月末時点までに54工場で監査を実施しました。今後もサプライチェーンを巻き込んでCSRを推進していきます。

 セブン&アイグループでは、働き方改革や外国人労働者、地球環境保全などへの対応が問題視されることを受け、2018年より国内のセブンプレミアム商品の製造委託工場へのCSR監査を開始しました。監査件数は2018年度で50工場にてテストを実施し、2019年度からは約300工場(全体の30%)にて監査を計画しています。2018年度の監査結果では、全ての工場について何等かの不適合が確認され、是正対応を行っています。なお、海外および国内工場における実地監査の委託先としてテュフ ラインランド ジャパン株式会社に依頼しています。以下はチェック項目の一例です。

CSR監査項目(16の大項目)

1. マネジメントシステムおよび規範実施

  • 組織は、セブン&アイグループお取引先行動指針の全ての項目に準拠したシステムを実行し、維持しなければならない。
  • 組織は、実現可能な場合、同指針を自社のサプライチェーンに拡大すべきである。
  • 組織は、関連する法令および国際条約などを把握し、遵守しなければならない。

2. 強制労働

  • 強制、拘束、あるいは、強要された囚人労働がないこと。
  • 雇用者に供託金あるいは身分証明書の提出が強要されておらず、妥当な通知を行った後、自由意思に基づいて退職することができる。
  • 強制労働に関する国・地域の法律が認識されていること。

3. 結社の自由

  • 作業者は、差別されることなく、彼ら自身が選択する労働組合に参加する、あるいは、結成する権利を有し、団体交渉権を有す。
  • 結社の自由に関する地域の法律や作業者の権利が認識されていること。

4. 健康および安全

  • 設備機械には安全保護策が施され、予防的なメンテナンス訪問が実施されていること。
  • 化学薬品の取扱い・保管が適切であること。
  • 全ての必要な防具(PE)は、購入され、定期的に交換されていること。

5. 児童労働および若年労働者

  • 児童労働をさせてはならない。
  • 児童および18歳未満の若年者は、夜間および危険な環境での就業はしてはならない。これらの業務には、化学物質を使用する、または、その近くでの作業、危険な機械、重労働、過度に騒音のある場所での業務を含み、夜間労働、長時間労働も含む。

6. 生活賃金

  • 賃金は、国・地域の法的標準以上であること。
  • 残業手当は、法的に義務付けられた比率で支払われること。
  • 全ての法的義務のある手当や福利厚生は従業者に提供されること。

7. 労働時間

  • 作業者は習慣的に、48時間/週を越える労働が要求されてはならず、少なくとも、平均で7日ごとに1日の休日が与えられなければならない。残業は任意でなければならず、12時間/週を越えてはならない。また、習慣的に要求されてはならず、常に追加料金が支払われなければならない。

8. 差別

  • 採用、報酬、訓練授与、昇給、解雇、および、退職における、人種、階級、国籍、宗教、年齢、障がい、性別、配偶者の有無、性的指向、組合員、所属政党で差別されないこと。

9. 正規雇用

  • 可能な限り、国家法規制に基づいた、広く認められた雇用関係をベースに業務は実行されなければならない。

10. 下請け契約、家内工業、外部加工

  • 顧客との事前合意がない限り、下請契約は実施してはならない。

11. 懲罰

  • 身体的虐待、あるいは懲罰、身体的虐待の脅威、性的あるいはその他ハラスメントおよび、言葉による虐待、あるいは脅迫は禁止されなければならない。
  • 懲罰方法は公正で効果的であり、恣意的なものであってはならない。
  • 雇用者は、必要な懲罰行為に関連して、作業者の精神的・感情的・身体的健康への尊重をしめすこと。

12. 環境

  • 組織は、その環境パフォーマンスにおいて継続的改善を追求していかなければならず、最低限、地域の要求事項や国際法規制に準拠すること。
  • 国際条約または法規制で禁止されている化学物質を使用していないこと。

13. 公正な取引

  • 公正な取引に関連する法令を把握し、遵守していること。

14. 商品の安全確保のために

  • グループ各社に納入する商品において、該当事業会社から要請された品質基準および日本で定められている関連法基準を遵守していること。

15. セキュリティ管理

  • 悪意のあるアクセスから情報を保護するため、セキュリティの仕組みが導入されていること。

16. 地域社会の便益

  • 反社会的勢力との関係を断絶していること。

 監査する工場には、事前に通告したうえで訪問し、現場・書類・データの確認と管理者や労働者へのインタビューによって、CSR監査項目の遵守の有無を確認しています。監査の結果、監査項目に適合しない事項(不適合事項)が発見された場合には、外部の審査機関より当該お取引先様に対し不適合事項の指摘を行います。お取引先様には、この指摘に基づいた「是正処置計画(CAP)」を監査終了後10営業日以内に審査機関に提出していただくとともに、直ちに指摘事項の改善に取り組んでいただいています。お取引先様から指摘事項の改善完了の報告を受けた後、改善を示した写真・担保資料の提出などを受けて、改善完了の確認を行います。ただし、重大な不適合項目が多数発生する場合など、一定の基準を超えた場合は、再度工場を訪問し、再監査を実施することで問題の改善を確認しています。
 不適合の是正が完了しているか、またはCAPに記載された計画内容が有効であると審査機関およびセブン&アイHLDGS.が判断した時点で、お取引先様には「適合認証書」を発行しています。

適合認証書

今後の対応

 セブン&アイグループお取引先行動指針を推進し、SDGs・ESGへの対応を強化してまいります。お取引先様とともに、SDGsの目標8に掲げられている「働きがいのある人間らしい雇用」「強制労働の根絶」「児童労働の禁止及び撲滅」の実現を目指します。また、ESGの「S(社会)」に関しても、「サプライチェーンにおける労働の適正化」など、積極的に取り組みます。今後、このような取り組みにご賛同いただけるお取引先様と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。 

重点課題5の取り組み