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重点課題 1お客様とのあらゆる接点を通じて、地域・コミュニティとともに住みやすい社会を実現する

多様なお客様へのサービス

 セブン&アイグループは、高齢者や障がい者、年々増加する外国人居住者など、ご来店いただくすべてのお客様が安心してご利用いただくためのサービスを拡大し、お買物を支援しています。

  • SDGs11 住み続けられるまちづくりを

認知症サポーターの育成

 セブン&アイグループは、出店地域において認知症の方とその家族が安心して暮らせる街づくりを支援するために、従業員に「認知症サポーター養成講座」の受講を推進しています。 グループ各社で養成講座を開催し、サポーターの人数は2023年2月末現在、グループ24社合計で累計55,986人となりました。

 イトーヨーカドーは、2022年3月に「日本認知症官民連携協議会の認知症バリアフリー宣言」を小売業で唯一宣言し、認知症バリアフリー推進に向けての方針や方向性を示しています。この宣言は、認知症の人やその家族の方々が来店された時に安心して商品・サービスを利用できる店舗環境を提供するとともに、企業・団体と一緒の取り組みを推進することで認知症バリアフリー社会の機運を醸成することを目的としています。また、認知症バリアフリー宣言の中で全従業員に占める認知症サポーターの割合を「2022年度までに50%、2023年度までに75%、2024年度までに100%にする」という目標を設定しています。認知症サポーター数は2022年度に14,571人となり、全従業員に占める認知症サポーターの割合は55.9%となりました。今後も認知症サポーターの育成を強化していきます。

認知症サポーター養成講座 受講者数


年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
(目標)
累計
人数
34,110人 37,550人 38,383人
41,284人
55,986人
58,000人

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認知症サポーター養成講座

認知症本人ミーティング

 セブン&アイ・フードシステムズは、認知症サポーター養成に力を注いでおり、2019年7月にはデニーズのほぼ全店舗に認知症サポーターを配属し、店舗において認知症の方やご家族の方へのお手伝いを中心に取り組んできました。

 そうした中、2020年9月に東京都千代田区から、「認知症本人ミーティング」を当社の店舗で実施できないかとご相談いただき、初めて「デニーズ二番町店」で開催しました。ファミリーレストランのアットホームな雰囲気で、デニーズのデザートなどを楽しみながらミーティングを実施することで、活発な意見交換ができると大変好評をいただいています。その後、東京都品川区や大田区、大阪府堺市、埼玉県鶴ヶ島市、千葉県千葉市、同県市原市とも連携し、該当地域に出店しているデニーズ店舗で開催するなど、実施店舗の拡大も並行して進めています。

 今後も認知症本人ミーティングの実施地域の拡大を図り、地域への貢献を果たしていきます。

※ 認知症本人ミーティング

認知症と診断されたご本人または認知症の不安をお持ちの方に対し、情報交換をする機会を設けることで、ご本人からの発信を支援するとともに、さまざまな意見に基づき必要なサービスや地域づくりを検討する場として、多くの自治体で開催されている取り組みです。

高齢者の生活をサポートする商品の販売

 総務省統計局によると、2023年9月15日現在、日本の65歳以上人口は推計3,623万人で総人口に占める割合(高齢化率)は29.1%となっています。また、2045年には36.3%に達すると見込まれています。こうしたなか、セブン&アイグループは高齢者向けの商品の開発や販売、暮らしの提案などを進めています。

「あんしんサポートショップ」の展開

 イトーヨーカドーは、高齢者の生活と健康をサポートする商品から介護商品まで、衣料品・生活用品・食料品を総合的に取扱っている「あんしんサポートショップ」を91店舗で展開しています(2023年2月末現在)。販売時には福祉用具専門相談員など、介護専門の知識を持つ販売員が商品の特性を説明することに加え、介護や福祉全般に関する相談を受け付けています(2023年2月末現在、約250人が在籍)。

 また、お客様の声を活かした商品づくりにも取り組んでおり、高齢者の身長に合わせた規格の「プチサイズパジャマ」や、杖のグリップを三角形状にすることで手のひらにフィットし、オリジナルの湾曲アームで指の間が痛くならない「さんかくフィットステッキ」などを開発し、ご好評いただいています。

外国人のお客様向け金融サービス

 セブン銀行が提供する金融サービスは、外国人の方にもアクセスしやすいよう、さまざまな場面で多言語での案内を取り入れています。

 例えば、セブン銀行口座をお持ちの外国人居住者の方が入出金や海外送金サービスをご利用いただく場合には、ATMの操作画面は9言語に対応しているほか、セブン銀行口座に関して問い合わせする場合はコンタクトセンターのスタッフが10言語で対応し、サポートしています。また、旅行などで日本を訪れた外国籍の方が日本円を入手したい場合には、海外で発行されたキャッシュカードやクレジットカードをATMで利用することができ、その際のATMの操作画面は12言語に対応しています。

 さらに、外国人居住者の方が日本で快適に暮らせるように、セブン銀行の子会社セブン・グローバルレミットは、スマートフォンアプリ「Sendy(センディー)」※によって簡単、便利、手頃な手数料で送金できる海外送金サービスを提供しています。

※ 「Sendy(センディー)」のアカウントに全国約26,000台以上 のセブン銀行ATMから現金でチャージ(入金)すると、アプリからベトナム、インドネシア、フィリピン宛に手軽に送金が可能です。

視覚障がいのあるお客様でも操作しやすいATMの開発

 セブン銀行は、すべてのお客様に安心してご利用いただけるよう、ATM機能やサービスを日々進化させています。主に視覚障がいのあるお客様にご利用いただいている音声ガイダンスサービスでは、ATMに備え付けのインターホンから流れる音声案内に沿ってインターホンのボタンを操作することで、お取引きいただけます。現在、提携する500社以上の金融機関のカードでご利用可能です。この音声ガイダンスのシステムは、視覚障がいのある方にご意見をうかがい、操作性を検証しながら開発しました。

 開発から15年が経過したことで人々の生活環境が大きく変化していることから、2021年度に視覚障がいのある方へのインタビューやアンケートを通じたニーズ調査を実施しました。SDGsが目標としている「誰一人取り残さない社会」を実現するために、お寄せいただいたご意見をもとにATMサービスを改善し、進化させるべく取り組んでいます。

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音声ガイダンスサービス

重点課題1の取り組み