
2008年5月

4月4日、日本テレビで毎週金曜日午後4時からのお買物情報番組「買物大スキ! 女神の市場(マルシェ)」がスタートしました(関東1都6県で放送)。この番組の企画・演出に当たっているのが、日本テレビ、セブン&アイHLDGS.、セブン-イレブン、イトーヨーカドー、セブンアンドワイ、電通により昨年12月に設立された「日テレ7(ニッテレセブン)」。
「女神の市場」は、「メディアと消費の融合」を目指す同社のコンセプトを具現化した番組です。白岩裕之日テレ7常務取締役は、「メディアと消費の融合」とは「テレビの視聴者を消費者に変える取り組み」と言います。
「従来も、商品・サービス、店舗を紹介する情報番組はいろいろありました。しかし、番組は情報を発信するところまでで、視聴者が興味を持っても入手方法がわからない。メディアと消費の融合は、そのようなフラストレーションの解消を目指す取り組みです」

「女神の市場」は、毎回、メインターゲットとなる主婦層の立場でテーマを設け、独自の視点で見出した商品やオリジナル開発商品を紹介するコーナー、話題のトレンド商品を紹介するコーナー、グループ各社のデータをもとに、旬の商品の売上ランキングを紹介するコーナーなどで構成。
番組と連動したインターネットのポータルサイトでは、番組で紹介した商品や関連商品などについて、詳しい情報を提供するとともに、商品を販売しているセブン-イレブンやイトーヨーカドーなど、グループ各社の実店舗の紹介やネット通販にもリンクしています。
実店舗では「女神の市場」で紹介された商品が一目でお客様にわかる売場づくりを展開。ネットでも、番組紹介商品や関連商品を打ち出してアピールするほか、メールマガジンなどのツールも駆使してお客様に積極的に働き掛けます。
日テレ7では、番組を通じてオリジナルの商品開発にも取り組んでいます。たとえば、タレントが使う人の立場でほしい商品をメーカーに注文。実現までのプロセスを番組で紹介し、できあがった商品を実店舗やネット通販で販売します。お客様は番組を通じて、製造現場にまで入りこみ、自分の目で価値を確かめることができます。テレビならではの説得力と、身近なお店やネット通販で手に入れられる手軽さが日テレ7の強みです。
セブン&アイHLDGS.の各店舗では、この取り組みを通じて、他にはない価値ある商品の品揃えが可能になること、そして新しいお客様や客層をキャッチすることが可能になります。「女神の市場」第1回放送で紹介したアンチエージング化粧品は8000円以上の価格で、セブン-イレブンの品揃えでは高額商品ですが、販売にチャレンジして好評を博しました。このように、売場にとっても新しいマーケットに挑戦する機会となっています。
人口減少時代、消費飽和の時代を迎えて個人消費市場縮小への対応は、小売業にとって大きな課題です。潜在するニーズの掘り起こしと、インターネットなどを駆使して個々のお客様のもとまでうかがってご注文を承る「ご用聞き」が不可欠になっています。
日テレ7の取り組みは、この2つのテーマに応えるもの。今回参画しているセブンアンドワイの鈴木康弘社長はこう言います。
「情報や商品が氾濫する中、お客様が自分にとってほんとうに必要なモノと出会うのは、かえって困難になっています。そこで、商品や情報を整理して、お客様がすぐに使える形にしてお届けすることが必要です。日テレ7はお客様の立場で商品や情報を厳選して提供することで、その役割を果たしていこうと考えています」
しかし、お客様の厳しい選択眼をクリアし、信頼を得て繰り返しご利用いただくには、提供する情報や商品に高いクオリティが必要です。それを生み出すのが、セブン&アイHLDGS.の商品開発力や調達力、店舗網、そして日本テレビの真面目な視点と魅力ある演出力を備えた情報伝達力です。日テレ7はこの両社のインフラを活かして、「お客様(視聴者)の立場に立ったメディアと消費の融合」という今までにないビジネスモデルの構築を目指しています。
長期的な計画に基づいて仕事を進める小売業とオンタイムで「旬」を追い続けるメディア事業。その違いを越えて共同事業を成功に導くため、毎週、セブン&アイHLDGS.各社の商品担当者は、日テレ7とミーティグを開いて、数カ月先までの番組内容と商品手配等のすり合わせを進めています。そこから「番組づくりのプロの視点を通じて商品の持つ価値を再認識し、売場やお客様へのアピールがもっと必要と痛感した」など、従来の仕事を見直すきっかけも生まれています。
このような取り組みを積み重ねることで、今までにないリアルなマーケティングデータの蓄積も進んでいます。今後、このマーケティング力を活かしたサービスも事業化していく考えです。
お買物のきっかけづくり、商品開発、売場開発、マーケット分析といった取り組みで、消費飽和時代のマーケットを立体的にとらえ、お客様の利便性向上に役立てていく日テレ7の試みが、新しい可能性を拓いていきます。