このページの本文へ移動します

重点課題 2安全・安心で健康に配慮した商品・サービスを提供する

食品の安全・安心

 セブン&アイグループは、原材料調達から販売に至るすべての段階で、安全性、信頼性を重視して、さまざまな施策に取り組んでいます。

生産履歴を集中管理

 セブン‐イレブン・ジャパンは、米飯や惣菜などのデイリー商品に、1メニュー当たり平均40種類の原材料(調味料を含む)を使用しています。こうした個々の商品を管理し、どの工場で作られ、どのような原材料がどの地区で使用されているのかを正確に把握するために、約180の工場の情報をすべてデータベースで管理し、店舗のPOSデータと連動させて、商品の原材料産地から店頭に並ぶまでの生産履歴を管理しています。これにより、万が一原材料などに問題が発生した場合でも、即座に対応することができます。さらに、商品に含まれるアレルギー物質や添加物の有無も確認し、万全を期して販売しています。
 また、全工場で使用する原材料や包装容器の使用量も正確に把握できるため、過剰な生産を抑えるなど、廃棄物削減に役立っています。加えて、品種の混同を防ぐための米のDNA検査や放射性物質の検査を自主的に実施しています。

原材料の生産履歴管理の仕組み

【原材料から履歴チェック】[原材料管理データ]各原材料の原産国、工場、添加物等のデータ 【販売エリアから履歴チェック】[物流管理データ]各地区ごとの原材料、使用量や使用期間等のデータ 【商品から履歴チェック】[レシピマスター(メニューレシピ管理データ)]商品に使用している原材料のデータ

コールドチェーン(低温物流網)の導入

 セブン-イレブンのオリジナルのデイリー商品(チルド弁当、サンドイッチ、調理パン、サラダ、惣菜、麺類など)には、さまざまな葉物野菜が使われており、野菜の鮮度を高く保つための仕組みとして、畑で収穫された野菜を商品にして店舗に届けるまで、低温で輸送・加工する「コールドチェーン(低温物流網)」を2005年から導入しています。収穫した野菜は配送車、仕分けセンター、生産工場から店舗の売場の棚まで一貫した温度管理をしています。また、消費地の近くで収穫した国産野菜を積極的に使用することで、輸送のためのエネルギー使用量を削減しています。

「コールドチェーン(低温物流網)」

信頼性の高い商品の提供

「顔が見える食品。」

 イトーヨーカドーの「顔が見える食品。」は、仕入担当者が適切な栽培・飼育管理がされているかを現地で生産者とともに確認しています。また、残留農薬検査をはじめ、土壌や飼料、水質の検査を行い、第三者機関の確認を受けて販売しています。放射性物質についても検査を実施しています。「顔が見える食品。」は、2023年6月1日現在、野菜、果物、肉、たまご、魚、米と生鮮食品で品揃えしており、全体で238アイテムを取扱っています。

生産者情報の公開方法(イトーヨーカドーの例)

chart_01.jpg

「産地が見える商品」 

 ヨークベニマルは、自社のWebサイトに「おいしさと安全・安心のヒミツ」というコーナーを設け、自社が厳選した生鮮食品の産地や特徴、生産工程、生産者などの情報を発信しています。

食品添加物使用の考え方

 セブン‐イレブンのお弁当などのフレッシュフードは、つくりたての家庭の味を目指し、食品添加物を使用する場合は、必要最低限の種類・量を使用しています。また、食品添加物自主基準を設定し、お客様の関心の高い食品添加物の使用を極力控えるよう努めています。加えて、添加物使用に関する表示については、消費者庁「無添加・不使用」ガイドラインに従い、お客様に誤認を与えない表示を進めています。

トランス脂肪酸の低減

 トランス脂肪酸は、摂り過ぎると血液中の悪玉コレステロールが増え、善玉コレステロールを減らす働きがあるため、冠動脈性心疾患などのリスクを高めるといわれています。欧米などの諸外国に比べて摂取量の少ない日本では現在、トランス脂肪酸の表示義務や上限値の設定はありませんが、セブン‐イレブンでは2005年からトランス脂肪酸の総量を自主的に低減するよう改善を進めています。また、油脂を加工する過程で生成されるトランス脂肪酸を抑えるため、2007年からは揚げ油を改良し、セブン‐イレブンオリジナルの油に切り替えました。

bakery.jpg

トランス脂肪酸低減の推移
(例)ふんわりくちどけ苺ジャム&マーガリン 100gあたりの含有量

2005年 2007年 2012年 2019年 2022年
1.86g 0.18g 0.15g 0.11g 0.09g

食物アレルギー情報の表示

 セブン&アイグループでは、食物アレルギーをお持ちの方にも安心して商品を選んでいただけるよう、食品表示法で表示することが義務付けられている「特定原材料」7品目(卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生)に加え、表示が推奨されている「特定原材料に準ずるもの」21品目についても積極的に表示を進めています。

 また、セブン-イレブン・ジャパンとイトーヨーカドーは、2019年9月に、消費者庁がアーモンドによるアレルギー発症者の増加を踏まえて「特定原材料に準ずるもの」にアーモンドを追加したことにより、アーモンドについても積極的に表示を進めています。

  • 特定原材料に準ずるもの 推奨されている品目:あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、アーモンド

フレッシュフードのすべてに表示

 セブン-イレブン・ジャパンは、お弁当、おにぎり、サンドイッチ、惣菜、麺類、パン・ペストリーなどのフレッシュフードのすべてに「特定原材料」に加えて「特定原材料に準ずるもの」を表示しています。また、店内調理商品(ホットスナック・おでん・中華まん)については、店頭POPに「特定原材料」の使用状況を表示しているほか、Webサイト上にて「特定原材料」および「特定原材料に準ずるもの」に関する情報を公開しています。

店内調理した商品に表示

 イトーヨーカドーは、店内調理したお寿司・惣菜などについて、「特定原材料」に加えて「特定原材料に準ずるもの(アーモンドを除く)」を含めた表示を、容器に入った商品はラベルに、バラ売りの商品は商品ごとに、どのようなアレルギー物質が含まれているかを一覧表にして店頭に掲示しています。

メニューブックに表示

 セブン&アイ・フードシステムズが運営するデニーズでは、2018年9月のメニュー改訂より、全時間帯のすべてのメニューブックにアレルギー物質(「特定原材料」に加えて「特定原材料に準ずるもの」)の使用状況(アレルギー情報)を掲載しています。 また、アレルギー情報はWebサイトにも一覧表を公開しており、デニーズ店内メニューに限り、アレルギー物質からメニュー名を検索することもできます。

食物アレルギーに配慮した商品の販売

 セブン&アイグループは、食物アレルギーの有無に関わらず、おいしくお食事を楽しんでもらうために、低アレルゲンメニューを取扱っています。

「低アレルゲンメニュー・ケーキ」の販売

 セブン&アイ・フードシステムズが運営しているデニーズでは、食物アレルギーに配慮した、特定原材料の7品目(たまご・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに)を使用しないお子様向けメニュー「低アレルゲンメニュー」や「低アレルゲンケーキ」を販売しています。店舗で調理する際は従業員が低アレルゲンメニューのマニュアルに従って通常の調理とは別の手順で加熱・盛り付けをするとともに、食器類は個々に洗浄保管したものを使用することで、アレルギー物質の二次混入の防止に努めています。

low_allergen_menu.jpg

低アレルゲンメニュー

ケーキ.jpg

低アレルゲンケーキ

食物アレルギーワークショップの開催

 セブン‐イレブン・ジャパンは、食物アレルギーを理解する取り組みの一環として、2021年から認定NPO法人アトピッ子地球の子ネットワークとの共催で、食物アレルギーのある10~20代の方々やその保護者の方々を対象としたオンラインワークショップを実施しています。2022年は11月に開催し、ディスカッションを通じて、実際の商品の選び方などを共有いただくなど、相互理解が深まりました。セブン‐イレブン・ジャパンはワークショップでのご意見を参考に、より利用しやすいアレルギー表示に努めていきます。

workshop.jpg

NPO法人との打ち合わせの様子

アレルギーワークショップ.jpg

食品アレルギーワークショップ

遺伝子組み換え食品の扱いについて

 セブン&アイグループは、遺伝子組み換え食品に関して国内の関連法規に従って表示しています。また、グループのプライベートブランド商品「セブンプレミアム」では、表示が義務付けられている主原料において遺伝子組み換えの原材料を使用していません(日本政府から輸入が認められている遺伝子組み換えのじゃがいも、コーン、大豆などを使用した醤油、油などの一部の商品は除きます)。

放射性物質の検査

 セブン&アイグループは、東日本大震災以後、放射性物質に関するお問い合わせが増加したことを受け、行政によるモニタリング調査を補完するために自主検査を実施してホームページに公開しています。

 例えば、ヨークベニマルもお取引先様および行政機関が実施している放射性物質の検査結果を自社のWebサイトで公開しています。

重点課題2の取り組み